科学 - B-REVIEW
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大人用おむつの中で

すごい

これ好きです 世界はどう終わっていくのだろうという現代の不安感を感じます。

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千治



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科学    

屠られた華を秩序が踏み躙る、吐息に死んでいった兄妹を投影して、フィルムの対称性は揺動し誘拐された砂漠は、鍛鉄夫にも濡れた肖像を掛ける、 少年少女達の厳かな抵抗を、死期に呆けた私に撃て、数字の擦れた公衆電話器を頼みに、水道橋が途絶えた標を導くだろう、回路の花束が娼館に敷かれるまでは、 唾棄を自ら受け、家系への従属には徹底された老嬢の手套が翻る、切手には梱包された鳩の心臓が青く拍動し、植物園の驟雨よりも高く飛翔を成し果せた犯罪者の、 除籍は国民国家の範疇を迷うばかりであり、車椅子の幌を畳み、酷暑の街は黒い影像を掃射しながら、エントロピーの平衡に随って液化するのみだ、 病巣を現像に刷り、叛‐市民としての沓を抛る、狂気の正統性を喧伝する狂人が、危急存亡の僻地に立ち、科学史の燦然たる妄想を、過つ迄を、呪わしくも憶える、幾何学に拠って、 ≠ 透字も卑語ならば 隠喩の花を喚き散らし 分裂質への退行を観測する斥動の瞭然を、 敢て殯厩へ導く 貧窮に 蚤の鋳造‐天球機関の幻燈室を充てては 包帯と膏薬より 馨りたつ程もなき一輪挿しの獄舎を翳め 重爆撃機の美声を 競う 航空世紀の懐かしさ 自殺ならぬ死を厭う蜂窩鏡薇の肖像に 脈拍は鈍鈍と遺筆を運ぶ 公共貿易協会と煽情的な終便の後を 同一視し 現実‐像を疑う勿れ 狂‐統率化社会を現に置いて  蜜蜂の這行 絶対的正統性 科学 人工の発展は愈々形而上までを覆う 蜘蛛の造花達に傾き 抽象的構図を競う 微電流に腐敗した華燭 その骨を搦めて


科学 ポイントセクション

作品データ

コメント数 : 1
P V 数 : 994.2
お気に入り数: 1
投票数   : 0
ポイント数 : 2

作成日時 2021-11-01
コメント日時 2021-11-06
#現代詩
項目全期間(2025/04/11現在)投稿後10日間
叙情性00
前衛性00
可読性00
エンタメ00
技巧20
音韻00
構成00
総合ポイント20
 平均値  中央値 
叙情性00
前衛性00
可読性00
 エンタメ00
技巧22
音韻00
構成00
総合22
閲覧指数:994.2
2025/04/11 03時19分12秒現在
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    作品に書かれた推薦文

科学 コメントセクション

コメント数(1)
鷹枕可
さんへ
(2021-11-06)

ご指摘を賜り、心よりありがたく存じます。 初稿の段階では題名を「カルト」と仮称しておりましたが、捻りが足りなくも思えまして。今作の題名に落ち着きました次第でございます。 焦点を何所に合せるか。題名だけでも中々、難しいものでございますね。

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投稿作品数: 1