別枠表示
みたされたすべてが真直ぐだった
弧を描いて塞ぐ 白地に光を無駄に注ぎ褪せるまで 新天地から口移しで呂律を絡ませ捌いている。なにも なにもかも、嘘つきだから あやとりしながら手拍子して 作為的な二枚舌で覆いかぶせるように責め立ててしまえるのだ 艷とも違うゲストハウスの差し込むあかりは寸刻。まどべをとおくならべる女の単調な日々は、未来が見えるもの。果実は、蕃茄とも苹果とも違う平織りにのせられ臈長けた曲線を絹と背く。ほつしたようみぞをさらせる、その火花がどうした。茎と華が半ばにうかがえるが、風を纏っていたかどうかゆくさきを偲ばせる。 まだ時間はルーズなまま、の知らないことを、重なるすべてが雪崩を起こす前に、盗撮を施した、夢から褪めた古書を開く。 巻紙を焦がし蝋燭を吹き消し今朝を串刺しにした廃墟で、私達には兄妹にはならない、異郷のメロディーを耳に敷いた、指で包容する。 凹んだ空き缶に吸い殻を寝かせ、烟った督促状が現実に引き戻して、また明日のことをおもった。満月も見えないのに明るすぎる未来に幸福と逝くさきの区別がつかなくなるが、思案に下るだけで腑に落ちず胸に手を当てただけで何故か痛むから、 腐りきったあとでやはり命を感じられた、その華華は今々と、糸と針を回している。 やはり、塒 聞こえてきたアナグラムのやがては昏く。真夏の大輪をなんと示そうか、闇雲に鉱泉が、いつの日にか身を投げ出した。 廃道なんだよ、この袋小路に目を凝らせば、蜉蝣が踊っている。 月下美人の蕾をもう何日も眺めている。閉じ込めた鳥籠に吹き込むことのない雨ざらしが錆び塗れ沈みている、滑稽な風采こそ、雄大で有形に憶えてる。 ため息のカタチは様々にある。 星がまた、いない いない。一律には梅雨 細字の秒端、ほど、見晴らしのいい好感だけが、または梢の折れた新緑と設けれる。サンプルでもアンプルでも、一匙 見捨てたのか。つちくれにこさえた是等コラージュだが、大理石の暖炉にでも掲げて置いておくことにする。 揺り籠から墓場までと書かれた名前が独り歩きした、うろうろと螺旋を描いて、そして、それだけの集合知が娯楽街から病棟まで、ウミユリとつらなく。 減速した残響が 残り香がそれで採光窓を明けて 何処か結わえた海路の、その昔日を流れていった そうだな、森を抜ければ橋が架かる。万彩の虚空が地を侵している。胸の内だろうこんなの。けれど連日のうつせみが焦がしている。ステロタイプの仮面が陳腐なストーリーを微笑いながら見やるときに。パンとバターと質素なスープを前に、モニターにうつされたポップカルチャーと転覆する泥舟をおおった。 ――すべておなじ靑昊だ
みたされたすべてが真直ぐだった ポイントセクション
作品データ
P V 数 : 975.9
お気に入り数: 3
投票数 : 1
ポイント数 : 0
作成日時 2023-10-08
コメント日時 2023-10-23
項目 | 全期間(2024/11/22現在) | 投稿後10日間 |
---|---|---|
叙情性 | 0 | 0 |
前衛性 | 0 | 0 |
可読性 | 0 | 0 |
エンタメ | 0 | 0 |
技巧 | 0 | 0 |
音韻 | 0 | 0 |
構成 | 0 | 0 |
総合ポイント | 0 | 0 |
平均値 | 中央値 | |
---|---|---|
叙情性 | 0 | 0 |
前衛性 | 0 | 0 |
可読性 | 0 | 0 |
エンタメ | 0 | 0 |
技巧 | 0 | 0 |
音韻 | 0 | 0 |
構成 | 0 | 0 |
総合 | 0 | 0 |
※自作品にはポイントを入れられません。
- 作品に書かれた推薦文
ずいぶん、お待たせしました。 結論から言わせてもらえば、この作品とても好きです。 久しぶりに、作品を読んでいて泣いてしまった……。 とても曖昧にその心の奥底を暴かないように、丁寧に周辺をなぞっているものの、やはり心の空隙(そうですね、空隙のようなもの、諦めとか乾いた悲しみとかそういったもの)を感じました 僕はこの作品を「介護(おそらく認知症の実父、実母のいずれかが介護対象でかつ入院している)に疲れ、過去の対象者が元気だった頃に思いを馳せながらも迫ってくる現実(金銭の不足だとか)に悩みを抱えている、女性視点の物語」として読みました。 特に三連の描写が美しく、これから病院へ向かう、介護者の心情の切なさが胸に迫ります。 (あ、「ほつしたようみぞをさらせる」は分かりませんでした。すみません。力不足です……) この作品は使われている語彙もさることながら、レイアウトやその関係性もかなり緻密に描かれているように思いました。