(※この詩はすべてコマ撮りで作られている)
海岸線の電車が緊急停止した ねえあの家 と
さっきの会話を思い出している 人魚を奉ってるって
雨が降ってきた 雷があたった! 電車の天井に穴が開く
海から海水が吹いてきて 帯電していた車両にぶつかる 錆び
ていく 錆びが形を作っていくのは大男の姿 目が小さくて赤く光る
蛇花火のように足のほうからもこもこと錆が重なっていく
私はそれを目の前で見ていた
逃げなくちゃ
ぴりー ふぃざ びりー(BGM)
ぴりー ふぃー ざ びりー(BGM)
追いかけてくる追いかけてくる
真っ黒くシューシュー化学式で熱く すぐ耳元で
だが奴はまだ遠い
彼が人魚なんだって
どっかしらで思っている
海に放たなくちゃならないんだ
ねえあの家 海に向かって扉があったね
猫が通るには大きくて
羊が通るには小さかったね
あれが人魚の通り道
ぴりー ふぃざ びりー(BGM)
ぴりー ふぃー ざ びりー(BGM)
錆びは黒く嫌なにおいを放つ
だが奴は遠い だが確実に私を追ってきている
波打ち際だ! 奴は!
どこかで女の 人魚とお出会いになりなさいな
どこかでぼろぼろの錆びを硬く引き締めなさいな
電車は行ってしまった
私は雨の中で帽子をかぶり直す
作品データ
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作成日時 2022-04-20
コメント日時 2022-04-20
#現代詩
#縦書き
項目 | 全期間(2024/11/21現在) | 投稿後10日間 |
叙情性 | 1 | 1 |
前衛性 | 1 | 1 |
可読性 | 0 | 0 |
エンタメ | 1 | 1 |
技巧 | 0 | 0 |
音韻 | 0 | 0 |
構成 | 0 | 0 |
総合ポイント | 3 | 3 |
| 平均値 | 中央値 |
叙情性 | 1 | 1 |
前衛性 | 1 | 1 |
可読性 | 0 | 0 |
エンタメ | 1 | 1 |
技巧 | 0 | 0 |
音韻 | 0 | 0 |
構成 | 0 | 0 |
総合 | 3 | 3 |
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2024/11/21 20時27分21秒現在
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