かつては たしかに 無条件に よりかかれた
バランスを保ち どこか つじつまが合う
僕は 生き生きした 信心を持っていた
摩天楼だって 見上げられた
自分自身を見上げるように
すべて あるべき場所にあるんだと
たとえば 全体重を ビル群に 託した
夜の浸透に 赤色のライトが トッピングされた
ビルの耐震構造が 言葉通り
全体重を 支えてくれた
冬から春の 国境をまたぐ頃
僕の身体を 反撥する 真っすぐ立ったものが
たちまち 消え始めた
身を委ねる度
すぐに支えは 散布する
砂か泥の中へ 引きずりこまれ
そのうち 口だけが 混濁から でしゃばり
呼吸だけ行う情景が 僕を喘がせるのだ
砂や泥なんかない
そのまま 肩を 空振らせて 膝をつくだけだった
立ち上がり 今度は手探りし
確信と 空振りの 国境を行き来する
足は 従順に 自分の役割だけ演じたまま
作品データ
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作成日時 2020-07-15
コメント日時 2020-07-15
#現代詩
#縦書き
項目 | 全期間(2024/12/22現在) | 投稿後10日間 |
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2024/12/22 01時51分09秒現在
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読ませて頂きました。 まずリズムがいいですね。読んでいてつまずくところはありませんでした。軽くて読みやすいです。 読み手の信心がビルという人工物、信心の消失を砂や泥という自然物になぞらえてるのも対比ができていて面白かったです。 しかし、もっと情緒が個人的にはほしいです。信心をなくしたことへの絶望、そこから立ち直る心の動きをドラマチックに見たいものです。あとひとひねりほしいです。 ありがとうございました。応援しています。
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