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11月、転落する幌附乳母車
⇒⇒ ⇒ ⇒⇒⇒⇒⇒⇒⇒⇒⇒、 空間、 それは物象への網膜的な、 余に概観的な橄欖樹への約物、視標 花粉、顕微鏡を円範疇と看做す 物象―精神が 鎌鎚の印象を呑む様に、 革命実験 地界胸骨を開門する 喚問議会、行動移船占拠されつつ 橙の燈を釘打たれた錆像、 公開磔礎の楔杭を蟠り 二つの鏡を敷延する者を 追随―静物、現像虚実 復紛争を愉悦する火薬庫 慈善協会 華と死に被覆燈火を闇陰と逆立せしめ 爾後、壁紙たる蜂窩十字 血窓縁より陽炎を抛り捨てる 殻の影を瞠り、 雪花石膏より硬綱人物像へ 私製螺旋階段を繋ぐ 第三記念塔を構成起草し、 映像機関、ウラジミール・タトリン氏の両翼機械図が皺嗄れた残骸の優麗に釘打つ 蝶鱗花蘂に 製粉―私製夢―砂礫映像標本額縁を納めて 私、私属を死夢為る果を夢する魘夢 鞴と壁、創物地球像たる工廠 乃ち天球樹立を遭遇し 復と無き壊滅美術を 再権限を発行する人体―被造物の硬鉱石 薔薇の建築 線文字α 血縁、鬱蒼鏡に拠る塵界植物綱目 閾と閾 死想、乃ち 臼歯根に鈍鉄錆を冠蝕し 鋼球物に降る鑿鎚の花燭 鉄滓、終に花崗岩に約款璽を押さえ 緋の戴冠を遁れられぬ
11月、転落する幌附乳母車 ポイントセクション
作品データ
P V 数 : 1062.9
お気に入り数: 0
投票数 : 0
ポイント数 : 0
作成日時 2018-08-21
コメント日時 2018-08-24
項目 | 全期間(2024/12/27現在) | 投稿後10日間 |
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叙情性 | 0 | 0 |
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エンタメ | 0 | 0 |
技巧 | 0 | 0 |
音韻 | 0 | 0 |
構成 | 0 | 0 |
総合ポイント | 0 | 0 |
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叙情性 | 0 | 0 |
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可読性 | 0 | 0 |
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※自作品にはポイントを入れられません。
- 作品に書かれた推薦文
漢字の用語などが独自で鉄の滓(おり)とか夢に魘(うな)されるに因んだん熟語とか鞴(ふいご)や、復(また)と無きや、結構読むだけでも大変だと思いました。最初の三行もちょっと謎で、矢印が何を意味するかミステリーだと思いました。
0タイトルが先にあって書かれた作品なのか後からタイトルを付けられたのか。タイトルと作品本文の間にあるもの、あるいはタイトルは本文と一通のはじまりの開きなのか、とても気になって読みました。内容は私にとっては難解で、読解する前提知識が必要なようにも思えました。読み終えた後、タイトルと本文の関係を受け入れることを保留のままに。保留にしたとはいえ、2つ、気になって頭に残ったことをコメントします。タイトルを私の中では消化出来てはおりませんが、ふと考えたことは、「11月、転落する」と終えずに幌附乳母車と続けられていること、これが鷹枕可さんが持つ感性のオリジナルさではないかと。もう一つは、冒頭の⇒です。これはすごいフック(読者を作品がキャッチする意)ではないかと。先に申し上げた通りの前提知識があれば冒頭の⇒が置かれている文脈を悟り得るのか、私には難解でも、そうではない何かがあるのではないかと、印象に残りました。 鷹枕可さん、投稿ありがとうございます。
0難解。最初の矢印と、その後の難解な漢字表記を多用したパートとの対比が面白いですが、詩情という点では僕には微妙に感じられました。とここまで書いていい点がドンドンと思いついてきました。藤井麻輝さんというミュージシャンがノイズ音楽とアンビエントミュージックを融合したインストゥルメンタルを幾つか作っているのですが、それが全体主義国家に支配される人民をたぶんにイメージさせて、10代、20代の僕にはとても斬新な試みとして聞こえたのを思い出しました。この詩の深い意味はなかなかくみ取れませんが、実験的な詩として、前述の音楽に近いとの印象を抱きました。またクセになって読みに来るかもしれません。では失礼を。
