俺はカウンセリングを受ける
先生は優しくて
いつも落ち着かせてくれて
毎日毎日飽きずに話を聞いてくれて
1回だけ、ほんの1回だけ
自分の醜いところが先生を犯す
外を見ると先の尖った雨が上を目指して降っている
でも何故か俺が足を出すと雨は離れ
俺の周りだけが晴れる
もう二度と影を見せないように
自分を影にして
分厚い皮で覆い隠す
別人になって先生の前に現れて
帰れないと嘆く先生の手を引いて
晴れを作った俺は先生と帰路につく
硬くなったココアを冷たい牛乳で溶かして
温かくなった冷蔵庫の電源を入れて
布団のない炬燵を付けて
電球のない電気をつけて
人間になるための勉強に励んだ
君を壊さないように
消さないように
砕けたときは水に溶かして
元の形に戻せるように
お腹が空いたら俺の肉を分けてあげよう
君が望むならフライパンを電子レンジに入れよう
君のために炬燵を壊し
アイスクリームを溶かし
お風呂に冷水を張り
加湿器の水を全て捨てて
そうすれば離れても何も思わない
寧ろ感喜するだろう
でも君は全てを元に戻し
俺の皮も剥ぎ取り
影を朱色に変えて
御守りにしてくれた
今日も君の道を作ろう
君がそう愛してくれたように
作品データ
コメント数 : 6
P V 数 : 527.7
お気に入り数: 0
投票数 : 0
ポイント数 : 11
作成日時 2024-11-21
コメント日時 2024-11-23
#現代詩
#縦書き
項目 | 全期間(2024/12/27現在) | 投稿後10日間 |
叙情性 | 4 | 4 |
前衛性 | 0 | 0 |
可読性 | 2 | 2 |
エンタメ | 0 | 0 |
技巧 | 1 | 1 |
音韻 | 1 | 1 |
構成 | 3 | 3 |
総合ポイント | 11 | 11 |
| 平均値 | 中央値 |
叙情性 | 4 | 4 |
前衛性 | 0 | 0 |
可読性 | 2 | 2 |
エンタメ | 0 | 0 |
技巧 | 1 | 1 |
音韻 | 1 | 1 |
構成 | 3 | 3 |
総合 | 11 | 11 |
閲覧指数:527.7
2024/12/27 08時14分46秒現在
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>外を見ると先の尖った雨が上を目指して降っている >でも何故か俺が足を出すと雨は離れ >俺の周りだけが晴れる >硬くなったココアを冷たい牛乳で溶かして とてもドライでかっこいい文章だと思いました 逆説の論法みたいなものが全体として上手く効いてるんじゃないかなと思います
1やばい読み方は分からないのですが、いつの間にか先生との立場が入れ替わっている?みたいな感じで、飼ってるねこいるんだけどねこみたいな感じなのかなあと感じました。。
1天才詩人2さん、コメントありがとうございます! 逆説が苦手でしたが上手くできていたようで良かったです 読んでいただきありがとうございました またよろしくお願いいたします
0いすきさん、コメントありがとうございます! やっぱり詩は色んな解釈ができて楽しいですよね、色々考えながら読んでいただきありがとうございました またよろしくお願いいたします
0>外を見ると先の尖った雨が上を目指して降っている >でも何故か俺が足を出すと雨は離れ >俺の周りだけが晴れる 天才詩人2さんもコメントされているように、私もこの逆説的な論理が、私のスタイルを支える手法の一つなこともあって、書き手として共感しつつ、読み手としても面白く感じました。この逆説的な「雨」のアイデアを主題にして、話を膨らませて作品にするのも、良いかと思いました。そのような作品を完成させたのならば、是非とも拝読させて頂きたいと思います。 >もう二度と影を見せないように >自分を影にして >分厚い皮で覆い隠す >俺の皮も剥ぎ取り >影を朱色に変えて >御守りにしてくれた この「影」の取り扱い方も斬新であり、きちんと意味付けもなされていらっしゃる。 難点を挙げるとすれば、この逆説的な論理でもって描写された生活の逆さまな姿、5連目と7連目ですね。逆説的な論理の連発につぐ連発に、食傷気味かもしれないとも、その手法の多用が却って、その手法の力を分散させすぎてしまって、鋭く突き刺さってきませんでした。もう少し主題を絞って、シンプルに纏めあげた方が、「雨」と「影」のアイデアも活きたのではないでしょうか。あくまでも一つの見解として、ご参考になされると幸いです。
0類さん、コメントありがとうございます! アドバイスまでいただきありがとうございます! 次の作品はアドバイスも組み込み、今回の続編っぽくしてもう少しシンプルにしたものを作りたいですね…。 読んでくださりありがとうございました またよろしくお願いいたします
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