別枠表示
私の話をしましょう
もう言葉に悩む詩人は見たくないと私は思った。解けない問題を居残りさせられた小学校を思い出す。人間として相性の悪かった先生が面白くない時はいつも居残りで、帰るのは夕方だった。独りで帰るのは寂しいと言って、校庭で待つのも飽きてる筈なのに遊んで過ごしている友達にはいつも申し訳なく思っていた。でも分からなくていつも罵られ帰されていた。だから最後の授業が算数の日は大嫌いだった。先生が不機嫌になりやすいから。私は数字の概念が分からなかった。どうして1の次は2なのか、そんな風に疑って過ごしていたからテストは埋めるけど全部がデタラメだった。でも、私の中では何かが通っていたのかもしれない。もうテスト用紙なんて残してないから何を書いていたのかなんて分からない。授業もどんな気持ちで聞いていたのだろう。 教師をしていた母は、そんな私を特に問題にはしなかった。授業は好きなもの、苦手なものがあった時に自分にとってどうやった方が生きやすくなるのか知る方法なんだそうだ。好きなものにとにかく触れて伸ばしてく、苦手なものにも向き合って克服するとか、どんな手段で行くと自分が過ごしやすくなるか知るための道具なんだって。実際に私は漢字に没頭していた。ポケモンを見るような感じでいつも漢和辞典を読んでいた。RPGはレベル上げや謎解き、セーブ消えたときの喪失感が嫌いだから殆どやらなかったけど、FFやドラクエのモンスターや呪文とかも追っ掛けていた。 その結果、私は家族の勧めで漢検を受けて1級を取ることになった。これは当時かなりの話題になったらしいけど余り嬉しい記憶は無い。どちらかと言うと悲しい記憶しかない。算数が出来ないのに漢検受かってるから、担任の先生が気味悪がってしまい、特殊な知的障害みたいな言われ方をしていたのを覚えている。母がぶちギレて学校に乗り込み、知能検査をさせるから普通だった時はお前の教え方と知的の問題だよな?と責めたそうだ。結局、私は知的障害ではなかった。それからは先生は私を避けるようになってしまい、離任式の時に教師を辞めてしまった。この時に清々すると思いながらも、私のせいで先生が教師を辞めてしまったと気にしながら小学時代は過ごしていた。 私は漢字を沢山知っていた。だけど使わない設定みたいなもんで、中学では同級生から触れられる事なんて殆どなかった。精々、漢字テストの時だけ流石やなと言われるくらいだった。だけどそんなことよりも、どの教科も満点近くいつも出してる子の方が感心されていた。皆が知っている事を知っていても、使うのは皆が知っている範囲だけなので意味なんてなかった。算数は結局、このままではいけないと思って、教科担当の先生にお願いして教えてもらった。相変わらず苦手だったけど数学も学んで、学力的に近いから商業高校に行こうとか思えるくらいには成長した。結局、小学校はなんだったのだろうと簿記をしながらたまに考えたりもした。 私は漢字を沢山知っていた。他校の知らない同級生達に囲まれているなかで、その事を知っている人は少ない。披露する場面も無いから誰もその事を知らないまま高校を卒業した。専門学校も同様だった。難しい漢字は読めるけど、吃音があるからページの音読は不得意だった。漢字なんかよりもスラスラと喋れたらなと思っていた。これは小さい頃からずっとだけど。 とうとう私は漢字なんて知っていてもどうしようも無いなと思うようになり、履歴書の資格に漢検1級の事は書かなくなった。だからこの先出会う人達は私の漢検1級を知る手段がほぼ無くなった。そこまで私に感心のある奴なんていないしね。皆、意識は常に外にあった。私もそうだった。だから漢字をどんどん忘れていき、今ではそこら辺の人達と同じくらいになった。本当に自分は漢字を知っていたのか疑っている。パソコンでカタカタの時代に手書きでどうこうなんて無いから別に良いんだ。画数なんて殆ど忘れた。漢字知ってるなんかよりも字が上手くなりたい。達筆風の悪筆だから、私の書いてる字を読めない人がいる。ここに俗に言う本当の自分があるような気もするが考えすぎだろう。 このままどんどんと忘れていくのだろう。多分、私はボケて行くだろう。右脳は使ってるからきっと妄想癖のあるボケ老人になるだろう。ネガティブだし、被害妄想ばかりしているだろう。私がボケた時は大腿骨を折って欲しいと家族には頼んでいる。そんな奴は動けん方が周りのためになると思うから。その時の私はきっと歩こうとしたり泣きわめいたりするけど、もう忘れきった私は私ではないのでそうして欲しい。詩に悩んでる詩人がネットで沢山いる。言葉について葛藤を語る姿は喃語を喋る赤ちゃんに近いものを感じる。もう詩の事なんて忘れて人になりなよ。ただの人に。そこに自分なんて見付からないし、ありもしないよ。てか、いやでもなるよ。あーうー、だだだ、あっあ、あーうー。
