光線だ!
四方八方から真っ直ぐ放たれた光が交差し
集中し練り上げられた光の集中点だ!
あなたの背中を貫通しながら確実に光り続けている光の道筋なのだ
ずっと引き延ばされては開拓され続ける終着駅のようで
あまりにもまぶしすぎるけど
僕は、耐えて、目を焼きながら、あなたと喋り続けなくちゃいけない
あなたも僕の眩い光の路に目を焼かれているのだろうか
ひっきりなしに選択を行う自我と、取り込んだ誰かの発光の混合物
どこかで曲がりくねって重なり合い
僕の知らない誰かに吸収されつつある発光体にもかかわらず
真っ直ぐに見えるのはきっと錯覚だ
それをわかりきってあなたの背中越しに見える道筋を憧れ続けている
あなたが僕の発する言葉の中に
アリゾナの砂漠のコヨーテの群れの鳴き声を見つけられないように
僕もあなたの言葉から無・光の道筋性を掴んでしまいそうで
それが怖いんだ
だから自分の部屋では天井を見上げて
今更あなたの光の道筋の残像をなんとか思い出そうとしてしまう
流星のような、核分裂の放射のような
その光の道筋を、記憶だとか人柄だとか、そんな言葉で断定したくはない
あなたのあらゆる経験と記憶と出会った人々の断片と光を集約したもの
僕には直視できない
作品データ
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作成日時 2020-08-05
コメント日時 2020-08-05
#現代詩
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2024/11/21 22時26分23秒現在
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