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B-REVIEW 12月のお題詩「こたつ」
日頃よりB-REVIEWをご利用いただきありがとうございます。 2023年12月3日の公式ツイキャスにて、12月のお題は「こたつ」に決まりました。 こたつと言えば何でしょう。家族で囲んでテレビ見たりとか、独りでお茶飲んでまったりしていつの間にか寝てしまってーとか、こたつに置く物を拘ったりとかしますよね。ミカンはテーブルのど真ん中、テレビのリモコンは角に合わせるとかね。皆さんの思い描くこたつを書いて欲しいです。誰かのこたつの中は宇宙に繋がってるかも知れません。 以下、ルールを説明いたします。 ①この投稿のコメント欄では、お題に沿った詩の投稿を無制限に行えるものとします。 ②ここのコメント欄に投稿された詩の全ては、ビーレビ杯不参加とさせて頂きます。 ③システムの関係上、コメント欄に匿名で詩の投稿はできません。 ④コメント欄では縦書き機能は無いので横書きになります。それか、自力で頑張って縦書きしてください。 ⑤投稿者に対する返信として、連詩や返詩も可能です。 ⑥ハートの数を個人的に得点として競ってみるのもいいかもしれません。なので気に入った作品にはぜひハートをつけていってください。 ※無論、マナーガイドラインに反することは禁止です。運営の開催する企画でカードを発行するようなことになってほしくはありませんので、くれぐれもマナーガイドラインを厳守していただきますよう、よろしくお願いいたします。 B-REVIEWマナーガイドライン&ルール(必読) https://www.breview.org/forum_blog/guideline_and_rules それでは皆様、よろしかったら遊んでみてください。
B-REVIEW 12月のお題詩「こたつ」 ポイントセクション
作品データ
P V 数 : 1426.7
お気に入り数: 0
投票数 : 0
ポイント数 : 0
作成日時 2023-12-03
コメント日時 2023-12-24
項目 | 全期間(2024/11/21現在) | 投稿後10日間 |
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叙情性 | 0 | 0 |
前衛性 | 0 | 0 |
可読性 | 0 | 0 |
エンタメ | 0 | 0 |
技巧 | 0 | 0 |
音韻 | 0 | 0 |
構成 | 0 | 0 |
総合ポイント | 0 | 0 |
平均値 | 中央値 | |
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叙情性 | 0 | 0 |
前衛性 | 0 | 0 |
可読性 | 0 | 0 |
エンタメ | 0 | 0 |
技巧 | 0 | 0 |
音韻 | 0 | 0 |
構成 | 0 | 0 |
総合 | 0 | 0 |
※自作品にはポイントを入れられません。
- 作品に書かれた推薦文
9月ころから少しずつ 秋を感じる空気が漂う 木を見はじめると もう冬が来るかな 今年は こたつを 設置するか悩みつつ 早い段階から 冬支度 これが日常 こたつを出しながら 冬の日常が 思い浮かぶ きっと "こたつから出れない" ネコのような生活が 待っている でも今年は一人だね もう隣にいない 少し こたつが広く使える こたつの中で 足がぶつかることも こたつ布団の引っ張り合いもない 少し寂しくなる 冬の季節に 馴染んだ こたつが こころを 暖めてくれる 今年は いろんな さよならの形をしたけど たくさんの大切な思い出ができた 今年もこたつに入って思い出を 一緒に暖めて今年もありがとうをしよう
