あれはいつかの暖かな光の記憶 - B-REVIEW
新規登録
ログイン
PICK UP - REVIEW

ことば

ことばという幻想

純粋な疑問が織りなす美しさ。答えを探す途中に見た景色。

花骸

大人用おむつの中で

すごい

これ好きです 世界はどう終わっていくのだろうという現代の不安感を感じます。



作品を
別枠表示

あれはいつかの暖かな光の記憶    

ひんやりとした壁の内側に夏の灼熱を避け その小麦色の肌に美しい豊かな髪をした少女、 ルビナ=ルビアは裸足で部屋に寝ころんでいた えく、どー、てぃん、ちゃー、ぱーち… えく、どー、てぃん、ちゃー、ぱーち… 少女は一生懸命に数を数えている そっと覗き込んだなら プラスティックの櫛の目を何度も気ままに数えていた その午後の微風にくるまれた 無駄なようでたおやかな時間よ 私はなんて美しいものを見たのだろう あのインドの少女ももう結婚しているだろう インドでは夫がよくバイクの後ろに女座りの妻を載せていた 横顔の妻の首から風に透けたストールが揺らめいて はためいていたその美しさよ 後ろに乗る妻のサンダルにペディキュアが光る その女の子供が今は櫛の目を数えているかもしれない あの暑い南国の日差しの木漏れ日の中で 頬のおくれ毛を風に巻かせて 私はあなたにこの世界の秘かな欠片の そんな話をしてみたかったのだ



あれはいつかの暖かな光の記憶 ポイントセクション

作品データ

コメント数 : 6
P V 数 : 987.1
お気に入り数: 0
投票数   : 1
ポイント数 : 3

作成日時 2023-02-04
コメント日時 2023-02-15
#現代詩 #縦書き
項目全期間(2025/04/12現在)投稿後10日間
叙情性33
前衛性00
可読性00
エンタメ00
技巧00
音韻00
構成00
総合ポイント33
 平均値  中央値 
叙情性33
前衛性00
可読性00
 エンタメ00
技巧00
音韻00
構成00
総合33
閲覧指数:987.1
2025/04/12 10時20分37秒現在
※ポイントを入れるにはログインが必要です
※自作品にはポイントを入れられません。

    作品に書かれた推薦文

あれはいつかの暖かな光の記憶 コメントセクション

コメント数(6)
秋元ささき
作品へ
(2023-02-04)

まさに「暖かな光」ですね。こちらの胸までその光に照らされたようにじんわりと温もりはじめる、そういう風に思わせる力をもっている詩だと思います。

0
湖湖
湖湖
秋元ささきさんへ
(2023-02-04)

ありがとうございます!詩の形を借りて、人に伝えたいお話をバトンできて幸せです。

1
石原誠
石原誠
作品へ
(2023-02-14)

とても暖かくて、異国情緒あふれているのにどこか懐かしいと思わせるような作品だと感じました。 雰囲気がひだまりのようで好きです。

0
湖湖
湖湖
石原誠さんへ
(2023-02-14)

ゆっくり過ごすことの価値は失われて気づくのかもしれません。現代は多忙ですね。ひだまりの無為は極楽ですね。

0
ハツ
ハツ
作品へ
(2023-02-15)

>ひんやりとした壁の内側に夏の灼熱を避け ここに視覚情報以外のものが出てきていて不思議です。全体の雰囲気は好きでした。

0
湖湖
湖湖
ハツさんへ
(2023-02-15)

兎に角暑いのでね、実話なのです。ありがとう。

0

B-REVIEWに参加しよう!

新規登録
ログイン

作品をSNSで紹介しよう→

投稿作品数: 2