木々が返事をする時は、大抵空腹時
理由は知らない
謎解きでくぐもらした頬の内側が乾いている
常に、常に、乾いているので
知ってることでさえ知らないと言わされる
誰かの手の中で
誰かが育つ時
誰かを揺らす手が
誰かを包み込む
轍を隠した、長い鼻とさらに長い首筋
リンパ節まで巻き込み、互いに罵り距離を保つ
鳥の佇まいを引き回し、落とした角は拾われて楽団に
浮気な沼は三度帰路へと、噂通りの軽い足取りで
誰かは淋しがり
誰かは仲間と一緒
誰かはおおらかで
誰かはおせっかい
逃げるように婚約をした
観客のいないステージ、花嫁だけの綱渡り
句読点さえも見落とさず、あたかも夜は星たちのものと
そして「いつか」しかない暦に
老いた寝具だけを遺して
誰かは夢も見ない
誰かは水臭い
誰かは私を見定め
私はその誰かを狙う
これまた凄いスピードだ
鬼ごっこの最中見つけた、大陸棚より速い乗り物
見せてあげるけど今度ね
そう言って指差した幹の、忙しない室のひとつに
それだけのニュースが駆け巡る
作品データ
コメント数 : 6
P V 数 : 671.9
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作成日時 2023-06-05
コメント日時 2023-06-07
#現代詩
#縦書き
項目 | 全期間(2024/12/22現在) | 投稿後10日間 |
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前衛性 | 0 | 0 |
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技巧 | 0 | 0 |
音韻 | 0 | 0 |
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叙情性 | 0 | 0 |
前衛性 | 0 | 0 |
可読性 | 0 | 0 |
エンタメ | 0 | 0 |
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2024/12/22 15時14分34秒現在
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「誰か」と言う括り方は賛否両論的な感じがしないでもないですが、心地よい反復でもあると思いました。「私はその誰かを狙う」と言う部分だけ異色で、ハンターの本能が澎湃と湧き上がったのかもしれません。
0裏側にどんな物語があるか、を考える前にとにかく詩に引き込まれました。
0その括りの連続が何処に帰結するのかというのが自分でもわからなくて、わくわくしながら書いてしまいました。たぶん何処かでまだ続いてて、今頃仲間も増えて楽しくやってるんだろうな、という気分です。ハンターだった時もあるさ、なんて言って。
0引き込んでしまい申し訳ありません。あなたを引きこもりにしたのは全て私の責任ですね。わかりました、あなたを開放いたします。もう自由の身です。何処へでも好きな空へと羽ばたいておゆきなさい。
1「水臭い」と漢字で書いたものを見ると、なんか面白かったです。 みずくさい みず臭い 水くさい 観ず句再
0言われてみれば平仮名のほうが良かったかもしれないと思ってみたり。変換したまま載せちゃった。いかに普段何も考えてないで書いてるか、ですね。 ミミズ9才。
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