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遠く、朝は
ほら、もう朝だよと、誰かがいった、遠い。 ことのは、こぼれおちて、ひかり もう朝だよと、誰かがいった、遠く。 溶けて、からだ、なくなって 溢れて、ことのは、幾重にも ふるえて、溶けて、また遠く ほら、もう朝だよと、誰かがいった、遠く。 ひかり滲んで、溶け出して、ほら もうとっくに朝だよと、誰かがいった、遠い。 夢に、ことのは、溢れてさ たゆたう、ことのは、美しさ そっとふるえて、溶け出して、色 ほら、もう朝だよと、誰かがいった、遠く。 うつつ、こぼれて、揺らめいて、ほら ここにひかり、溶け出して、白 ほら、もう朝だよと、誰かがいった、遠い。 ゆめ、薄らいで、ほら、雨 またたいて、また、ゆめ 滲む、ことのは、溶け出して、色 また遠く、揺らめいて、うつくし
遠く、朝は ポイントセクション
作品データ
P V 数 : 990.9
お気に入り数: 0
投票数 : 0
ポイント数 : 0
作成日時 2017-12-09
コメント日時 2017-12-22
項目 | 全期間(2024/12/22現在) | 投稿後10日間 |
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叙情性 | 0 | 0 |
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※自作品にはポイントを入れられません。
- 作品に書かれた推薦文
花緒さん 好意的なコメント嬉しいです、ありがとうございます!そうなんですよ、ギリギリのところを攻めようと思って書いたんですが、結構難しくて苦労しました。儚い感じも伝わって嬉しいです。言葉の選択に関しては私のポリシーとして、できるだけ平易な言葉で詩を書いていたいな、という思いがあるのですが、陳腐にならないようにするのがなかなか難しいですね。今回はちょっとわざとらしさが残ってしまったかな、、というのが個人的な反省点ではあるんですが、これはこれでとても気に入っています。
0投稿ありがとうございます。美しい詩だなあと一読して思いました。テキストとしての詩の表現、「小説でなくなぜ詩で表現するのか」を考えさせられました。それは、詩情とはなんぞやという、未だに私自身、不明なままですが、「物語」でなく「情」を書かなくてはならない、ということかとも思いました。 次回作も楽しみにしております。
0拝見しました。 物凄く深い事を表しているようで、それでいて実はただ一つの事象のみを詳細に渡って書いている、いや、しかし…、と、詩の流れと相まってふわふわした印象を抱く作品だと思いました。 一文目は繰り返されていて、誰かが遠くで朝だよと呼びかける、という場面です。 溶ける、溢れるなどの単語から、夢見心地の朝、まどろみの状態を表しているのだと感じました。 外が雨であるということは引っかかります。何かの隠喩かもしれません。 凄く上手いと思いました。詩としての練り込みが細部に渡っていると感じました。
0三浦果実さん 「美しい詩」というご感想は素直にとても嬉しいです。なによりも美しさを愛しています。「小説でなくなぜ詩で表現するのか」という問いはとても大切なものだなと私自身鋭く感じています。「詩」だからこそ表現できることに敏感でありたいと思っております。コメントありがとうございました! ふじりゅうさん 「詩の流れと相まってふわふわした印象を抱く作品」とのご感想、とても嬉しいです。浮遊感といっていいのかちょっとわからないのですが、光のなかを埃がふわふわとたゆたっているような、あの感じがこの作品を支配していてほしい、という思いで書きました。細部には非常に気を配って苦労した作品でもあるので「詩としての練り込みが細部に渡っていると感じました。」というご感想も本当に嬉しいです。さらに細部への磨き込みの技術磨いていきたいです。コメントありがとうございました!
0心地よい詩だと思いました。 ふわふわとした感覚と感じて、身体がたゆたうようでした。
0うたもちさん その感覚を味わっていただいただけで私は大満足です。嬉しいコメントありがとうございます!
