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導入
湿度の濃い平穏が僕らを酔わせ、瞳の奥の色を確かめさせる。 黒くも透明、揺れた瞳が身に纏う重みを全てを床に落とす。 全身を肌色を晒し、腰に触れる。 一瞬の緊張。 上がる肩。 触れたところからの緩和。 鱗を纏った青白い体が溶け、丸みを帯び、血が通う。 指を這わすと蛇が通ったように沈みを覚える。 長くも硬い指が、筆のように君の輪郭をなぞる。 首、肩、胸、背中を走らせ、腹の下へ忍ばせる。 浮かぶ腰に合わせ、溶けた体に指を入れる。 意味を失った声に落ち着きを覚え、僕の境界線が君と繋がる。
導入 ポイントセクション
作品データ
P V 数 : 1239.3
お気に入り数: 1
投票数 : 3
ポイント数 : 0
作成日時 2023-10-07
コメント日時 2023-10-26
項目 | 全期間(2024/11/23現在) | 投稿後10日間 |
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叙情性 | 0 | 0 |
前衛性 | 0 | 0 |
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エンタメ | 0 | 0 |
技巧 | 0 | 0 |
音韻 | 0 | 0 |
構成 | 0 | 0 |
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叙情性 | 0 | 0 |
前衛性 | 0 | 0 |
可読性 | 0 | 0 |
エンタメ | 0 | 0 |
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※自作品にはポイントを入れられません。
- 作品に書かれた推薦文
こんにちは。はじめまして。 その、落ち着いた筆致で、エロティックな描写が展開されて その、ビュー数がありつつ、なかなかコメントがつかないのは 結局、性は抑圧されているし、それについて語る言葉の少なさに尽きると思われます。 そうして「導入」という語も、エロティックでありながら 作者がこれからどういった作家活動を展開するのかそういう「イントロ」という 風にも受けとめました。なかなか好みの作です。そうして期待をかけながらコメントを終えます。
1いい意味でかなり気持ち悪いですね。人と人の愛情行為とは思えない描写。特に「鱗を纏った青白い体が溶け、丸みを帯び、血が通う。」というフレーズ。愛情によって緊張が緩和されていくだけでなく、なんというか怪物が人間になったような印象。官能的かつクリーピーな詩。次の一作が楽しみです。
1可愛い性交の描写ですね。僕には実体験がなく、そうした感想しか持てません。 こんな描写を出来るなんて、観察眼と想像力がすごいと思います。
1いつぞやの晩の者です。ふと思い出しました。 指先には艶麗な要素があって、手を繋ぐだけでも思い出せるほどの威力があるようです。 また素敵な詩を待っています。
1詩行が、無駄を切り捨て、詩に徹しようとしている意志を感じました。溶けた体に指を入れるのは誰なのか。誰?と言う問いが澎湃と湧き上がって来ました。
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