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風の歌
ねぇ お月さま ちょっと 幸せ おごっておくれ 人形遣いも 詩人も 先っきの汽車で 出て行った 残されたのは サーカスが忘れて行った 空中ブランコ そして 空耳コーラス隊の風の歌 ねえ お月さま ちょっと 幸せ おごっておくれ 次の汽車で やって来たのは 腹ペコの子供をぺしゃんこにした 腹いっぱいの王様 ほら その上に飛んでいるのは 死んだ兵士の手紙で作った 血を吹く赤い飛行機 そして 空耳コーラス隊の風の歌 ねぇ お月さま ちょっと 幸せ おごっておくれ 空中砂漠に消えた猫鉄道と 乗っていた小さなマンモス その後から湧いてきたのは 涙ではなく 時間を曲げる黒い水 そして 空耳コーラス隊の風の歌
風の歌 ポイントセクション
作品データ
P V 数 : 976.1
お気に入り数: 0
投票数 : 0
ポイント数 : 0
作成日時 2018-07-30
コメント日時 2018-08-04
項目 | 全期間(2024/11/21現在) | 投稿後10日間 |
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叙情性 | 0 | 0 |
前衛性 | 0 | 0 |
可読性 | 0 | 0 |
エンタメ | 0 | 0 |
技巧 | 0 | 0 |
音韻 | 0 | 0 |
構成 | 0 | 0 |
総合ポイント | 0 | 0 |
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叙情性 | 0 | 0 |
前衛性 | 0 | 0 |
可読性 | 0 | 0 |
エンタメ | 0 | 0 |
技巧 | 0 | 0 |
音韻 | 0 | 0 |
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※自作品にはポイントを入れられません。
- 作品に書かれた推薦文
拝読致しました。(かるべ以外のコメントが先につけばと待ってしまっていました…) 楽しくも、残酷な世界が広がってとてもおもしろく読ませていただきました。 ただ、先日のコメントにありました「現代詩に欠けがちな音、リズム、テンポ、抒情といったものの中に新しさ」という点で、この詩に「新しさ」があるのかは少し考えてしまいました。「猫鉄道」などはすごく新鮮でしたが、全体を読んだとき、少し既視感がありました。
0かるべ様。読んでいただき有り難うございました。これは、私なりの大人向けマザーグースです。世界はグローバル経済に翻弄され、一方では少数の大金持ち、一方では戦火の下、若者は戦さに駆り出され、たくさんの子供たちが飢えと貧困で苦しんでいます。詩やサーカスといった文化はどこかに押しやられ、ニンゲンは大昔の生物の命からできた石油を無制限に消費、自然への敬意も畏れも皆無です。時間軸も曲がりに曲がり、まるで弱肉強食の中世に戻ったようです。弱者の耳に聞こえてくるのは、ただ風の音。そして夜にはお月さまと・・・。
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