0ステキな詩ですね。ひとつの場面だけで、こんなにも美しく詩的な表現にしてしまうことが凄いと思いました。 まどろみから醒めれずにいるまま夢と現実の間をさ迷っているような不思議な感じが好きです。
0夏野ほたるさん ありがとうございます!「まどろみから醒めれずにいるまま夢と現実の間をさ迷っているような」感覚。まさにそれです!朝目が覚めてからしばらく布団の中にいることが多く、そのときよく詩を書きます。
0びっくりするぐらい繰り返していますね。中々繰り返すのは大変だ。二回はビーレビューでも結構見る。でも三回で、なるべく同じ形でありながら、その中で変奏していく物だと、案外ないのかもしれません。定型詩は、僕にとっては繰り返す音だと思っています。その中で音を変えたり、コードを変えたりメロディを変えていくという所か。なぜ繰り返すと気持ちがいいのかというのは最近僕も教わったばかりで、ここでは書けないのですが、 読点で文章が遮断されてしまう事で、単語により目が言ってしまう所でしょうか。朝の中のまどろみの中で同じ音を何度も繰り返してしまう。その中で古語というか、和語ですかね。それらの音、昔の音が唇から再生されていく。場面は確かに動くことなく、それは各連の頭にくるフレーズが再帰しているから。始まりは常に一定であり同じ始まりから滲み出る言葉は変奏する。人間の発する言葉は、まるで壊れたラジカセのようだと思いました。
0百均さん そうなんです、超繰り返しています。どれだけ少ない構成要素でどれだけ自然に変奏を繰り返せるかということのひとつの実験であるというのがひとつと、今月のもう一作では連続的にイメージの断片を流れるように紡ぐことを意識したのに対して、こちらの作品では一つのイメージを分断されたいくつかの言葉の響きに託してみるということを意識しています。ひとつの言葉であっても文脈によって微妙にその滲み方、響き方が変わってくるので、そのあたりを味わえるような作品にしてみたかったという思いがありました。手法としては真逆ですが、やろうとしていることの根本はどちらも同じようなことだと思っています。古語っぽい和語を使ったのはクラムボンというグループに「たゆたう」という曲があるのですが、その詩が古語を使っていて、とても美しいんです。とても短くて美しいんだけども意味は全然分からない。曲自体はタイトルのまま音がひたすらたゆたっているような曲ですが、その歌詞だけ取り出して読んだ時に非常に衝撃を覚えました。その体験がベースとなっていますし、アイディアもかなり拝借しております。
0夜明け前、いわゆる薄明におとずれる刻のながれを詠んだ詩だと思います。 構成的にみても少ない言葉でよく考えられている作りだと思います。 薄明の刻とか感想述べながら、でもやはり印象的にちょっと薄くて弱いかな。 これをポエジーとして成就させるならば、やはりもう一節ほしいと感じますね。 誰かが言ったのだから、対比的に語り手の様態がどうしてもほしくなる。そのことでリアルに伝わる空間も表現できると思います。
0アラメルモさん コメントありがとうございます!「誰かが言ったのだから、対比的に語り手の様態がどうしてもほしくなる。」とご指摘いただきましたが、実は設定としてはこの誰かというのは第三者ではないんです。「誰かが言った」とは書いていますが、内発的な声と表現すべきかもしれません。ですのでニュアンスとしては「聞こえた気がした」が正確なのですがそこをあえて誰かにそう呼びかけられているように表現してみました。その部分が伝わりきらなかったのはやはり改善の余地があるということだと思います。ご指摘いただいた「リアルに伝わる空間」の手触り的なもの、表現できるように次回作以降で工夫してみたいと思います。貴重なご感想ありがとうございました!
0はい、もちろんそうも受け取れます。内声を客観的に語らせてみたわけですね。 ならば実存としての語り手が現れてもいいわけだ。そういう意味も含めてです。
0アラメルモさん うーん、そこは何を作品に求めるかでしょうね。私としてはあまり実存としての語り手の存在は出したくありません。そこは努めて曖昧にしています。主語は語り手ではなく、あくまで語り手の感覚と潜在意識なので。いや、語り手という言葉さえいらないかもしれませんね。主語は「感覚」であると。あるいはその感覚の表現に物足りなさを感じられるということなのかもしれませんね。いずれにしても参考になるコメントありがとうございます!
0追記 この作品の主語は「感覚」そして書かれた「言葉」ですね、おそらく。
0誰がいつどこで書いたのかわからない主体性の無さ。つまり時間の枠を超えたような認識を読みとってほしいわけだ。でもね、あなたとわたしの会話が文字化して対話できるように、語り手の姿を消し去っても作者という存在を消し去ることはできないのだ。言葉から受け取れる感覚も同様に。
0アラメルモさん あるものを「読み取って欲しいかどうか」を問われれば、「そんなことはどうでもいい」と答えるほかないです。傲慢かもしれませんが伝わる人にだけ伝わればいい。「実存」がどうのと持ち出す人にはわかってもらわなくていい、というのが正直なところです。おそらくアラメルモさんが詩に求めているものを私は詩から努めて排除しているように思います。この先は平行線ではないかと思います。いずれにしてもコメントありがとうございました!
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