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コンマ0秒からの脱出
部屋中に時計が、ぼんやりと時計が、ぐらぐらと時計が ここは、high way 止んではくれないrough rainy ふと気づけば喉元に針が ほら針が、、、 頼むから針よ、いっそのこと脳天をつらぬいて! 僕は本当に信じていいの?僕を形作る簡単な手品 壁はペロペロキャンディ 伸縮自在のピエロに簡単な手品で殺されかけて 僕の胸は押しつぶされてしまうのかな、いやそれとももう潰れてるのかなハハ 扉を開けてもその先に続く道は骸骨だらけ でもやっぱり僕は、きっとその骸骨でお手玉してやるんだぞ! 陽だまりの中、太陽に抱かれた僕は誰もいない木椅子を眺めて、その意味を問うて、すべてを投げ捨てて、壊して壊して、僕でおわりにしたかったのだけれど、そこにはもう僕の腕や頭はなかったから僕は潔く諦めたんだハハ だから僕ははしごや脚立で部屋中の時計を集めてきて、それらの秒針だけむしり取ることを決意したんだ 片手で包み込んで握りしめると意外にもあっけなくぼろぼろと崩れだした 粉塵舞う中煌々たるや あまりにもその虹色は美しく、使い物にならなかった僕の心すらも高揚して、慌てて長針もむしり取った すべてを粉にして飲むと、鼻の奥がむずむずして気づいたらヒヒンといなないた 駆け出すと体中から湯気が出て 辺りの人は「馬がいるぞ」と騒ぎ立てていたが、視線を前に戻した刹那には光の速さで駆け抜けていた
コンマ0秒からの脱出 ポイントセクション
作品データ
P V 数 : 1024.4
お気に入り数: 1
投票数 : 0
ポイント数 : 0
作成日時 2021-09-14
コメント日時 2021-09-17
項目 | 全期間(2024/11/21現在) | 投稿後10日間 |
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叙情性 | 0 | 0 |
前衛性 | 0 | 0 |
可読性 | 0 | 0 |
エンタメ | 0 | 0 |
技巧 | 0 | 0 |
音韻 | 0 | 0 |
構成 | 0 | 0 |
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平均値 | 中央値 | |
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叙情性 | 0 | 0 |
前衛性 | 0 | 0 |
可読性 | 0 | 0 |
エンタメ | 0 | 0 |
技巧 | 0 | 0 |
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※自作品にはポイントを入れられません。
- 作品に書かれた推薦文
自己愛撫に充ちていて、そのさきがない。孤絶している。
1コメントありがとうございます。 客観的に見てもらう機会がなかなかないので嬉しいです。 その先を書けるように頑張ります。
0どのフレーズも好きです。 でも、「陽だまりの中」や「辺りの人」が唐突に感じました。 面白かったです。
1七連の情景が美しくて好きです。時間が砕けた部屋の中で虹色がかかっているだけでなく,最後に光の速さで駆け抜けるというので一気に何か出来上がるというか,花火が打ち上げられたような最後の仕上げを感じました。
1コメントありがとうございます。「陽だまりの中」は自分がこの世のルールから離脱して、再度世界を見つめ直した時の穏やかな感情を表現したかったのですが、確かに今までの空間からは急に雰囲気が変わっていますね。また「辺りの人」はすべて放棄した後の姿を外の視点から焦点を当てたかったのですが、蝋来さんのおっしゃるように唐突でしたし、もっと他に書き方があったように思います。とても勉強になります。ありがとうございました。
1コメントありがとうございます。最後の部分は僕も美しく描きたかったのでそう言っていただいてとても嬉しいです。「光の速さで駆け抜けていた」もこの締め方が成功しているかどうか不安だったので良かったです。
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