消耗 - B-REVIEW
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ことば

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花骸

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消耗    

ナイフがあった。 ナイフには、それ相応の仕事があった。 ナイフは、幾度もの仕事で疲れ、何も切れなくなっていた。 砥石があった。 砥石は何度も、ナイフの切れ味を蘇らせた。 そうして少しずつすり減った砥石は、やがて使い物にならなくなった。 新しい砥石なら、店にいっぱい売ってる。 しかし疲れ果て、すり減った僕の心は? 僕を研ぎ、背中を押す新品の心は、一体どこに?



消耗 ポイントセクション

作品データ

コメント数 : 5
P V 数 : 932.7
お気に入り数: 1
投票数   : 0
ポイント数 : 0

作成日時 2023-11-08
コメント日時 2023-11-10
#現代詩 #ビーレビ杯不参加 #歌誌帆掲載応募 #縦書き
項目全期間(2025/04/12現在)投稿後10日間
叙情性00
前衛性00
可読性00
エンタメ00
技巧00
音韻00
構成00
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叙情性00
前衛性00
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 エンタメ00
技巧00
音韻00
構成00
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閲覧指数:932.7
2025/04/12 03時00分21秒現在
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消耗 コメントセクション

コメント数(5)
m.tasaki
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(2023-11-09)

自分の疲れきってすり減った心を、切れなくなったナイフに喩えているのですね。 店にいっぱい売っている新しい砥石とは、世間に溢れている様々なストレス改称法のようなものを指しているのでしょうか。 でもどんなストレス解消法も慣れが生じて、その効果が減弱してしまうものなのかもしれません。 今の世の疲れた人々の心を代弁しているような詩だと感じました。 ただ、「新しい砥石なら、店にいっぱい売ってる。」の次に、その新しい砥石をどう思っているのかを入れたほうが、末尾の「一体どこに?」という疑問がより生きてくると思います。

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鷹枕可
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(2023-11-09)

歌誌「帆」選考担当の一人、鷹枕可でございます。 此の度はご投稿を頂き、允に有り難うございます。 ナイフに、砥石。寄物陳思の一種と致しまして、拝読をさせて頂きました。 物は使い古し、再生出来ようとも心は、と謂った様なメッセージが仮託されております様に感受せられました。 モノと精神の対比と謂う西洋文明的命題を盛り込んだ御作であると。 現代社会人の心の疲弊を、取り扱った作品であるとも。 祭祀の行われなくなった定住農耕民としての現代人、位には私程度の弁でも解釈は出来ますが、一応、詩の投稿サイトでございますから、 それに見合った批評を添付させて頂きたく。 詩とは何かと申しますなら、既知より未知へ、名付け様の無い心の綾を未踏の言語接続に拠って現出せしめる営為、と申せましょうか。 その様な視点から拝読させて頂きますと、「わからない」という詩の鳥羽口に漸くお立ちに為られた。 その記念すべき出発点でしかないと思われるのでございます。 未だ未だ、掘り下げに為られる余地があるかと存じ上げます。 如何か、頑張ってみてくださいませ。 それでは、復のご投稿をお待ち申し上げております。

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bino
bino
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(2023-11-09)

m.tasaki様 そうですね、『新しい』より『替えの』のほうが自分の考え方に近いです。新品としての価値より、道具として交換できる点を強調するべきだと思いました。 消耗品は交換できるけど、心は… という趣旨です。 ずぶの素人の作品ですが、ご講評ありがとうございます。

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bino
bino
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(2023-11-09)

鷹枕可様 ご講評ありがとうございます。 まだ詩の理解には程遠いですが、励んで参ります。

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かずや
かずや
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(2023-11-10)

ナイフもまた研がれるとすり減ります。 そうしてすり減り続けた刃物には得も言われぬ迫力とはかなさが同居するのではないかと思います。 願わくばここで語られる話者の心もそうありますように。

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投稿作品数: 4