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詩型(自由詩・短歌・俳句)融合作品 「花野」
秋の草花の咲きみちたくさはら が こころのなかに ある 秋の陽光が降りそそぐくさはら を よこぎつてゐる れつ それは葬列かも しれないし 遊ぶ子どもらの列かも しれない いまは亡き幼な友だち幾人かありてこころの花野に遊ぶ くりかへし倫敦橋が落とされてなかなか暮れぬ放課後だつた ろーんどんばし おちた おちた お ち た このふるい英国の童謡の くらい背景を (じつさい倫敦橋が幾たびも落ちたため、落ちぬやう呪術として人柱が塗りこめられたともいふ) 知らないままに無心に遊んだ とほい花野の記憶 ともに遊んだものらはいま 何処にゐるのか 彼岸へわたつたと耳にした あのこへの思慕は埋めるほか ない なつかしい秋の草花が 咲きみだれ咲きみちる あのくさはら へ こひびとは花野に埋めてきましたよ たましひにひみつを抱いて花野へと 花野はなの遊びませうよまたあした
詩型(自由詩・短歌・俳句)融合作品 「花野」 ポイントセクション
作品データ
P V 数 : 1517.3
お気に入り数: 2
投票数 : 0
ポイント数 : 22
作成日時 2020-04-20
コメント日時 2020-04-21
項目 | 全期間(2024/12/04現在) | 投稿後10日間 |
---|---|---|
叙情性 | 5 | 5 |
前衛性 | 2 | 2 |
可読性 | 2 | 2 |
エンタメ | 0 | 0 |
技巧 | 6 | 6 |
音韻 | 3 | 3 |
構成 | 4 | 4 |
総合ポイント | 22 | 22 |
平均値 | 中央値 | |
---|---|---|
叙情性 | 0.8 | 1 |
前衛性 | 0.3 | 0 |
可読性 | 0.3 | 0 |
エンタメ | 0 | 0 |
技巧 | 1 | 1 |
音韻 | 0.5 | 0.5 |
構成 | 0.7 | 0.5 |
総合 | 3.7 | 4 |
※自作品にはポイントを入れられません。
- 作品に書かれた推薦文
なんかすごいのきた 俳句〜って書いてあるけどひとつのポエムとして読める たぶん()のある連がそのための繋ぎみたいになってる 文字全体の真ん中らへんにあるし とにかくダサい行ないしすごい
2このように偶数的ではない、割り切れない奇数的な作品を書ける感性が羨ましいです。 ところどころに少なからず空白が差し挟まれていることで、慎重に読もうとする態度を持たせます。 花野は「こころのなかに ある」のですね。 そして >それは葬列かも しれないし >遊ぶ子どもらの列かも しれない と続き、あとに両方の内容を融合的に書けるように仕掛けています。つまり死と遊び。 今は春ですが、読者を「秋」に連れて行ってくれますね。 花野は秋の季語。 咲きみちる草花もありますが、基本的にはさみしい暗い秋という季節。 私にとっては詩型融合という方法的なことはあまり気にならず、基調は自由詩と受けとめられました。 内容が良いです。 誰にとってもある秋という季節の感覚が、胸に押し迫ってきます。 それだけでなく、あたかも生と死が秋のみにあり、春や夏や冬の存在がないかのように感じさせます。
2佳く練られた野心作であると思われます。書き慣れていらっしゃられる御方なのでは、と推測を致します。 各詩型が違和感も無く融和なされていらっしゃられる。そして何よりも本邦に根差す土着的な原風景へと通底なされた筆致(しかも現代性を意識しつつ)、 表現を、可能とする筆力をそなえておられますことに、心深くより、感心を致しました。 必然的に、次回作をも期待せずには居られません。別傾向の御作にも、期待を寄せつつ。また、拝読をさせて頂けます様に、心より願っております。
2Um Fantasma 様 コメントありがとうございます。「ひとつのポエムとして読める」とのご指摘うれしいです。 南雲 安晴 様 丁寧にお読みいただきありがとうございます。 特に花野が秋の季語だということにお気づきいただき、秋という季節に着目した深い読解をしていただけたこと、感じ入りました。 鷹枕可 様 過分なお言葉をありがとうございます。 「土着的な原風景」ということはあまり意識せず己の心象風景を書いたつもりでしたが、ふだんから古典やおとぎ話を好んでおりますことから、影響を受けているのかもしれません。 また作品を投稿できるように励みます。
0ちゃんとした俳句や短歌の経験を積んだ方の作品であると思いました。 自分も自己流でたまに川柳や短歌を使った詩を書くのですが、実力に差があるなと感じます。 2月に雛祭りイベントとして投稿された詩に五七五で返詩を書く事があったのですが、また似たようなイベントがあるのなら、様々な作品に五七五で何がしか書いてほしいです。 つたない返詩を 花を摘む ロンドン落ちた そう聞いて
1羽田恭様 あたたかいお言葉をありがとうございます。 素敵な返詩もありがとうございます。
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