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杪夏
入道雲から逃げて、群青色の部屋に飛び込んだ まっすぐに伸びた電線に引っかからないように 「もう帰らないと」蜃気楼があなたを水平線に溶かした 結露の身体を流すビー玉みたいな透明は、溺れるために人魚に足を生やす まっすぐに伸びた電線は、からまった充電コード エアコンのザラザラした冷風に吹き飛ばされないように、 掛け布団にくるまれた、私はぼっちのミノムシさん 魚が足に入ってきたから、しびれちゃって歩き出せない 潮の満ちた海で人魚は自由に泳ぎ回り、 土用波でぜんぶ流されていった せっかちな夕暮れが窓からこぼれだしてきて、 猫背のひまわりは杪夏の訪れを静かに教えてくれた
杪夏 ポイントセクション
作品データ
P V 数 : 1057.8
お気に入り数: 0
投票数 : 0
ポイント数 : 0
作成日時 2018-09-01
コメント日時 2018-09-29
項目 | 全期間(2024/11/21現在) | 投稿後10日間 |
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叙情性 | 0 | 0 |
前衛性 | 0 | 0 |
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エンタメ | 0 | 0 |
技巧 | 0 | 0 |
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構成 | 0 | 0 |
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叙情性 | 0 | 0 |
前衛性 | 0 | 0 |
可読性 | 0 | 0 |
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※自作品にはポイントを入れられません。
- 作品に書かれた推薦文
八月はいろいろな夏の風景を見ました。なんとなく最終連が突然にも感じますが、空と海の景色はすごく青くて好きです。
0かるべまさひろさん>ありがとうございます!なるほど、突然でしたか。流れやリズムをもっと意識するようにしてみます!青くて好きと言ってくださってとても嬉しいです。
0拝見しました。 綺麗な情景をぼっちの主人公と共に捉えた、そんな作品のようであります。「結露の体を流すビー玉みたいな透明」「猫背のひまわり」など、素敵な表現に魅力を感じました。 ただ、少し綺麗な表現に拘りすぎている節があるようにも感じました。なぜそう感じたか。切なさの表現が弱いのがその原因のような気がしております。詩で大切な事として私が考えていることは、また小説と対比して格段に違う所は、人間の深層心理を如何に言葉というツールで捉えきれるか、という所にあるということです。無論私が偉そうに語る程自己の詩に対しての技術を信頼しているわけでないのではありますが。思うに情景描写は豊富でその点は文句なく素晴らしいと思いますが、その描写に負けないくらいの深層心理を捉えた表現を、喜怒哀楽を、掴んで取り入れる表現があれば、この詩は更に深い味になると考えた次第であります。
0夏は色んなキレイが詰め込まれてるんだなと思い出せました。とても美しい表現がたくさん出てくる詩ですね。夕暮れやひまわりの擬人化もかわいくて好きです。私はキレイな夏というと、どうしても今年のリアルな夏でなくて、物語上の架空の夏を思い浮かべてしまいます。この詩の夏はいつの、どこの夏なんだろう。子ども時代なのか、青春時代なのか、はたまた最近立ち寄った旅先の夏なのか。すべてを具体的にする必要は全く無いのですが、なにか一つリアルと交差できるワードあっても良いのかなと個人的には思いました。
0ふじりゅうさん>ありがとうございます。返信遅れてすみません。”人間の深層心理を如何に言葉というツールで捉えきれるか”ですか、勉強になります。以前、描写についてもっと深く描いたほうが良いという意見を頂いたことがあるのでそれで今回は描写をしっかりしないと!とおもって書いてみたんです。自分をもっと掘り下げないと、ですね!がんばります。
0ヤエさん>ありがとうございます。返信遅くなってしまいすみません。リアルと交差できるワードですか、勉強になります。この夏は正直言うと子供時代と青春時代と現実のすべてがごちゃまぜになってるある意味理想の夏を描いたつもりだったんです。でもそんな中でも臨場感は必要かもしれないなとは今となっては思いますね。本当に勉強になりました。ありがとうございました。
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