心臓 - B-REVIEW
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ことば

ことばという幻想

純粋な疑問が織りなす美しさ。答えを探す途中に見た景色。

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大人用おむつの中で

すごい

これ好きです 世界はどう終わっていくのだろうという現代の不安感を感じます。



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心臓    

裸の背中へすこしずつ冷水を慣らすように 鍵盤で濁音をわざと鳴らすように 夜が深まり 鈍行電車の中で里帰りの帰り 硝子へじぶんの顔を見いだすとき 幽霊だって 私たちは生きているけれど じぶんが例外的人間であると みんな 考えているとしたら滑稽だな こわいな 暖房の火照り マフラーを外し しぼんでしまった太陽みたいな心臓へ 負担をかけないように もう 優先席に座っちゃう 瞑想する 光り 呆けているような 光り イヤホンをつっこんで フィッシュマンズの「ロングシーズン」を聞く 脳内ホルモンで幸せになってごめんね 幸せになってごめんね 二回 反芻 乗客が左側に寄って「火事だよ、火事だよ」と言っているけれど 興味も湧かないけれど しぼんでしまった太陽みたいなオレンジを認めた じぶんは黒いジャンパーを着ていて 黒いジーンズに 黒いスニーカーをはいている ソックスは白い アナウンスで何か言っていたのか これも興味がなく 電車が止まってしまった じぶんはこんなに何事にも興味が湧かないんだろうと考えていたら 普通科の高校へ行って そこそこいい大学を出て わりのいい職場に恵まれたからだと考えた 揺りかごから墓場までじぶんを抑制しつづけること 私に課された使命だとしたら 私は専念したし スキルとして飛びぬけていたか w 草が生えて涙がこらえきれなくなる イヤホンを外し 電車を下りようとすると 犬? 盲導犬?にワン、と吠えられ自然 「そうか、心臓は見つかりませんでしたか」 お道化の風を装ってT駅のステップを踏んだ また銀河鉄道に乗りそこねたよ


心臓 ポイントセクション

作品データ

コメント数 : 6
P V 数 : 910.2
お気に入り数: 2
投票数   : 0
ポイント数 : 0

作成日時 2023-11-03
コメント日時 2023-11-11
項目全期間(2025/04/12現在)投稿後10日間
叙情性00
前衛性00
可読性00
エンタメ00
技巧00
音韻00
構成00
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閲覧指数:910.2
2025/04/12 03時00分28秒現在
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    作品に書かれた推薦文

心臓 コメントセクション

コメント数(6)
あたらちいちへい
あたらちいちへい
作品へ
(2023-11-03)

フィッシュマンズのくだりがとてもよかったです。

1
A・O・I
作品へ
(2023-11-07)

今を手放せない幸せに、やりきれなさ、ごめんねと言い聞かせて。心臓にその胸に言い聞かせて。その姿が見える詩

1
田中恭平 new
田中恭平 new
作品へ
(2023-11-11)

おはようございます。これは眠れなくて、何か混乱している内にぱっぱとまとめて投稿してしまったのですが、まあ自分の中ではちょっと微妙な位置を占めている作品です。もっと書き込むこともできた、もっと慈悲深い作品にすることもできた。フィッシュマンズ。そのJ‐POPですね。フィッシュマンズはちょっと外れている部分あると思うんですけれど、好んで下さったらありがたいですね。なんだろう、А・O・Iさまは、俊敏な感性を持ってらっしゃるので、その仔細に、読んで下さってコメントして下さったと思うんですけれど、そうでない方、パッとキャッチして下さった方まで、その姿が見せられるかっていったら、まだそのレベルに至っていないと思うんですけれど、まあハズレも作れて作家だと思うのでいいかな、と。作家じゃないですけれど。ありがとうございます!!

0
A・O・I
田中恭平 newさんへ
(2023-11-11)

こういうのきらいなぶるいの詩だなとおもったけど、詩は創作だから上手くまとめてるなと思った、ので素直にコメント書いただけです、もっと読まれるべきだとおもったので。銀河鉄道がすごく浮いてたから、そうですね、作者さんの根底になるのねとフムフム納得しましたが。まあでもなんだろう、詩は詩以外のなにかを絡めてみるつもりがない。作者の痕跡みたいなもので読み解こうとおもわないですね。あと私がその手の楽曲聞かないことぐらい知っているくせに笑 あなたが誰かコメント見てわかったのでこういう返しをしておきたいと思います。さらりと書かれていてうまいと思うよ、素直にね。

1
紅茶猫
作品へ
(2023-11-11)

電車に乗っていて周りの人たちが火事だ火事だと騒いでいるのに、全身黒ずくめの私は意に関せず、私のことは見えないでしょう、(私も見たくありません)ということなら何のことなのか分かるような気もするのですが。 >盲導犬?にワン、と吠えられ自然 「そうか、心臓は見つかりませんでしたか」 お道化の風を装ってT駅のステップを踏んだ ここがとてもいいなと思いました。 心臓という一番大切なものが見つからない、理由がわからないことがまた一つ増えて私はそれを抱えて生きていく。 それで書き出しのところのイメージが輪郭を帯びて来るような気がしました。 その他にもいろいろな読みができそうな風通しの良い詩ですね。   

1
田中恭平 new
田中恭平 new
作品へ
(2023-11-11)

こんばんは!別段、名前隠す必要もないのですけれど、まあ、こういった作品はスカになっても、仕方ない、習作だから!と思いつつ、まあそんな作品を投稿するなよ!と言われそうですが、その自分の中でストーリーテリングって一つのハードルだったのですね。そうして色々読まれてらっしゃる方の琴線に少しは触れることができたっぽいので、非常に安心しています!!ごめんなさい、ちょっと今嬉しくてテンション高いです!その、いろいろな読みができる、ということがいいことなのか、悪いことなのか、今、私の中で悩んでいる問題です!それを非常に曖昧な解答として提出してしまった、夜の不思議なテンションを恨むばかりですが、好意的に受けとっていただいて、ありがとうございます!

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投稿作品数: 1