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遺骸
夏の終わりはまだまだ先と言うけれど 八月の終わりは、かつて僕らにとって世界の終わりだった。 大人になった僕らはとうに曜日感覚を失い、なけなしの金曜の夜をなんとか浪費しようと苦心する。 だから僕は、無理やり頼んだギムレットと身に覚えのないノスタルジーに急かされて買ったニッキ棒で、今日を浪費する。 ああ、終わりを知らない子供たちに。幸あれ。
遺骸 ポイントセクション
作品データ
P V 数 : 945.6
お気に入り数: 0
投票数 : 0
ポイント数 : 0
作成日時 2018-08-31
コメント日時 2018-09-04
項目 | 全期間(2024/12/27現在) | 投稿後10日間 |
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叙情性 | 0 | 0 |
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※自作品にはポイントを入れられません。
- 作品に書かれた推薦文
いわゆる大人がステレオタイプな気がして、親近感をうまくわかせられませんでした。
0私はおそらく大人だと思うのですが、子どもの頃よりも曜日感覚にさえわたり敏感になっています。締め切りや予定を意識して動かないと仕事では致命傷だし、休みを目指してあれこれ予定をたてるからです。曜日感覚が死に絶えた金曜日にお酒を飲むの大人って、どんな生活なんだろうかと個人的にはとても気になりました。私と違った感覚がそこにあるんだろうなと。
0遺骸と「意外」を、かけている、のでしょうか。 〈無理やり頼んだギムレットと身に覚えのないノスタルジーに急かされて買ったニッキ棒〉 なんとなく、大人っぽい、ような、カッコイイ、ようなカクテルと、例えば昭和を知らない平成生まれが、昭和にノスタルジーを感じるような、奇妙な感覚を呼び覚ますニッキ棒。 この二行にこそ、詩情が潜んでいるように思うのですが、いかがでしょうか。 浪費する為に、というのは、意識が発する言葉。その意識に先駆けて、思わずギムレットを頼んでしまった感覚、ニッキ棒を「なつかしい」と錯覚する感性、がある。その感覚を捉えるところに、詩の源泉があるように思うのです。
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