別枠表示
友人誕生
確かにあなたの心は荒んでいる。 そりゃあ、あの人と比べたらえらい違いです。 人が集まって、景気の良い都会のような人だ。 でも、少し路地に入ったら案外危なかったりするんですよ。 確かにあなたの心は豊かではない。 枯れ果てた砂漠。一見するとね。あなたはその砂漠で迷っている。 でも、僕は見つけました。ポツンと酒場があるのを。 ほら、ここですよ。ここ、ここ。 西部劇のようで、味があって。 このような場所に来れてめちゃくちゃ嬉しいです。 いやー心躍りますね。 店内も素晴らしいじゃないですか。 良い酒を揃えて、訪れる人も面白い人が多い。 今度僕、馬とピストル用意してお邪魔します。 確かに僕の心も踏み込みにくい。 うす暗―い。鳥居があって。 中に入るのが少し怖い。わかります。僕も初めは怖かったです。 何か出そうでしょう?出るんですよ。 ほら、屋根の上に傘を差した女性。 よーく見て下さい。あの女性の顔。のっぺらぼうなんです。 傘も見て下さい。からかさ小僧なんです。 出たー、って叫びたいところをこらえて、するとほら のっぺらぼうが屋根から小僧を開いて飛ぶんですよ。 小僧は風圧で痛いのなんのって。めちゃくちゃ怒って閉じちゃった。 前に一緒にメリーポピンズを見てからずっとあの調子。 滑稽でしょ?本当?そう言ってもらえてよかった。 来週のこの時間?ええ、空いてますよ。 是非是非、よろしくお願いします。
友人誕生 ポイントセクション
作品データ
P V 数 : 869.3
お気に入り数: 0
投票数 : 0
ポイント数 : 0
作成日時 2017-11-06
コメント日時 2017-11-13
項目 | 全期間(2024/11/21現在) | 投稿後10日間 |
---|---|---|
叙情性 | 0 | 0 |
前衛性 | 0 | 0 |
可読性 | 0 | 0 |
エンタメ | 0 | 0 |
技巧 | 0 | 0 |
音韻 | 0 | 0 |
構成 | 0 | 0 |
総合ポイント | 0 | 0 |
平均値 | 中央値 | |
---|---|---|
叙情性 | 0 | 0 |
前衛性 | 0 | 0 |
可読性 | 0 | 0 |
エンタメ | 0 | 0 |
技巧 | 0 | 0 |
音韻 | 0 | 0 |
構成 | 0 | 0 |
総合 | 0 | 0 |
※自作品にはポイントを入れられません。
- 作品に書かれた推薦文
はじめまして。ふじみやこさん。作品にコメントさせていただきます。 まず「友人誕生」というタイトルがとても気をひきました。シンプルですが、一人称による本文の内容を後押しされているようで、マッチしてうるなあっと思いました。 「西部劇」がフックとしての効果があって、引き込まれていき、また、ノリツッコミのような文体で、読者を楽しませてくれてるようで、面白かったです。 結語の、「是非是非、よろしくお願いします。」がプレゼンのお終いみたいで、詩的でないヒネリが効いていて、私的には好みでした。また、次回作も読みたくなりました。
0自らのこころの砂漠に迷っている、これは実感として大変掴みやすい、言い得て妙な感じですね。 一面砂漠のような何もないところに、酒を提供する居心地の良い場所があるじゃないと、この種の指摘は本当に良い友達でないとできないことだなと思いました。 でも銃を携えて。良さを手放しで肯定出来ない、嫉妬に似た感情等々の負の面も含めて、友人という鏡をのぞきこめば、ほの暗い鳥居の向こうののっぺらぼうの(自分の)顔が見えるんじゃないかって。 そんな希求にも似た思いでしょうか。 ふじみやこさんの詩はいつもどこかあたたかな感じがして好きですね。
0三浦果実様 コメントありがとうございます。 面白いと言っていただけてとても嬉しいです。 文体も自分の好きな形で進めれました。 次回作も面白いと思うものを形にしたいと思います。
0紅茶猫様 コメントありがとうございます。 とても嬉しいコメントです。 あたたかく、どこか可笑しいような詩を書けていければと思います。
0