(ただ一点、二連目の「作為的な二枚舌」はちょっと推敲が甘いとも思いました。対偶を考えてみれば、僕の指摘がわかると思います) ――すべておなじ靑昊だ この嘆息は僕の胸にも響きました。 同じあおぞらのはずなのに、違うものに見えてしまう。あるいは違うものとして見てしまう人がいる。 それを自分に言い聞かせなければならなかった。その心境に胸が締め付けられました こんなにも素晴らしい作品を読ませてくださって、ありがとうございます 当分、余韻が抜けそうにないです、、、。 (細かい解釈、読解に関して、ここでに貼り付けると膨大な量になってしまうので割愛しますが、いつかお伝えできたらいいな、と思います…てというとフラグが立っちゃうんであんまり言わないようにします笑)
1片片様、お忙しい中お読みくださりありがとうございます。 もったいないほどのお言葉だらけでなんだかこっちまで泣いてしまいました。 少焉に対するコメコメコメ返しもありがとうございます。 くそ長文をお読みくださり、またあたたかいお言葉で語り合えたことを嬉しく思います。私の無知無学の質問にお答えくださり感謝します。えー、マルキ・ド・サドだということは察したのですが、その先に繋がらなかった。所詮検索魔の付け焼き刃、みなさんのような知識は持ち合わせてないのでまったく痛感するばかりです。 まあ自分のものは描写とは違うのですが、文字としての言葉を 口に出した時の舌触り 引っかかり 感じることを 重ね掛ける。こういうコンセプトも思っています。まあコレも二年ほど続けた感じなので今、変わっていく、そんなふうに感じ取っています。 さて、このすばらしい読解に対しての正解は野暮ですよね、これほど詳細に感じ取っていただけたら、作者として正直畏怖しています。いま、私のほうが忘れていたことを思い出し、実際にこうして突き動かされるままに、あるものの心象を書かされていたのだなあと、驚いているところです。 詩になりすぎてしまった小説の没文(『そうだな~からアオゾラだ』まで)をふくらませたものなので、だいぶ気持ちが引きづってたと思われ、自分でも読み解こうと思わなかったのですが、今こうして読解されるとおおっ!そういうことかと、ものすごーくふむふむしています。よく書けたという気持ちだけはあって、別の投稿サイトさんの方に8月に出したものです。ここに出す際に少し整えましたがね。 指摘が納得でしかなくて崇めるしかないなーとマジでおもっています。 >作為的な二枚舌 ですよね、これ、思い出してほしいと忘れていてくれが、混ざってるんです。今見るとその前列のやわっこさから、繋がらないんですね。あまりにも同様の負のイメージを重ねすぎているわけですわ、しかも視点が違いますよねコレ、なのに連を噛んでない(*_*; もっとうまい書き方おもいつかなかったのかなーそういうとこですね、自分。まっだまだだなーと、もっともっと精進しないな、たのしく。 もらったコメントなんどよんでも、すげえ!しかいえないです、どうやったらこんなふうに到達できるんだろう、深いっすね、詩って。そして語彙力なさすぎて伝えようと思ったときにろくな言葉でてこない、わたしのこのショボさよ、悲しくなっちゃうけど、これが私だからなーと、面白く思って泣いてますw >ほつしたようみぞをさらせる ・ほつしたよう(に) ほつる ほっとする ほつりとする(擬態語) ・ みぞ 皺、眦、(ときの/みずの)流れ、窪み)=川ぞい、 ・をさらせる 晒す 曝す ↓ 火花/茎と華(彼岸花) 差し込むことで姿や場所がみえればいいなとおもったのですが。まあなんかイメージ的な強引な造語です。おおまかに気持ちとしてあったのが小説の一シーンだと思います。あとは私の今でしょうね。やっぱりどっか気持ちはのるんだろうな。考えなく書く方が正直だと、自分でも困ってしまうね。これだから詩はやめられない。 家庭のゴタゴタもやっと色々決まってちょっと楽になるかなーと思ってまだ始まってもいないのにちょうど今どっと疲れが出ていますw わたしは、がんばらない。どうせならたのしみたいですね、その変化全てに。なかなか難しいですけど。 少焉のクソながながコメコメに対し真摯にお相手いただき、嬉しく思います。自分は学もないのにでも、たしかにこんなに好んでくださる方がいらっしゃる現実を受け入れたいと思います。 片片さま。これを読んでくださっている方々、くそ長くなりましたが、なにかしら楽しんでいただければ幸いです!ありがとうございました! 今日の語彙力低下 サンドイッチのこと思い出せなくて 三角パンといった
1