アポロ18号 - B-REVIEW
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アポロ18号    

合わさる手と手から 目に見えない糸が絡みついて 解こうにも毛玉の塊となったそれを 飲み込んで消化されずに ただ見つめている 目 眼 芽  いつしか芽が出て花が咲いて 多分、君によく似た花 絡まれば絡まるほど大きな花が咲くこと 知らなかったよ、生真面目な僕 (アポロは月に降り立って初めて人のちっぽけさを知った) 好きな曲を君に教えて それを君が深追いしてさ 僕が死にたいと思っているとか 君を捕まえたいと思っているとか 絡んだ糸の答え合わせを 3分のメロディの中にあるといいね 見 視 実 花が咲いていつしか実が成って 多分、僕によく似た実 僕が見ていたアポロを腹ん中で一緒に だから、僕によく似たんだよ (地球の青さは飛び立った者しか知らない) 誰だ、僕を馬鹿にするやつは 好きなものだけを追いかければいいって 確かに、僕の財布には16円しかなくて アポロだなんだって夢物語だけどさ 絡まった糸が燃えて 灰になる 種ができていつしか芽が出て (月面旅行をしたかったな)


アポロ18号 ポイントセクション

作品データ

コメント数 : 3
P V 数 : 1076.4
お気に入り数: 0
投票数   : 0
ポイント数 : 0

作成日時 2024-11-29
コメント日時 2024-12-04
#現代詩 #歌誌帆掲載応募
項目全期間(2025/04/12現在)投稿後10日間
叙情性00
前衛性00
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閲覧指数:1076.4
2025/04/12 04時57分39秒現在
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    作品に書かれた推薦文

アポロ18号 コメントセクション

コメント数(3)
エイクピア
作品へ
(2024-11-29)

アポロの月面旅行、無人探査などは確かに人類共通の夢で、この詩の中でも、各連の最後のカギ括弧の中のフレーズが印象的で、各連の詩的効果を高めていると思いました。

1
鷹枕可
作品へ
(2024-11-30)

此の度は、歌誌「帆」自由詩掲載欄へとご投稿を賜りまして、允に有り難うございます。 未だ、ご応募受付開始よりは間がございます。 暫し、(凡そ、冬季=年始頃に始動との計らいでございますから、その時分迄。) お待ち下さりますと嬉しく存じ上げます。 御作を、拝読させて頂きました。 可読性の高い文体のただなかへ、生殖‐生命の循環が上手く挿話、隠喩をなされており、上手、の水準にあらせられると存じ上げます。 現代的なる天文学的思惟も含まれており、此の複層性は見事、と申さざるを得ません。 月、ディアナ、アルテミスを冒す(正しく冒険の「冒」のごとく)探査船の名を「アポロ」となす人間の傲慢と、現実的なる矮小性が混り合いまして、 詩でしか表現できません、論理を越えました叙述に成功をなされていらっしゃると感受を致しました。 非常に滋味の有る、しかも技巧に走り過ぎていません筆致は、とても、鍛錬を重ねた末に獲得為されたものなのでしょうか。 評者個人的には、着想から構成、文体の選択へいたるまで、文句を付けがたい完成度を具えていらっしゃると感受を致しました。 稍、甘いきらいのあられる文体ではございますが、その甘さに拠ってのみ記述し得る苦味を包括なされた御作であらせられると。 御作が絶唱では無い事を願いつつ、次回の投稿作にも期待をさせて頂きたく存じます次第でございます。 それでは、復のご挑戦をお待ち申し上げております。 此の度は、ご応募ご投稿を賜り、允に有り難うございました。

1
二藤
二藤
エイクピアさんへ
(2024-12-04)

エイクピアさん、コメントありがとうございます! 括弧内の描写が、印象的とのことで、特に、(地球の青さは飛び立った者しか知らない)というように、宇宙から見た地球の色(地上にいるままだと、地球の色は緑なのでないかと錯覚する)を引き合いに、見たものにしかわからないものという表現にしてみました。 また、小さいものから大きなものへ成長する過程を組み込んでいます。

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