私の話をしましょう ポイントセクション
作品データ
P V 数 : 2000.1
お気に入り数: 0
投票数 : 5
ポイント数 : 1
作成日時 2022-03-06
コメント日時 2022-03-20
項目 | 全期間(2024/11/21現在) | 投稿後10日間 |
---|---|---|
叙情性 | 0 | 0 |
前衛性 | 0 | 0 |
可読性 | 0 | 0 |
エンタメ | 0 | 0 |
技巧 | 0 | 0 |
音韻 | 0 | 0 |
構成 | 1 | 1 |
総合ポイント | 1 | 1 |
平均値 | 中央値 | |
---|---|---|
叙情性 | 0 | 0 |
前衛性 | 0 | 0 |
可読性 | 0 | 0 |
エンタメ | 0 | 0 |
技巧 | 0 | 0 |
音韻 | 0 | 0 |
構成 | 1 | 1 |
総合 | 1 | 1 |
※自作品にはポイントを入れられません。
- 作品に書かれた推薦文
ありがとうございます。 ほぼノンフィクションパワーで詩世界の不思議ワードワールドと問答を殲滅出来るのなら本望です。
0おはようございます。 もう何回もああでもない、こうでもないとやってるならもうそこに本当の自分とやらはいないと思いました。でも繰り返すのでそれらは全て喃語なのではと思いました。
0あ、すいません。私は作者さんの事を、あまりよく知らないのですが、最初の二行ぐらいで、誰が書いたのか分かってしまいました。? 何だか独特の手癖を、抜けないのか、抜こうとしていらっしゃらないのかは、分からないんですけど、内容が素直な作品は読んでいて心地が良いです。 句点が多い様な気もしますが、読んでいて、あまり気にはなりませんでした。 語りだからでしょうね。 作者さんの性格の問題なのでしょうか?、他人に読ませる力の有る作品だと思いました。
0私は逆に誰?となりましたが薔薇の園を書いた方ですね。 どうもこんばんは。 手癖は隠せないから匿名にしてる所もあります。バレますが。 すみません、語りだから文体も吃音が入るんです。
1忘れられない自分史はどこかに埋めた自分宛てのタイムボックスのようにいつか開けたい願望を持ちながらも、開けないままにしておこうかと、そう思い変えするような、本作にある人間回帰は、俗に言う自分探しではなくて、閉まっておいた方がいいことは閉まっておこうよという、なんでも詩にしてしまう自分語りする弱さへの示しがある。
0ありがとうございます。 ちょっと難しかったので勘で返事をします。 本当の自分はとか語りながら不思議詩世界なものを書いてる。 それを読んでくださいとツイートとかしてるの見ると 変な気分になってくるんですよ最近。 そこにあるわけ無いじゃんって気持ちになるんです。 あんたの創作謎なぞしんどいってなるんです。 おかしい人がたくさんいると思います。 自分の事を語らないくせに 分かってもらおうとして不思議詩世界を書いてる人。 あんたの事、教えてくれないし、そもそも無いのに。 勘で返事してるのですみません。
0アーメン
0この作品にはエネルギーがあると思うけど、私はもっと辛口に評価したいと思った。 これはエモい作品だけど、遊びが少なくて、書いたままになってると思う。 行間っていうとニュアンスは違うんだけど、書かれてある言葉以上の情感というのが、 エモい作品には絶対に重要だと思う。それはもちろんあったけど、少なく感じた。 なぜかというと説明が少しだけ多いのかもしれないと思った。 たとえば先生の話では、ひょっとしたら(可能性の話)、私は先生が辞めたという事実だけを書けばよいのではないかと思った。 ヤなやつが消えた、でもその事実はどう受けとめたらいいのか。 そんなことは、同じ境遇を生きた人間にしか理解できない。それは説明があってもそう。どのみち、読者を選ぶ以外ない。 そういうチョップの重たさを感じさせるために、あえてほかの部分を捨ててもいいかもしれないということ。 まあ、そもそも、そういうものに対するアンチみたいですが。 みんな結構アゲ目のコメントが付いてるみたいなのであえてこういう感じにしてみました。 いいじゃんって書こうとしたらすでにあったから、違うことを書きました。 本当は私自身は好きな作品。自分がもしも書けるならこういうのしか書きたくない。 まあ私はとっくに記憶という記憶を失っているので真似したくてもできない……
0いや、すみません、なんか違いますね。 土台、一か所取り出して云々語ってるようではだめな気がしてきました。 その一行を見ることにどんくらい意味があるのっていう話。 うーん、難しい難しいです。。
