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絶妙な均衡は死に至る病
少しずつ陽が沈んで 僕は希の地に巡礼する すべてが美しい訳じゃなかった 生きてきた世界 歩んできた時代 いくつか諦めながら 僕は前進と後退を繰り返した 君の未来が垣間見えたとき 僕の残像があるといいな センチメンタルな気持ちになるのは 手を震わせる冷たい秋風のせい? やはりすべては終わりゆくのだろうか 僕は今を見つめ、今日を見つめ 消えゆく過去を慈しみながら 数え切れない失敗の歴史に終止符を打つ 早くこちらにおいで そう、手を差し伸べる声に 僕は躊躇なく頷けるだろうか 忌み嫌う汚れきった現世や人間に 赦しを施すのは無駄でしょうか 北へ向かう僕 僕など飲み込んでしまう霊験あらたかな地へ 目的のない彷徨は危険だ すべてが吸い取られてしまう 大切が何かを悟ったとき ふるさとに帰りたくなるんだ それは大地 それは天空 それは血筋 それは源流 それは抗いようのない現実だ 受け入れるしか術のない事実に 僕達は暗澹とした気分になるけれど それが救いであり、赦しであること きっと誰もが心のどこかで気付いてる あゝ、紅の手のひらがこんなにも色づいて 目を閉じ、瞳に映ることのなかった世界が 頑なな僕の心を氷解させる 春の桜色が好きだった 夏の海色が好きだった 秋の真紅が好きだった 冬の真白が好きだった 悠久の時と自然に育まれて オトナの仲間入りした僕達 都会の煤に汚れちまって 産まれ堕ちたばかりの感動を忘れちまった 僕の計算づくの人生は いったい誰が計算したのだろう 何もかもうまく行って笑って でも誰かが描いたシナリオを 忠実に演じているだけだよね 所詮それが人間というもの すべてを悟る君は宙を見て笑う でも僕はそんな事実に抗っていたかった 完全体じゃない自分を 組み立ててみたかった 辿り着いたるは貴船の地 僕と君の絆を繋ごう
絶妙な均衡は死に至る病 ポイントセクション
作品データ
P V 数 : 1318.1
お気に入り数: 0
投票数 : 0
ポイント数 : 0
作成日時 2019-12-28
コメント日時 2019-12-29
項目 | 全期間(2024/11/21現在) | 投稿後10日間 |
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叙情性 | 0 | 0 |
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可読性 | 0 | 0 |
エンタメ | 0 | 0 |
技巧 | 0 | 0 |
音韻 | 0 | 0 |
構成 | 0 | 0 |
総合ポイント | 0 | 0 |
平均値 | 中央値 | |
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叙情性 | 0 | 0 |
前衛性 | 0 | 0 |
可読性 | 0 | 0 |
エンタメ | 0 | 0 |
技巧 | 0 | 0 |
音韻 | 0 | 0 |
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※自作品にはポイントを入れられません。
- 作品に書かれた推薦文
口語と文語の表現が入り交じっていて、上手く合わさっていない印象です。 〜といいな などの口調と あゝ といった文語的表現の混在が世界観にそぐわないイメージを与え、またミスマッチにしか映らず、再構成の余地があるのではないかと考えました。 ストーリーについて、 ・絆 ・好き ・失敗の歴史に終止符 を初めとした既視感漂う文言が多く、詩文が与える映像や心情を狭めているに至っているという印象を受けました。 他方、既視感からの脱却を狙ったであろう箇所も散見されますので、惜しい作品とも思えます。
0ふじりゅうさま 的確なご指摘をいただきありがとうございます。 当方一度原点に立ち返ったほうが良かろうという判断で、今の詩群の原型となる数年前に綴った詩を投稿させていただきました。 ありがとうございました。 小杉匠
0僕がこの詩にコメを入れるのはどうか、と悩みました。以前に絶賛しているので素晴らしい!でもいいのですが。 >センチメンタルな気持ちになるのは >手を震わせる冷たい秋風のせい? ちょっと甘やかに過ぎるのがこの辺り。センチメンタルな気持ち、も少しくどく感じます。秋風に震えるセンチメンタルな手の震え、とか。置き換えが出来そう。 >北へ向かう僕 の後にまた僕が来るのもテンポを落としている気がします。とはいえ、相変わらずいい詩だと思います。奇を衒った詩句や言い回しはこの詩には不用だと思うので必要なのは細部の推敲のみかと。それ以上はタイトルの絶妙な均衡を崩してしまうでしょう。
0帆場様 ありがとうございます。 今の自分が綴るとしたら、という想定で書き直すかどうしようか迷いましたが、敢えて原文ママで投稿させていただきました。 あの頃絶賛いただいたのは新参者であるがゆえの加点があったものと今は考えております。 今は日本語を操る技量こそ当時より上がったとはいえ、詩情と申しますか、なにゆえに綴るのか、ということに関しては当時より衰えてしまっているかもしれません。 今更急ぐ年齢でもありませんので詩作100年目指してのんびり精進して参ります。今後ともよろしくお願い申し上げます。
0第2〜5連の展開が遅く、脱落者を生みやすい構造だなと思った そこは僕が北へ向かうまでの説明パートであって、「北へ向かう僕」がサビ前のCメロとしたら2〜5はBメロ 中継ぎのBメロとしては長い。半分ぐらいに圧縮しても良いと思う。おそらく思いついたものをふんだんに盛り込んだのだろうが削ることも時には求められる
0渡辺様 最後のご指摘はおっしゃる通りですね。自分でもやや冗長すぎると感じることが間々ございます。 より一層精進して参ります。 今後ともよろしくお願い申し上げます。 小杉 匠
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