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once upon a time
[ぼくらには凝と変わらない声があって ふとしたころ死が訪れるまで 待っていて、 きっと行くから _ 「「平等は何所 約束されたはずの自由は何所へ 誰かが搾取している 誰かが裏切り、騙りに加担している 不公平にも 上前を撥ねて」」 「宜しい 宜しい、良い鴨、金蔓だ きみの悲運な生涯が やつらに搾取と支配の味を教え込ませた、 ならば 分断を及ぼしたものは誰か 政庁曰、国家の散財は国民が賄うべし、と 皆、御用学者は口を揃えて やつらに加担してると云うに 何せぬばかリか犬っころの様に舌を垂らして、 ほんに情けない負犬だこと」 「「内紛、 そして戦争を 従属せざるものには直接的且つ確実な死を!」」 さて、ここに在りまするは一世一代の三文芝居、櫻の園は遠くか近くか、 女衒の訛声、少年倶楽部、 明治は製菓会社のみならずして 昔の遠い国のお話、 未だ金平糖が贅沢品でございました頃、 ひとりの政治犯がおりました 「汚れた国花 宥めても 諫めても 行き帰らざる春告鳥、 金銀繻子に尾花を添えて 壕の吹き溜り 草を噛む 黙殺の為ひらかれていく道が有り 全ての道はその時へ続く 夢敗れれば皆懐郷の 荒野は撓む 風の外へ向って 腐り始めた野襤褸菊に 列なる蟻の口惜しき貧しさ、」 それら記憶の乾板を捲れば捲る程に この世界の通例、 政治と暴力 その深く長い関わりが腑に落ちることでございましょう さてそこで彼の調達致しましたものは、 ダイナマイトと燐寸箱 煙草の看板の影に紛れながら 仕掛けるも失敗に終わること二度、 愈々三度目の正直と 業を煮やした彼は遂に 公園散歩の休みがてらに ベンチに座った その懐へ 鉄鑢の舳先を突き立てた! これがこの物語の骨子、 そして冷静にして正気の彼は、 狂人達の目抜通りへ 最高の動機をぶっ放しました、 皆様の思し召しに適いますだけの、納得の行くかぎりの理由を,] あなた、随分饒舌なのね でもホントのコトは 実はだれも知らないのでしょ?
once upon a time ポイントセクション
作品データ
P V 数 : 620.3
お気に入り数: 0
投票数 : 0
ポイント数 : 0
作成日時 2022-08-01
コメント日時 2022-08-02
項目 | 全期間(2024/11/21現在) | 投稿後10日間 |
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叙情性 | 0 | 0 |
前衛性 | 0 | 0 |
可読性 | 0 | 0 |
エンタメ | 0 | 0 |
技巧 | 0 | 0 |
音韻 | 0 | 0 |
構成 | 0 | 0 |
総合ポイント | 0 | 0 |
平均値 | 中央値 | |
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叙情性 | 0 | 0 |
前衛性 | 0 | 0 |
可読性 | 0 | 0 |
エンタメ | 0 | 0 |
技巧 | 0 | 0 |
音韻 | 0 | 0 |
構成 | 0 | 0 |
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※自作品にはポイントを入れられません。
- 作品に書かれた推薦文
昔の遠い国のお話とあるから、19世紀のロシアだろうかと思ったりしましたが、ニヒリストと言うのか、日本の状況にも重ね合わせる事が可能の様な。黒田内閣の大隈外務大臣に対する暗殺未遂事件とか、今回の7月8日の事件とかいろいろな内容がこの詩を読んで居て去来しました。そうですね、実は本当のところは誰も知らない、そんな感じだと思いました。
0主旨を読み解いて下さり、安堵を致しております。 美しい抒情や、義憤、或は問題に抵触を為さない作品を提示致しましたなら佳いのでしょうが。 さこそ二束三文の、嘔吐を覚えざるを得ない、塵以下のニヒリズムを吐瀉する外に手段の無い自らを、死ねば良いな、と思いつつ認めさせて頂きました。 詩にはその作者の本性が宿り、嘘偽り、韜晦は叶わぬものと思い知らされました所存でございます。 そして、多分私は、人間と致しましては屑なのでございましょう。 彼の事件の一報を知り、嘆きも驚きもせず、満面の笑みを泛べました自身を顧みますに。 蓋し、 人間の所業とは、何時の時代に於きましても似たり寄ったりでは、と思うを止め得ぬことも復、事実でございます。 孰れに致しましても。 歴史とは、最悪の事象事件、その繰返し、であろうとも。 過去に学び、 絶望的なる未来‐像を、回避し得る人間の智慧を、今此処に、心より、頼み、信じつつ。
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