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最終小節
あなたが奏でる音に わたしは魅了されました それから ライブハウスにも 通うようになりました 淡いオレンジ色が揺れていて それは揺れ動く鼓動のよう その声だけが わたしの生きる糧でした 春になったら あなたは何処へ行くのでしょう 誰にも言わずに 風のように消えてしまうのでしょうか ギター片手に 何処かへ消えてしまう…それだけは止めてください わたしが掛けた声に あなたは笑顔で応えてくれました それから あなたのことが 気になったままなんです 褪せたセピア色が愛しくて それは止まらない時のよう あの声だけは 二度と忘れることは出来ないでしょう 夜が明けたら あなたは普通の人に戻ってしまいます サヨナラも言わずに 星のように消えてしまうのでしょうか あの音色と共に 何処かへ消えてしまう…それだけは止めてください 「あなたの存在こそがわたしの青春でした」 そんな発言も大袈裟じゃないくらい あなたは輝いていた どんなに激しい一目惚れも いつか終わりが来るけど わたしが忘れない限り この想いは止まらない スポットライトを浴びる あなたが余りに眩しくて こんな つまらない人生さえも 少しマシに見えてくる だから 何処にも行かないでほしい あなただけは 此処に居てほしい ライブハウスの片隅で 明日もあなたの声が聞こえる それがすべて 「幻」だったとしても…
最終小節 ポイントセクション
作品データ
P V 数 : 892.0
お気に入り数: 0
投票数 : 0
ポイント数 : 0
作成日時 2017-03-26
コメント日時 2017-03-30
項目 | 全期間(2024/12/21現在) | 投稿後10日間 |
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叙情性 | 0 | 0 |
前衛性 | 0 | 0 |
可読性 | 0 | 0 |
エンタメ | 0 | 0 |
技巧 | 0 | 0 |
音韻 | 0 | 0 |
構成 | 0 | 0 |
総合ポイント | 0 | 0 |
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叙情性 | 0 | 0 |
前衛性 | 0 | 0 |
可読性 | 0 | 0 |
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音韻 | 0 | 0 |
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※自作品にはポイントを入れられません。
- 作品に書かれた推薦文
最後のパフォーマンスというか、ラストライブを見届ける感じですね。いい感じに直球的な作品。これもいい感じで青春だと思います。 >ライブハウスの片隅で >明日もあなたの声が聞こえる >それがすべて >「幻」だったとしても… ここの締め方も面白い。ラストライブを終えたアーティストがライブ会場に立って再び語り手の前に立って歌を歌ってくれる事はない。けれども頭の中にその歌のイメージは残り続けるという事。その歌の精神みたいな物は残るという事をそこを明瞭に「幻」という言葉に詰めて表現しているという所が、なんとも潔いです。多分同じ思いをした人にとっては思いの伝わる詩になっている、ような気がします。やっぱり自分の応援するアーティストの演奏、一回くらいは直に聞いておかないとなぁとか、読んでて後悔が吹き出してきました。解散してからじゃ、色々おそいですもんね。。。 自分が体験した思い出を思い出すように、それは思い出の曲を頭の中でリピートしたときに溢れ出てくる感情、を思い出させてくれる詩だと思います。(回りくどくてすいません。)
0最終小節、という題名。最終小説でもあるのかな、歌詞の形を使った書簡体小説を連想しました。 4343と続く整った詩形の美しさ、リフレインまではいかないけれど、脚韻を踏むように余韻を重ねていく音感の良さ、対句的な印象の刻印の仕方、このあたりが魅力の作品だと思います。 「淡いオレンジ色が揺れていて それは揺れ動く鼓動のよう」 「褪せたセピア色が愛しくて それは止まらない時のよう」 こうした比喩が素晴らしい。素晴らしいだけに・・・風のように消えてしまう、とか、(朝が来たら消える)星のように消えてしまう、これはいささか常套句的で、モッタイナイ、と感じます。 五連あたりが、盛り上がるところ、のはずですが・・・ひとめぼれは~というような一般的な言い方で留めるのではなく、もっとここを掘り込んでほしい、と感じました。彼の輝きが、いかに語り手の心に深く刺さったのか、残ったのか、あるいは心を奪い去ったのか。そのあたりを、もうひと押し。
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