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革命的レム睡眠
無感動、健康だが病んでいる証拠、わたしの時間を乗せた電車から変な音がする、緩んだネジが回っているみたい、外れたとして、脱線したとして、時間が止まったりして、わたしの、時間はそこで、停止してもう、動かなくなるとして、トンネルに入り視界が暗やんだ、無意識に息、を止めていたこと、に気付いて汗を拭く、無感動では、ない健康だし病んでも、いないわたしの時間は、社会の中にしっか、り組み込まれている今日、も電車は正常ど、おり動いて正しくと、まる間に合う、余裕を持ってバスを、待つ持て余す時間にはどう奮い立っても無感動、歩幅や瞬きや呼吸のように過ぎていく、時間には、無感動、病んでいないが不健康である、証拠として提出します 疲れを取るには睡眠が一番です、7時間は寝てください、6時間睡眠がつっ、づくと睡眠負債を抱え、ると言われています、6時間寝ているのは何の、担保にもならないのです、睡眠を取りましょう、最低7時間、最低、7時間、最低な、な?時間たっぷり眠りなさい、疲れが取れたら変なこと考えなくなります、元気になれば動きたくなります、革命を起こせると、か、考えたりできます、夢を見られます、決して病んでいない、疲れているのはお前自身が払った犠牲の代償である、仕事に、人付き合いに、愛情に、言葉に、時間は暴走も牛歩もしていない、同じテンポで、チクタクチクタク刻む、お疲れさまは一般常識、ではないよ、小さな負債も積もれば超えられない山になる、返済の途中、でんしゃが脱線して狂った歯車のかけら、が頭を直撃してし、ぬ、か、も、し、れ、な、い わたしの時間、そこで止まるかもしれない、まだ返していないの、眠りが浅いの、の、ノンレムノンレムノンレム睡眠 革命のプロローグは規則正しく眠ること レムレムレムレムレム睡眠 レムレムレムレムレム睡眠 五体は満足、責任能力、あり、勤続10年無遅刻無欠席 不幸でない、弱者でない、両親存命、老老介護が未来で待ってる 乗り込んだ電車から変な音がする 緩んだ部品が喧嘩している 外れたらピンチ、車体が脱線して横転して 居眠りしてるサラリーマンや スマホに夢中な女子大生が クラッカーみたいに吹っ飛んで テニスボールみたいに転がって マネキン人形みたいにパーツが外れて 彼らの時間が止まる しかしその事故は1日の出来事として社会の時間に組み込まれているから彼らの時間の停止は一定数の悲しみを飲み込むに過ぎない その一定数が、肩をぶつけ合って 争いや誓いや契約やゲームをやりながら 生きてる、息をしてる 一定の、リズムで ガリガリガリガリガリガリガリガリガリガリガリガリガリガリガリガリ レムレムレムレムレムレム睡眠 革命のプロローグは規則正しく眠ること 一定のリズム、で、 元気に呼吸をしている人の言葉は、嘘ばかりですか 不幸者が寄り添う場所は、どこですか 小さな革命があちこちで起こり、わたしは必死に幸せと、健康を、守るのだけれど、 彼らと日々戦ってもいる、という、事実を 昨日の睡眠負債1時間を返しながらもう寝なきゃいけない時間 です 叫ばない叫びもあるって、証明は 言葉の芯をわたしが決めて、やる 革命のプロローグは、 規則正しく、眠ること 正気であることから発生する狂気を 証明すること
革命的レム睡眠 ポイントセクション
作品データ
P V 数 : 2137.6
お気に入り数: 0
投票数 : 0
ポイント数 : 0
作成日時 2018-08-08
コメント日時 2018-09-06
項目 | 全期間(2024/12/27現在) | 投稿後10日間 |
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叙情性 | 0 | 0 |
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※自作品にはポイントを入れられません。
- 作品に書かれた推薦文
〈わたしの時間を乗せた電車から〉こういうフレーズが良いなあ、と思いました。一気に畳みかけていくような一連、とぎれとぎれの息遣いは、〈無意識に息、を止めていたこと、に気付いて汗を拭く、〉というような・・・息をのんで”無感動”の所在をたしかめようとしているような、そんな意識が生みだしたリズムのように思いました。 無感動=健康だが病んでいる/病んでいないが不健康 心が疲弊してしまったり、麻痺してしまったりしている大都会の日常で、ふと立ち止まる瞬間に溢れ出す、詩情への餓え。二連目であふれ出す眠りへの渇望は、鬱や精神不安をもたらす不眠への恐怖が反転されてエネルギーになって噴出しているように思いました。 三連目と六連目は対になっているのでしょうか。三連目以降、リズムに合わせてシャウトするような、あるいはラップのような感じで進行するのかな・・・前半とメリハリが聞いていて面白いと思いました。五連の問いかけも切実、ながら・・・最後、あれ、これで終っちゃうの?というあっさり感もありました。この、終わり方でいいの、かな・・・?