0エイクピアさん、三浦⌘∂admin∂⌘果実さん、もなかさん、stereotype2085さんへ。 ご高覧を賜り、允に嬉しく存じます。 以下、個別に返信をさせていただきます。 エイクピアさんへ。 冒頭、矢印は謂わばタイポグラフィの出来損ないと申しましょうか。 ネットのフォーマットの中では、字組、配置に限界がございますので。 三浦⌘∂admin∂⌘果実さんへ。 本作は、マレーヴィチを代表としたシュプレマティズムに始る、 ロシアアヴァンギャルドへの葬送曲として起草をさせていただきました。 ソビエトと言う極寒の表現制限時代を向える迄に、幾度もの民衆蜂起が有った訳でございますが、 題名はその中程、十月革命より類想を致しました。 はてさて、何故、乳母車が登場するのか。 或は帝政ロシアの嫡子が、虐殺された血族の希望が睡っていた、乳母車なのかも知れません。 或は民衆の自由が葬られた、否、自ら葬った自由なのかも知れません。 もなかさんへ。 お褒め賜り、復、重要な指摘を賜り、允に嬉しく存じます。 最終聯、 私のなかの帝政時代への、復、喪われた共産主義黎明期への憧憬が首を擡げて、詩情を阻害してしまったのでしょう。 そう、些か話が脱線致しますが、 曰く代表作とも謂われるショスタコーヴィチの第五交響曲第四楽章「革命」より、 私は第四交響曲を本作の構想契機として推挙致したく。個人的な嗜好ではございますが。 件の交響曲は、第一楽章から一気呵成に盛り上がり、最終楽章は死絶したかの様な頽廃―静謐に終ってゆくのです。 まるでソビエトと言う理想された国家機構の、終焉を予期し、黙視する様に。 夥多、彼の影響を受けて構成させていただきましたが、 成果としては今一、精彩を欠く創物と成り果てて終った感覚も有り、それが今後の課題でもございましょう。 stereotype2085さんへ。 本作、記法からして伸びやかな詩情とは対極に存在を致しておりますが、 私は到底抒情にそぐわない、 危険思想に肉薄することでしか表現し得ない命題――それはヒトラーやレーニンと言う象徴で在る事も有り、 叛基督教的で在る事も有り、叛現代国家で在る事も復、然りでございますが――、 それら洗脳美学、殲滅美術とでも呼称するべき、一連の煽動に拠るプロパガンダの結実を、 美しい悪として寵愛致したく思う、私が、確かにそれらの存在を赦しているのです。 如何なる誤謬であるとしても、 その誤謬の本質を洞察するには、本質の渦中に自らを投じなければならない、とも。今は思われるのです。
0こんにちは。書かれている内容はさっぱりで、ところどころからなんとなくしかイメージできないのですが、それはそれ、たくさんの漢字の並びを見ているだけで楽しめます。漢字ってこうしてみるときれいだなあと。まあ、かなとの比較ができるからなのですが。そして、なんとなく、のなかに混じってくる《ウラジミール・タトリン氏》というカタカナの名前が際立って現実的で、面白さを感じました。こうした作品をこれからもどんどん追究して書いていってほしいし、そうしたらどういうところに行き着くのか楽しみだな、と思います。
0藤 一紀さんへ。 お褒めに与り嬉しく存じます。 自分でも書きながら訳が分からなく成り掛けることも屡でございますが、 御陰様で、朦朧とした心像を苦心しつつも現象体へと仮構をさせて頂いております。 ウラジミール・タトリン氏は、wikipediaで調べるならばいかなる人物であったかは、一目瞭然でございますが。 彼の脳髄から現出された建築構想、機械美術、 それらデザインの片鱗に触発なされることも一興かと存じます。 現実世界に於ける存在としての人物記述は、私を現実へ繋ぎ留めるザイルの様なものでございましょう。
0鷹枕可さん、こんにちは。 該博な知識と、驚くべき漢語の使い方に敬意を表したいと思っています。 でも、僕にはちょっとついて行けません。知識量の問題もありますけど、造語ぎりぎりの組み合わせによる漢字熟語もあって、そこを理解することも難しそうです。 社会主義、もしくはソ連初期のロシアアヴァンギャルドのイメージを漢字によって造型している立体作品のようにも思えました。そうだとすると、全体はイメージとして受け取るべきものなので、論理ではないですね。 乳母車は、映画「戦艦ポチョムキン」のオマージュでしょうか?
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