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媚態と陽だまり
なんだろう、この詩は。「ねぇ、見てて」と"言ってくれる人 いた"ということだと、僕は読んだ。つまり「うん、見てるよ」と言ったのが〈私〉。 なんだろう。童心が、陽だまりに揺れているみたい。心の一番深いところが揺さぶられている気がする。 しかしなんで忘れるの。薄情と自分で言ったところで、償いにはならないでしょう。 恋とは二人で子どもに還ることなのかもしれない。"人格を尊重し合い"なんてお題目を唱えるよりも、絶えずどうやって悪戯するか考えているーそんな悪ガキになって高貴なスカートを捲ってみたい。 何が哀しくて、男に、人に、社会に、媚びるのか。媚態の底は抜けている。 ルージュ(口紅)を差す女(ひと)がいたいけな少女でもあるという、認識をどれだけ切に抱けるか。「うん、見てるよ」に込められていたろう、万感よ。 陽だまりはすべてを見ていた。陽だまりだけが、すべてを見ていた。
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媚態と陽だまり ポイントセクション
作品データ
P V 数 : 208.2
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作成日時 2024-12-09
コメント日時 2024-12-09