5「こたつ」と言えば、俳人、小林一茶の文政三年「八番日記」に納められた俳句で づ(ず)ぶ濡れの大名を見る巨燵(こたつ)かな 一茶 という句を思い出す。 一茶の故郷、柏原は北国街道の宿場町であって、街道の発展に欠かせないのが参勤交代である。 江戸と領地を往来する大名の一行を迎え入れること。 それが宿場町の大きな役割であって、一茶の家は街道沿いにあったため、家の中から大名行列を眺めることができた。 一茶の妻、菊になると、本陣、大名の宿泊する旅館に奉公していたという。 炬燵、は冬の季語であるから、掲句の大名をずぶ濡れにする雨は、冬の雨であって、冷たく、厳しい。 一茶は大名が冬の雨に濡れる姿を、のんびりと家の炬燵の中で、みとめている。 参勤交代、大名行列というのは、大名の家に資金を使わせることで、大名の力を奪う、じっさい、謀反を阻止するシステムであったけれど、ここで、雨にガタガタ濡れる大名と、炬燵でヌクヌクしている庶民、一茶の立場が反転してしまっている。 そうして、もう一つ書いておきたいことがあって、それは武士の教科書ともいえる「葉隠」の存在である。 そこで武士たる行いの数々が説かれているけれども、その中で、主君の前では、主君よりも体調が悪いような様相でいろ、と説かれている。 俳句で身を立てようとして、「執筆」という仕事をしていた一茶は、方々の文書に詳しく、きっとこの葉隠、も通読していたのではないかと、私は考えている。 その、庶民の前では威厳のある、大名たらんとしていなかればならない、しかし主君とか目上の者の前では、まるで体調が悪いよう振舞わなければならない。 大名、それ自体庶民の一茶にとって、滑稽というか、滑稽というのはそうなのだが、哀しみを底に負っている存在、としてみていた節はないだろうか、と私は思うのであった。
2こたつ 兄は中学生になったばかりだった 日曜日 兄の命令で私と姉は リヤカーの後ろを押して家を出た 爺が山で切り出しておいた薪を取りに行くのだ 山道をずんずん登って リヤカーに薪を積んで 縄でくくりつけ 今度は山を下りていく そろそろと行くリヤカーを 妹二人は懸命に後ろから引っ張った 突然 リヤカーが兄だけを連れて 坂を走り出したのだ 泣き叫びながら追いかけたさきで ようやく止まったリヤカーにつかまって 兄は崖っぷちで宙ぶらりんになっていた それから―――― 鳥の甲高く鳴いた声だけを憶えている 入り江の砂浜で 海苔巻きとおいなりさんの弁当を広げた 今日のことは黙っとけ と兄が言った 今度は姉がリヤカーを引いて 三人 海沿いの道を歌いながら帰った 夕飯を食べていると 爺が何か言った 家族はいつものように どっこいしょとこたつをずらし 爺が灰の中から雁首を探すのをみていた 出てきた雁首を煙管につないで 刻みたばこを詰めた爺は スパスパと音を立ててうまそうに喫った 姉と私は笑いが止まらなくて 婆ちゃんに 幾度もいくども 叱られた
3コタツよな 温もり集う 牛団子 焦げるよな 赤熱線に 牛あくび 雪が降る 黒毛の上に 粉砂糖 それでも眠い コタツ下 餅のよに くっつきあって 目をつむり 犇(ひし)めき合って 眠り付く 辛うじて 繋ぎとめたる 命あり 低体温 生き延びろ 祈りと共に スイッチ入れ 原子力 石油石炭 火を灯し 紡ぎたりたる 牛命 絶えるなかれし 北の電力 冬になり ヒーター縋る 子牛たち 続けよ続け この平和 続けよ続け 牛たちの命
4湯たんぽの炬燵を ひとり用テントでやっている 俺の世代では、行火も炬燵と呼ぶ だから炬燵にはテーブルがない もちろん炬燵布団は羽毛のシュラフだ 折り曲げた両膝が、 天井まであと数十センチ そういう体勢でカップ麺を食べる 薄いフライシートの向こうは雪景色、 今頃きっと若い奴らが都会に溢れている クリスマスソングが流れる街を 女も男もまるでゾンビみたく彷徨っている こっちは身動きひとつ満足に出来ない それでも妙に居心地が良いのは何故かな? アマゾンで白金カイロと一緒に買った、 ブリキ製の湯たんぽが、 こんな狭い場所に楽園を作っている たぶん、朝までは 炬燵も俺も生きていると思う カップ麺の小さな謎肉が、 スキットルの酒をグイグイと呑ませる
4「こたつ」 こたつの電気がついていて 3%のアルコールを消化している自分が、真昼に 空になった缶と対話している 天井をすり抜けていくいつもの声は、男だったり女だったり子供の姿で私を責める こたつから出られないように 人生から出られなかったの?それは何かに囚われていたから、温度のように、なくてはならないものに アルコールはかすかに苦味 気まぐれにともる電灯の下、残されていたたくさんの透明な足跡 こたつの上にたくさんのノートが散らばり空虚な中身を晒しているのは 今年で終わりにしよう 探して 見つかるまでずっと探していて 探し当てた人からハッピーになるように 3%未読のまま埋まっている
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