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きれいな人
あなたはきれいな人だから つくりものみたいにきれいな人だから AM5:02の雪より らむねのびんに沈む月より あなたはきれいな人だから がらすの魚が りんりんと音をたてて飛んで 星になれずに割れたって そのほそい手足のむかう先 蹴立てた灰が肌を裂いたって 白いスカアトひるがえし 次々と ツギツギト 世界をきれいにかきまぜるのでしょう たがらぼくは あなたの散らしたかけらが突き刺さらぬように 息をひそめてまつのです あなたがきれいでなくなるまで
きれいな人 ポイントセクション
作品データ
P V 数 : 855.8
お気に入り数: 0
投票数 : 0
ポイント数 : 0
作成日時 2017-12-24
コメント日時 2017-12-28
項目 | 全期間(2024/12/22現在) | 投稿後10日間 |
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叙情性 | 0 | 0 |
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叙情性 | 0 | 0 |
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※自作品にはポイントを入れられません。
- 作品に書かれた推薦文
作品を読んでいただきありがとうございます。 自作品へのコメントの表示の仕方がわからず返信ができないのですが、どうしたら良いでしょうか…。
0自己解決しました! お騒がせしてしまい申し訳ありません…(汗)
0とても素敵な詩ですね。ひとつひとつの言葉に淡い優しさを感じます。まさに貴方の優しさが作品に投影されているのでしょう。きれいな人と書いておきながらあなたがきれいでなくなるまでと平仮名で書いている部分はとても好きです
0温かいコメントありがとうございます。きれいな人という単語だけがぽつんと浮かび、そこから連想ゲームのように書いていたら、気付けばぼくが喋っている内容をそのまま描き起こしたような詩になっていました。なので、私から見てもぼくがあなたに抱く気持ちの本当のところは分かりません。だからこそ、この詩は読んでくれる人の中でそれぞれ違う話し方をするのだと思います。 喃語さんの中にお邪魔したぼくは、優しい声をしていたのでしょうね。
0アイドルが落ちぶれるのを見る男の詩、みたいな感じで読みました。 >あなたはきれいな人だから >つくりものみたいにきれいな人だから 「きれい」という言葉をここでは「つくりものみたいにきれい」と仮定しています。その具体例は >AM5:02の雪より >らむねのびんに沈む月より >あなたはきれいな人だから こうなってて、これよりも綺麗だって言っている。雪も月も、このように形容されれば普通は綺麗なイメージとして受容される訳だけれども、まぁこういう物は殆ど創作物の中にしか現れない、作られた言葉、綺麗さ美しさであることは間違いないでしょう。それらよりも「きれい」だという事。 でもそういう「つくられたきれい」が割れるわけですね。 >がらすの魚が >りんりんと音をたてて飛んで >星になれずに割れたって つまり、作り物みたいな美女なあなたが底にいると仮定しますが、そこのはアイドルか女優か知りませんがスターになりきれなかった。そこから零落していく感じが以下の描写で、 >そのほそい手足のむかう先 >蹴立てた灰が肌を裂いたって >白いスカアトひるがえし >次々と >ツギツギト >世界をきれいにかきまぜるのでしょう >たがらぼくは >あなたの散らしたかけらが突き刺さらぬように >息をひそめてまつのです > >あなたがきれいでなくなるまで あなたが綺麗でなくなる、という事は作り物のきれいさ、虚構的な「きれい」が引き裂かれた、生身の人間の部分が剥き出しになった瞬間の事かなと思いました。それまで我慢していた事を蹴立てて台無しにして、灰を被ろうが、スカートがめくれようが、かまいなく暴れる。そうしてダメになった隙につけ込むのが語り手みたいな感じで、単純に嫌な奴だなという感じがします。でも、この場合生身のあなたの方に早く戻って欲しいという願望があるとも限らないので、中々難しいですね。語り手があなたを見守る視線は提示されますが、気持ちの部分、所謂解釈の部分は書かれていないし、それこそ作り物みたいにきれいに隠されている、という感じがします。
0百均さん お読みいただきありがとうございます。 丁寧な解釈に感服致しました。 「ぼく」が「あなた」をどう思っているのか、憧れなのか、憎んでいるのか、どちらともとれるのかなと思いますし、どうとっていただいても読み手さんの中で「きれいな」詩に見えれば私の(あるいは「ぼく」の)企みは成功です笑 ただ一つ私の中で仮定するとすれば、「ぼく」が抱く感情が好意的にしろ悪意的にしろ、意識的にしろ無意識的にしろ、底にあるのは愛なのでしょう。 音を立てて割れないように手を差し伸べることも、割れてしまってもなお、「あなた」を待ち続けることも、ベクトルの向きが違うだけで、等しく愛。これを歪んでいるととるか、優しさだととるか、あるいは他の意味を見出すのかは読み手さんに委ねたいと思います。 (ちなみに、下から5行目のたがらぼく→だからぼくです!誤字、大変失礼致しましたm(__)m)
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