0まりもさん コメントありがとうございます 最後はこれでいいのだと思います このあっさり感が、語り手の健康さを語っているんじゃないかと、読んでいて思います 読んでくれてありがとうございました
0、の付き方が喋ってるときの私みたいだなと思えた。この、ブレーキの掛かる感じ、詰まる感じ、親近感が湧きます。 でも 革命のプロローグ~って所から もう急転直下に近い坂を滑る様な展開にやられちゃいました。 PEALOUTのtouch and go Mr.Childrenのcenter of universe ニルヴァーナのD7 ブランキー・ジェット・シティのSALINGER みたいでかっこよかったです
0貴音さん コメントありがとうございます この詩は何人かにカバーしてもらっていて、わたしも何度かリーディングしていますが、わたしじゃない人がつくったようにも感じています もし、興味があったら、 リーディングしてほしいです 貴音さんの革命的レム睡眠、聴きたいです 挙げて下さった音楽、知らないものが多いので探してみます 詩を読んでくれてありがとうございました
0なんのために働くのか?この身を削ってまで得た賃金の価値は、ただ米や肉を買うためか?生きるための糧ではなく、私らしく生きるための糧を!という気持ちが、不穏な音を立てながら走る電車のスピードに乗って押し寄せてくるので、とてもドキドキ、ハラハラします。と、同時にワクワク、ぞくぞくする。四連目まで、もっと早く!とどこかで期待している自分がいる。 五連目から呼吸が少しづつ整ってくる印象を受けました。それは絶頂のあとの放心状態、停車駅に近づいて電車が緩やかにスピードを落としていくような...。でも次の駅の名前を思い出せない。主人公は果たしてどこに辿り着いたのだろう、という余韻が残って、とても惹き付けられました。すごく好きです。リーディングもぜひまた聴きたいです。
0杜 琴乃さん コメントありがとうございます 実際電車に揺られながらつくっていました 電車にはたくさんの知らない人が乗っているので、あれこれ想像していることが多いです 琴乃さんの読み方がとてもおもしろかったです 自分はまったく意識にないことが、実はそのような内面を含んでいるのかもしれないという… 新しい発見でした 次、リーディングする時は、進化しているかもしれません 楽しみです ありがとうございました!
0まず「革命的レム睡眠」というタイトルがとても僕好みでした。「レム睡眠」が「革命的」ですよ。なかなかないですよ、こんな表現。肝心の中身ですがタイトルが決してオフザケなどでつけられたものでないのがよく分かります。「革命のプロローグは規則正しく眠ること」。実際に僕もタムラさんとアプローチは違うかもしれませんが、そう考えるところは大いにあるので。最終段の「正気であることから発生する狂気を」という描写がとても印象に残っています。
0stereotype2085さん コメントありがとうございます ヘンテコなタイトルだなあと思うのですが、革命的レム睡眠というフレーズが思い浮かんで、そこから広げていきました なので、タイトルがとても愛おしいです 語呂もいいですし stereotype2085さんの頭の中にこの詩の一部分でも印象に残ってうれしいです 読んでくれてありがとうございました!
0こんばんは。結局のところ、語り手の『革命』は何を、どんなことを指すんだろう、という疑問が残りました。
0藤 一紀さん こんばんは コメントありがとうございます この詩の語り手は最後、力尽きて寝たようにフェードアウトしています 詩をつくるのにも体力が要りますね ありがとうございました
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