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ガラ、シャ
彼女はいつも耳飾りをしておらず、髪は短くない青色や紫色にも見える黒色で、目も唇も肌も色が薄く、身長は高くも低くもない。 五歳のとき、子役として芸能界デビュー。大河ドラマ「賜」で主人公、細川ガラシャの幼少期を演じた。本作のタイトルでもあり、物語の中でも度々登場するセリフ、「たまもの」は当時、大流行した。十四歳のとき、彼女は「学業に専念する」ことを理由に芸能界から一時、退く。二十一歳のとき、リモートドラマ「世界は(私は)、とまる(とまる)・リフレイン」で俳優業を再開。同作にて翌朝新聞芸術大賞を受賞。その後すぐ、旭川を舞台にした長編、「雪解け」にて映画監督デビュー。二十四歳の春、一児の母であることが公になる。翌年、「新興宗教による洗脳を受けており、多額の借金を背負っている」、という週刊誌の記事が出る。若手実力派俳優の洗脳報道として、世間を賑わす。この騒動により、監督三作目として準備を進めていた「夜すがら」の公開を断念。四年後の春、自宅で子供と心中を図り、この世を去る。享年二十九歳。関係者によると、実質、芸能界を引退していた晩年は、子供と二人で旭川に移り住み、慎ましい生活を送っていた、とのことであった。生前、親交の深かった俳優・田端ヨシは「彼女を助けてあげることができなかった。」と取材に対し、沈痛な表情で答えた。彼女の死は世間に大きな衝撃を与えたが、同時に、子供を巻きこんだ心中騒動として世間から大きな批判を受けることとなった。彼女の死から四年後、「夜すがら」が公開。主人公を演じた当時十四歳の少女はインタビューで、「不安なとき、優しく抱きしめてくれました。」と亡き監督との思い出を語った。
ガラ、シャ ポイントセクション
作品データ
P V 数 : 1671.6
お気に入り数: 0
投票数 : 0
ポイント数 : 2
作成日時 2020-08-10
コメント日時 2020-08-13
項目 | 全期間(2024/12/04現在) | 投稿後10日間 |
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叙情性 | 1 | 1 |
前衛性 | 0 | 0 |
可読性 | 0 | 0 |
エンタメ | 1 | 1 |
技巧 | 0 | 0 |
音韻 | 0 | 0 |
構成 | 0 | 0 |
総合ポイント | 2 | 2 |
平均値 | 中央値 | |
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叙情性 | 1 | 1 |
前衛性 | 0 | 0 |
可読性 | 0 | 0 |
エンタメ | 1 | 1 |
技巧 | 0 | 0 |
音韻 | 0 | 0 |
構成 | 0 | 0 |
総合 | 2 | 2 |
※自作品にはポイントを入れられません。
- 作品に書かれた推薦文
どうぞよろしくおねがいいたします。
0無知で申し訳ない。 本当にいた方のことを書かれたのでしょうか。
1かずや様 コメントありがとうございます。わかりづらくて申し訳ございません。この詩は、空想の人物について書きました。実際には居ない人物ですが、もしかしたら居るかも、と思いながら綴ってた次第です。
0誠に勝手ながら、つい数日前から世間を悪い意味で賑わしてしまった、とある漫画を連想してしまいました。 私が勝手に連想してしまったので、そんな漫画は知らない、そんな意図はない、というのなら失礼しました。 演技、映画、この世の中で作品と呼ばれるありとあらゆるものは、人に見られてこそ作品が生きていると言えるのだと私は思います。 たとえ死後でも、制作した映画が公開されて日の目を見たのなら、作品が生き返ったその事実が少しでも作中の「彼女」の鎮魂につながっていれば良いなと思いました。 読ませていただきありがとうございました。
1アキラ様、素敵なコメント、誠にありがとうございます! 実は例の漫画のことは、特段意識せずに書きました。が、アキラ様の中でそのように解釈して頂けて本当に嬉しいです。 この詩は、実在しない人物について書きましたが、一方で、どこかにいそうな人物について、を意識して書きました。 アキラ様の仰ります通り、 主体の鎮魂に繋がれば、少しでも良いのかな、とわたしも思います。
1沙一様、コメントありがとうございます! 自分なりに「若者の死」をテーマとして取り上げてみました。 他者への不信感や、拡大する自己像、個人の真実、について自分なりに咀嚼している タイミングで生まれた詩です。 ご批評、大変にありがたく、書き手である私も作為してない部分で、 詩を詩として読み取って頂いた上での、一つの正答を頂けたような気持ちになりました。 沙一様と直接会話をさせて頂いたような錯覚にも、陥りました。 今後も投稿を続けて参りますので、 その際にはまた是非、読んでいただきたいと切に願っております。 どうぞよろしくお願いいたします。
0物語が面白くなりそうなタイミングで切られたような印象があります。 どちらかというと、小説やシナリオの序章的な感じがしていまして、もう少し作品に面白く感じさせる鍵のようなものが欲しいと思いました。 しゃくやくさんはいい詩を書かれますが、ポエジーを本作にももっと詰めるなどすれば、細部まで読まれるものになれるような感じもします。
1ふじりゅう様、コメント、ありがとうございます!耳の痛い、ご感想です…!笑 本当にありがたいです! 振り返ってみると、淡白な情報の羅列に振り切った詩になったなぁ、と自分でも思いました。物語の序章的、と仰っていただけたことはどこか嬉しくもあります。 一方で、勢いで書いてしまったことで、失われたポエジーがある、と反省しました。 作品を面白くさせるような鍵、その予感を散りばめる訓練、積んでいきます。 また是非、読んでいただけますと嬉しいです!!
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