すべてはただ蛇足としての読点 - B-REVIEW
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ことば

ことばという幻想

純粋な疑問が織りなす美しさ。答えを探す途中に見た景色。

花骸

大人用おむつの中で

すごい

これ好きです 世界はどう終わっていくのだろうという現代の不安感を感じます。



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すべてはただ蛇足としての読点    

わたしが植えたひとつぶが あんなところで月になっている 蚊になり叩かれて死んでいく ざわざわとわれる麦酒の泡 俺たちが大地を満たした時は 今や荒野で死んで啄まれている 三日月になり半月になり、移ろう まつろう、離散した我らの風と水 俺の叔父だったという 猫に似た亡霊が佇む 飲み過ぎるとすぐに現れ、 にゃーとなく のどならす 明け方を見つめる瞳に宿る それは、太陽、わたしは ひとつぶ、太陽を蒔いて 猫を抱いてひとり部屋に 大の字に寝て寒さをしる 麦酒の瓶が倒れて、止め処なく 流れ落ちる黄金が月へと溢れ落ちていく お前たちも何処かでそれをみているか 酔っ払ってねむる、わたしも ひとつぶ 太陽であり 蚊であり なうなうとなく猫に涙を流している あなたの隣でねむる、ひとでなしだ



すべてはただ蛇足としての読点 ポイントセクション

作品データ

コメント数 : 4
P V 数 : 1156.4
お気に入り数: 1
投票数   : 1
ポイント数 : 24

作成日時 2022-06-08
コメント日時 2022-06-14
#現代詩 #縦書き
項目全期間(2025/04/17現在)投稿後10日間
叙情性55
前衛性22
可読性55
エンタメ22
技巧44
音韻33
構成33
総合ポイント2424
 平均値  中央値 
叙情性2.52.5
前衛性11
可読性2.52.5
 エンタメ11
技巧22
音韻1.51.5
構成1.51.5
総合1212
閲覧指数:1156.4
2025/04/17 09時54分09秒現在
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    作品に書かれた推薦文

すべてはただ蛇足としての読点 コメントセクション

コメント数(4)
yatuka
yatuka
作品へ
(2022-06-08)

ゆっくりと意味として溶け合っていく人、猫、酒、太陽のイメージが素敵でした。 どうして自らひとでなし(ろくでなし)を名乗る方が多いんだろうか、 とこれは個人的で純粋な疑問です。

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ほば
yatukaさんへ
(2022-06-08)

さて、世には自らも含めてろくでないひとがおおいからかもしれませんね。この作品に限り言うなら太陽や蚊であることを示しているので、単純にろくでなし=ひとでなし、ではなくひとではない語り手を指しているのかもしれない。まさに蛇足ですね。

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小夏 巣鳥
作品へ
(2022-06-14)

収穫、履歴、その後、あってはならない出現、禁忌は誘う、一人しかいない、倒れてしまった、月がビールを飲んでいる、、、 酔っぱらうって閉じてて個人的な体験だと思うのに、開かれた語りで不思議に解放されていた。解放された共有されたねむり。寝室ってものがそもそも書かれていない。現代的眠りってそういうものなのかもなと思いました。これが詩か。

抒情:4 前衛:2 可読:4 エンタメ:2 技巧:3 音韻:2 構成:2  
0
ほば
小夏 巣鳥さんへ
(2022-06-14)

酔ったときって意識が幾らか解放(これも主観だが)的になるとも思います。生命て閉じながら開かれてますしね。寝室がかかれていない、面白い指摘です。あらためて自ら読んでみると確かにそのように感じます。視点を遮るものが現れず、現実の景色と語り手の回想が混じってるからですかね。

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