魂から獣がでる
突き落とされた深海で溺れる度に
鈍く光るあの列車に轢かれる度に
怪物、の、徴が
不明の淵に立たされて
見下げると天使の輪っか
を、紫の狂人が握り潰した
歪んだ飴、宇宙色のメビウス
お誕生日、おめでとう
おめでとうは嘘だけど
おめでとう
その、具現した抽象画の中で
(そいつには色がないとのことだ)
諾々と煮詰った神性が真っ黒い瞳孔を開く
寂びた霊性の声、中心から引き裂いて
耳を欹てて聴く非人がいる日々の
親密が完結した円だから
投げた先に宿りし
小さな呻きの
あらゆる、獣
関節が錆び切った獣
売られて雪に埋められた獣
鏡に映った獣を静かに見つめる獣
腐乱肉の埋葬について倫理を思考する獣
ケモノの、群れ
躁鬱病のモノクロ記念写真家と
社会の窓辺、機械的父性としての銃…
に、よるシーラカンス保護闘争
ぐたぐだと泥の祭り
人道的条約、糸電話、信号無視
............................
半透明、白い遺影
規格の箱に出荷されて
安全基地としての
まっさらなたましい
獣たちはもういない
二足歩行のナニカ
…お誕生日、おめでとう
作品データ
コメント数 : 3
P V 数 : 1228.0
お気に入り数: 1
投票数 : 2
ポイント数 : 2
作成日時 2020-12-04
コメント日時 2020-12-13
#現代詩
#縦書き
項目 | 全期間(2024/12/04現在) | 投稿後10日間 |
叙情性 | 0 | 0 |
前衛性 | 0 | 0 |
可読性 | 1 | 1 |
エンタメ | 0 | 0 |
技巧 | 1 | 1 |
音韻 | 0 | 0 |
構成 | 0 | 0 |
総合ポイント | 2 | 2 |
| 平均値 | 中央値 |
叙情性 | 0 | 0 |
前衛性 | 0 | 0 |
可読性 | 1 | 1 |
エンタメ | 0 | 0 |
技巧 | 1 | 1 |
音韻 | 0 | 0 |
構成 | 0 | 0 |
総合 | 2 | 2 |
閲覧指数:1228.0
2024/12/04 02時17分54秒現在
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モンスターが生まれる予感がしました
0お読みいただきありがとうございます。
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