0ありがとうございます。 語るタイプな訳ですが 実際の語りなんて、 上手に話せないのです。 言いっぱなしだったり、 余計な事を話したりしません? 頭が悪いんで伝えたい事が多くなるんですね。 しっかりイメージしてもらう為に。 それがかえって想像の邪魔をしちゃうんですね。 お外ではつまりはこういうこと?って言われたりします。 ここだとそれを投稿後に無しに出来るらしいですね。 そして、それを利用する人いるらしいですね。 私にはそれが分かりませんけど。 私と同じく長いですね。 もしかしたら似た者同士なのかも知れませんね。 あえてこう言ったろうなんて ひねくれたりする部分はあまり分からないです。 好きならそのまま好きだと言えば良くないですか? でも、あー違うってなることあるので、 ここも一緒ですね。
0いろんな人がいるのだなぁと感じました。完璧な人とかじゃなくていいし、ポジティブに生きれたらいいと思いました。
0ありがとうございます。 ポジティブにそうですね。 日々を過ごせると嬉しいですね。
0あーうー、だだだ。 この「だだだ」という音を選んだというだけでもう、なんというか、参りましたという感じです。「だだだ」の僅か3文字がそれ以外の全部を受け切っている、凄いものを見た。ありがとうございました。
0読んでいただきありがとうございます。喃語のイメージだとあーうーだけだったのですが、それだけだとのっぺりしていたので、喃語の例を調べたらだだだがあったので入れました。文が跳ねると言うか、引き締まる感じが出てるかな?と考えていたのでプラスになって良かったです。
0私も「詩に悩んでる人」ですが「漢字」って難しいですね。文字をたくさん知っていても趣旨選択を間違えると大変なことになってしまう。でもせっかくの趣味なので作り手の方のような詩も作れる様に頑張ります。
0伸びてますね。 すごいです。 私もちょっと、似たもの同士なのかなーと思ったりしたのですが、やっぱ似てないって証明されてしまったみたい。 「セーブ消えたときの喪失感が嫌いだから殆どやらなかったけど」は印象的です
0今思うとなんでこんなのに没頭してたのか疑問です。 確かに使い方が分かる方がいい気がします。 日々精進ですね。私も頑張ります。
0あくまでも文体はその人の1部なので、探せば似てるかもしれません。私が出さないといけないわけですが。 ええ、RPGはその理由で嫌いです。プレイステーションとかは問題ないですけど、レベル上げや謎解きは辛いです。
0私の詩の定義というか「これは詩だな」と感じる範囲はかなり広いんですが、読んでこれは強烈に詩だなぁと思いました。言語表現によって人の心をなにかしらの方向に動かしうるエネルギーがあるものなら、それは詩だと感じてしまうんですね。比喩の場合であれば言語も超えますが。しかしネットで言葉に悩んで葛藤している風景に詩情を感じることはあんまり記憶にないです。あと自分がたまにそれやっちゃってる時もある。これはお話にならない。 真っ当な技巧を持つ詩書きからしたら悩めるクヨクヨネット詩は喃語なのか?優れた詩人であっても詩に触れる機会がない一般人からしたらそれは喃語なのか?んなぁ、喃語な気もする。だから、私は主題や気持ちではなく、文体の質の高さやリズムの良さを重視するようになりました。泣き喚く赤ちゃんの声よりは、歌うような赤ちゃんの声の方がひとまずいいよねって。 それでも、じゃあ歌詞でも書いてフリートラックに乗せて発信した方が合理的じゃない?ボカロとかどう?まず雑談友だち作ったら?とか言われたらどうするか?それはもう物書きなんて人類の特殊枠みたいな、呪いみたいなものを多かれ少なかれ背負ってますから、呪いが解けるのを待つか、呪いを無理に楽しむか、その辺りですよね。皮肉ではなく早く人になれるといいねって思うこと、多いです。私はとりあえずもうちょっときれいな喃語を話したいねぇってくらいのところでのんびりやってます。るー、るるー、実際、もっと理解されやすい発語創作にも延長的に興味はあるんですが。 作者さんもグッドラックです。とても読みやすく好感の持てる文体でした。
0ありがとうございます。 ガッツリと向き合って読んで頂いた事、嬉しく思います。 私は詩を書きますし悩み多少はします。 だけど私以上に葛藤してる人を見てると邪悪な気持ちになり アホちゃう?みたいな物を書きたくなる事があります。 何回、同じことで悩んでんの? どうせ伝わんねぇんだからって 今回も言いたいが為に書きました。 理由も内容も邪悪だと思っていましたが アサさんのおかげで明るく綺麗なイメージがついたと感じました。 アサさんの私の話をしましょう。 ありがとうございます。
0