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昼と蟻と食人者
わたしは、人を食べられるはずだった。 蟻を潰した跡の指から、花の匂いがする。 いのちって、なに。 だいじですか、あたたかいものですか、 たとえば世界中の天才たちが、 悲しんで苦しんで朝も夜も考え抜いて ある日突然見ちゃう、怖くて優しい答えを しりたくない、しらなくていい、 今はまだ、ここで忙しいって言っていたい。 葬式はなかった。 あなたを、花で埋めたいと思った。 わたしの殺人が始まった。 わたしは食人が好きで、いつかちゃんと、 ばかみたいに花の咲いた地獄をみる。 ごめん、って舌がまわった わからないこと、思い出せないこと、 あなたのことが、少しずつ、 どうでもいいって笑って生きられること。 憶えているのは、わたしの殺人の前。 もう結構な前。 わたしはいのちが大切で、大好きで、 同じくらい、あなたに生きていてほしかった。 腹が空く。水を飲む。蟻をみつける。
昼と蟻と食人者 ポイントセクション
作品データ
P V 数 : 842.0
お気に入り数: 0
投票数 : 0
ポイント数 : 3
作成日時 2021-09-08
コメント日時 2021-09-08
項目 | 全期間(2024/11/22現在) | 投稿後10日間 |
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叙情性 | 1 | 1 |
前衛性 | 0 | 0 |
可読性 | 1 | 1 |
エンタメ | 0 | 0 |
技巧 | 1 | 1 |
音韻 | 0 | 0 |
構成 | 0 | 0 |
総合ポイント | 3 | 3 |
平均値 | 中央値 | |
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叙情性 | 1 | 1 |
前衛性 | 0 | 0 |
可読性 | 1 | 1 |
エンタメ | 0 | 0 |
技巧 | 1 | 1 |
音韻 | 0 | 0 |
構成 | 0 | 0 |
総合 | 3 | 3 |
※自作品にはポイントを入れられません。
- 作品に書かれた推薦文
こんばんは 生死の前で忙しいと言いたい気持ちはなんとなくわかります。
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