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象の玉乗り
ねえ父さん。 部屋を出て階段を降りていく、 僕は大きな音立てて尻餅をつく、 震えながら膝小僧を擦る、 大丈夫かあ?と言って、 あなたはやって来る、 笑っているあなたを僕はくぐる。 ねえ母さん。 今夜の夕飯はなに? 台所でまな板を叩いている、 いつも忙しくあなたは立ち回る、 カレーにリンゴが入っていると、 僕はうれしい。 ねえドラえもん。 キミが茜に染まり泣いている、 どら焼きが欲しくて、 未来に帰りたくて、 泣いている訳じゃない、 ポッケの道具が便利なことを、 キミが泣くのを僕は知っている。 ねえアインシュタイン。 その舌はどこまで伸びるのだろ、 その目はどこまで垂れるのだろ、 その名に含むアイの意味とは、 蒼く耀くあの星のことについて、 あなたを真似て僕も、 舌を伸ばすけれども。 ねえアトム。 生まれて泣いて、 ハイハイとしながら立ち上がる、 たくさん歩いた跳んだ跳ねた、 たくさん走り転び蹴った、 ラララ空まで行った、 ラララ空を飛び出した、 リリリルル、 レレロ、 遠い遠い小さな球の星、 さらさら風が撫でる金の草原に、 まっさかさま墜ちていく頚、 僕は超高速の、 夢を見ていた。
象の玉乗り ポイントセクション
作品データ
P V 数 : 939.5
お気に入り数: 0
投票数 : 0
ポイント数 : 0
作成日時 2018-05-24
コメント日時 2018-05-31
項目 | 全期間(2024/12/27現在) | 投稿後10日間 |
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叙情性 | 0 | 0 |
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叙情性 | 0 | 0 |
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※自作品にはポイントを入れられません。
- 作品に書かれた推薦文
まだまだ続いていくような印象です。もっと読んでいけるような。 「象の玉乗り」感がまったくないような、あるような、 そういうタイトルと内容の少し遠めの距離感が僕には心地よかったです。
0かるべまさひろさん。 実際はオムニバスな作品です。タイトルについては少しくだけすぎかもしれませんね。 参考になりました。また考えてみます。 ありがとうございました。
0仲程さん。 唐突にドラえもんやアトムなど。古くさくなりました。懐かしい未来といった言葉があったりもしますが、どうなんでしょう。このあたりはノスタルジアなどと、そんな懐古風はあざといのかもしれませんが。 ありがとうございまし た。
0こんばんは。 なんだ、この寂しさは。なんなんだ。呼びかけていながら、呼びかける対象がそこにいないような、ひとりで歩きながら心に浮かぶ相手に、人知れず話しかけているような、幼くして世を去った子どもが在りし日を偲びつつ、家の中を歩きながら語っているような。
0藤一紀さん。こんばんは。 存在しない不在の、と言われたりしますが、そのあたりについては曖昧だったりします。 部屋を巡りながらなにか世界との接点なり法則なりをさぐるかのような、そんなところも確かにあるのかなと、そんな気づきがありました。 ありがとうございました。
0父母のくだりいらないんじゃない? これらだけ妙に現実的だし、書き方もやさしい家族〜ってなだけに思える。 それ以降はフィクションの人物だし彼らの存在についてまでの言及に至れているのに、前半がぬるくて良くない。後3連はほんといいのに。特にドラえもんが茜に染まっているなんてエモい。全部フィクションの人物で揃えた方がよかった。
0渡辺八畳@祝儀敷さん。 父と母の連だけは元は一つでした。やはり無理といいますか、浮いているようですね。なるほどです。ドラえもんはのび太くんやママとの関係を背景にしたものでした。エモいとのこと。良いのかどうかわかりませんが。 ありがとうございました。
0仲程さん。 父母の連はありでよろしいでしょうか。元は一つの連にあるものでしたが、このあたりがわかりにくさに繋がってしまっているのかとも思いますし。ドラえもんより遠くにといったことは意識はしませんでしたから、なるほどと。良いのか否かはわかりませんが、そのあたりはまた考えなければいけないかなと。参考になりました。 ありがとうございました。
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