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美術館に、そっと火を
額縁に入れられているのは 過ぎ去った光景たち 君と隣り合って座った石垣 夕暮れの彼方の送電塔 どこまでも広がる原野と畑 ススキの中に佇む歌声 魂を刺すような夜の果ての日々だ 僕はそれらの絵画を目にすると そっと涙を流しては この寂寞の美術館に そっと火をつけていく 死ぬにふさわしいほどの夕焼けの響きの中
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美術館に、そっと火を ポイントセクション
作品データ
P V 数 : 963.0
お気に入り数: 0
投票数 : 1
ポイント数 : 0
作成日時 2024-12-31
コメント日時 2025-01-10
項目 | 全期間(2025/01/18現在) | 投稿後10日間 |
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叙情性 | 0 | 0 |
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可読性 | 0 | 0 |
エンタメ | 0 | 0 |
技巧 | 0 | 0 |
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※自作品にはポイントを入れられません。
- 作品に書かれた推薦文
心に火を灯す、そっと。 その絵画に心で火を灯すのだろう。
1映画館みたいに暗くて涼しくて快適な美術館に火があれば、それはおそらく暖かくて心地よいものに違いない。火と言うより毛布に近い。そんなイメージってあると思います。
1コメントありがとうございます! 火というモチーフはそういった感じに詩にとってすごくありがたいものなんですよね。
1コメントありがとうございます! 何かを燃やす熱というよりは、何かを包み込む温かさか……
0テイムラー隆一さん、そうですね。 火って、詩にとっての燈みたいなものかもしれませんね。
1火で名画に交響曲を流して寿いであげる、カタルシスのある名画鑑賞ですね!空想力の価値です。
1コメントありがとうございます! 空想、あるいは幻想が僕の創作の強みだからなあ……
1絵画=過去ということでしょうか。 ということは、美術館は「記憶」ということになりますね。
1コメントありがとうございます! 記憶を燃やす、ってことになるのか…どこか幻想的でいいね…… 採用(謎の判定)
0此の度は、歌誌「帆」自由詩掲載欄へとご投稿を賜りまして、允に有り難うございます。 此処で、重要なお報せなのでございますが、 第四号始動期間に大幅な変更がございます。然るに、皆様に於かれましてもご傾聴を賜りますと嬉しく存じ上げます。 第四号用草稿に附きましては、本年夏季-初秋季より始動、着手とのご意向へ遵いまして、募集をさせて頂きたく存じ上げます (つまり、当初予定より一箇年弱程猶予を置きましての募集と為ります)。 多くの皆様のご応募を賜りまして、允喜ばしく、感謝も頻りなのでございますが、投稿を為される地点にて、 上記の事情の斟酌の程を、何卒宜しくお願い申し上げます。 御作を、拝読させて頂きました。 之までの御作者の投稿作の中では、最も完成度が高い作品なのでは、と感受を致しました次第でございます。 御作へ至る前の、或る種の表現の甘さが払拭されており、誉め言葉ですが――文章に殺気が在る、と感受を致しました。 夙に顕著でございますのは 第三聯 >魂を刺すような夜の果ての日々だ 第四から第五聯ヘ至る >この寂寞の美術館に >そっと火をつけていく そして最終聯 死ぬにふさわしいほどの夕焼けの響きの中 これらの表現が夙に素晴らしく、絶唱に近い水準を具有なされております様に思い、存じました次第でございます。 如何か、之よりもこの「殺気」を見失わず、鍛錬へと勤しんで下さいます事を切に願っております。 それでは、復のご挑戦をお待ち申し上げております。 此の度は、ご応募ご投稿を賜り、允に有り難うございました。
1コメントありがとうございます! 殺気、かあ……まだ自分でもわからないから、これからも何度も見失ったり、また発揮するかもしれないけど……。 「死ぬにふさわしいほどの夕焼けの響き」は自信があったから嬉しい……
0読みたくなる文章についてざっと考えてみると、前の文章を次の文章が淀みなく繋いで、それがずっと続いていくみたいな感じなのではないかと思うのですが、ただ、詩に関してはそれが上手く当てはまらない場合もあって、前後の文章の意味や動きが繋がっていなくとも、ときとして成立してしまう謎の面白さがあると思うんですよね。 この作品を読ませて頂くと、①「額縁に入れられているのは 過ぎ去った光景たち」→②(過ぎ去った光景たち)=「君と隣り合って座った石垣 夕暮れの彼方の送電塔 どこまでも広がる原野と畑 ススキの中に佇む歌声」→③(過ぎ去った光景たちを目の当たりにして思うのは)「魂を刺すような夜の果ての日々だ」と、おそらく前後の文章が意味を繋げるように続いていて、特に②→③の流れ、これを読み手が思い浮かべられるかどうかが要点になってくるように思いました。そういった意味では、②から③の繋げ方は作者の方の飛躍したイメージとして読めてしまい、この部分に引っ掛かりを覚えました。それから気になったところでいうと、すごく細かいところになるのですが、“そっと”という言葉が間髪をいれずに使われているところも。 美術館に火をつけるというのは、そういった光景を自分の胸の内だけに残しておきたい、誰にも見せたくないという心象なのかなと思いました。 最後の「死ぬにふさわしいほどの夕焼けの響きの中」という表現はとても好きです。詩ならではの(あるいはどこか短歌的でもあるのかもしれませんが)、心惹かれる一文だと思いました。色々な言葉の表現方法や伝え方、それを読み手の心に貫き通すこと、そんなことを少し頭の片隅に置かれると、詩の表現の幅がさらに広がっていくのではないかと思います。
1コメントありがとうございます! 確かに②と③は飛躍させすぎたか……? 「そっと」はようやく僕も気づいた。ありがとう。 「死ぬにふさわしいほどの夕焼けの響きの中」はPixivの時から暖めてたから良かった…… 読み手の心に貫き通す、かあ……
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