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読まずに食べて
汚れた遮光布ひとつまとってすてっぷ踏む あなたは卑俗すぎるから清よい 髪の一條ひとすじまで 誰かが机の中に忘れていった気持ちみたいに 陽のなかで散り映えている うふふ、とわらうのは 可笑しいことがなにもないから? ならこれから来る夜と朝の間に 黒板消しを仕掛けようよ せかいがまんまと騙されて 真っ白になってくれればいい! した、したりと あなたが蹠を踏み替える音だけ 鳥の頸すじのようにほっそりした脚から 鳴らされている 秒針も数字も おちたところで 電灯と電灯のあいだにたるんだ線 海、あなたは面倒くさい人なんでした あふれるもよう 金色のいちご あなたを見たくないような 目を離したくなかったような 潮風はあなたの匂いがない 減っていく水のかさ についての 問題 それはわたしだけの問題にしたかった 連れていってくれなかった だから連れていくのだ すがってくれなかったとしか思えない だからすがっているよ ひとふゆが終わるまえに 澱みにひかっている月のような 正体を みたい みたっていいだろ 蔦とおどろの建屋と 安い値段で 私はあなたに貰われてゆく 塩の柱を脅しにされながら どこにも寄港地をなくした錯覚 空と空のあいだにも境界があって 触ると少しだけ押し返してくる 微かな実体 夜空の曇ったさき 猫がうにゃあんとなくのは やさしい収奪のため 目にうつるもので えいえんを与えられてほしい形が幾つある? もう名前のない悲しみぶりっこなど 誰もみたくないって わかってるのか?
読まずに食べて ポイントセクション
作品データ
P V 数 : 1329.9
お気に入り数: 0
投票数 : 0
ポイント数 : 6
作成日時 2019-12-11
コメント日時 2019-12-13
項目 | 全期間(2024/11/21現在) | 投稿後10日間 |
---|---|---|
叙情性 | 6 | 6 |
前衛性 | 0 | 0 |
可読性 | 0 | 0 |
エンタメ | 0 | 0 |
技巧 | 0 | 0 |
音韻 | 0 | 0 |
構成 | 0 | 0 |
総合ポイント | 6 | 6 |
平均値 | 中央値 | |
---|---|---|
叙情性 | 3 | 3 |
前衛性 | 0 | 0 |
可読性 | 0 | 0 |
エンタメ | 0 | 0 |
技巧 | 0 | 0 |
音韻 | 0 | 0 |
構成 | 0 | 0 |
総合 | 3 | 3 |
※自作品にはポイントを入れられません。
- 作品に書かれた推薦文
感情を表すセンテンスと情報との接合があまりされていない印象で、なんだか纏まっていない感じがしました。 >黒板消しを仕掛けようよ >せかいがまんまと騙されて >真っ白になってくれればいい! 引用部の詩句に与えられた感情が、他の連で生かされているように見受けられませんでした。 >海、あなたは面倒くさい人なんでした ここの文は非常に良い気がします。
0纏まっていないとのこと、コメントありがとうございました。 自分でもわかるほどの妥協がありました。 良いものが書けたときに、また投稿します。 ありがとうございました。
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