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牛煙
走り出し 跳ね飛ぶ雪に 牛煙る 雪のよに 零下にて 冷たい冬に 命は熱く 牛煙る 牛煙る 犇めいて 犇めいて 鼻息乱れ 体沸き立ち 牛煙る 牛煙る 不意に顔 近づき放つ 牛煙り コーン風味で 鼻息まみれ 堆肥にも 湯気が立ち 命の余韻 排泄しても 湯気が立ち 牛煙り 気が付けば うしうしうしと 取り囲み 皆で放つは 牛煙り 咽返りたる 牛牛香る 牛煙る 牛煙る 零下に外気 声と息とが 産まれ出で 消え始め 隣の事 産まれし命 死ぬ体 同時に起こりし 生と死よ 共にもうもうと 牛煙る
牛煙 ポイントセクション
作品データ
P V 数 : 996.7
お気に入り数: 1
投票数 : 4
ポイント数 : 0
作成日時 2024-03-08
コメント日時 2024-04-11
項目 | 全期間(2024/11/21現在) | 投稿後10日間 |
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※自作品にはポイントを入れられません。
- 作品に書かれた推薦文
走り出し 跳ね跳ぶ雪に 牛煙る *思わぬ季節の悪戯に覆われた街の、通勤に先を急ぐ人々たちの吐き出す白い息と、足下から跳ね上がる小さな雪の欠片につれて、湧き上がる水蒸気の白い煙り、それはまるで時間という概念に飼い慣らされた飼育牛のように、我々の日常を嘲るではないか。 牛煙る。この衒いに満ちた奇想奇天烈な組み合わせは句調子におかれているからこそよりイキイキと生きて伝わることもできるのではないだろうか。雲だって牛になる。いい発想ですね。刺激的です。
0良いですね! 発想が新鮮で何度も読ませていただきました。
0未だに最低気温がマイナス17度とかやっている北海道の牧場従業員です。 なので実体験を詠んでいます。 そういえば東京も雪で大変そうですね。 こうも寒いと牛も人も雲になります。 もう三月、いい加減暖かくなるはずです。
0読んでいただき、感謝です!
0あ!そうか。句調子よく置かれてあるのでこれは実際に牛たちの走る姿を詠んでおられるのですね。普段このような景色を見ることもないので想像してしまいました。笑。そう解釈すれば寒さが厳しい。寒冷地ならではの景色。よい描写を表現されました。
0おはようございます。 土の近さや雪を踏んだ時の感触が伝わるような生々しさを感じました。 「牛煙る」ことによる「生活」の匂いに臨場感を感じるというのは、作者による微細なものも見逃さないような観察眼、感受性によるものなのだろうかなどと思いました。 作品、ありがとうございました。
0「牛煙る」という言葉の面白さと、視覚的な面白さに惹かれました。 私は数えられるほどしか実際に牛をみたことはないですし、ましてや牧場は2,3回ほどしか行ったことがありませんが、それでも風景が浮かぶようです。
0実は結構牛は煙を上げます。 息だったり、体からの湯気だったり、子牛が産まれる時の産道からだったり、絞ったばかりの牛乳だったり。 そういった事を仕事柄よく目にするので、上手く描写できたのかなと思います。 牛煙るという語感も良かったですね。
0静かだけど、温かみがある。読んでいて楽しかった。
0そう感じていただき、幸いです!
1好きな詩です。厳しい季節の中で牛と人が生きていることを辛くても喜んでいる、そんな感じに受け止めました。
0>厳しい季節の中で牛と人が生きていることを辛くても喜んでいる 確かにそういう面はありますね。 牛の場合、昨日も明日もなく今この一瞬に全力で生きているだけな気はしますが。
0牛煙ると言うフレーズが印象的ですね。霞んでいると言う意味なのか、牛が熱を帯びているのを遠回しに言って居るのか。簡潔な表現の中に牛の存在感が浮き彫りに成って居ると思いました。
0文字通り牛が煙っている情景です。 寒い冬だと牛の吐く息や体からの蒸気で煙ることが割とあるのです。 >簡潔な表現の中に牛の存在感が浮き彫りに成って居ると思いました。 牛を散々世話しているので牛の存在感というのは意識から消えていましたが、確かにそうですね! 上手くいきました。
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