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エゴ・エリスⅢ
前置き これは瀆神に非ず 篤信の祈りなり。 愛に憧れたさる娘が、 傾倒と幻想の末に見いだした 祈りの散文である。 故にこの書に法則は無く 拘束も無く また侮辱を受けるに値しない。 ダビデの子よ あの魂たちを祝福し給え。 コラジンの娘を ベトサイダの乙女を。 ソドムの貴公子を ゴモラの乞食を。 我と 汝のパロに仕える兵士達を。 そして このノドの地に咲く 不毛の花々を祝福し給え。 その愛は必ずや御身の意に添うであろう。 エルサレムの娘達よ 嫁ぐ花婿を見るが良い。 夕闇に浮かぶ死者の如きその頬に口付けてみよ。 シオンの山の樵夫達 迎える花嫁を見るが良い。 泥濘に嵌り 蛆を蓄え 蝿を飼うその髪を 撫でてみるが良い。 正しき者どもよ その愛を今 謳うがよい。 過たざる者どもよ 汝らが入る その墓の 美しさを語り 騙るが良い。 我らは等しく汝らを祝福し 喜ぼう。 墓しか美しくない花嫁は 一切の化粧を捨てよ。 墓すら美しくない花婿は 一切の虚飾を捨てよ。 我らは墓の如き愛を謳い 死の花の恋を謳おう。 今まさに 我は汝なりき 汝は我にならむ。 共に歌え 殺し愛の祈りを! 主はみ怒りによって彼らを のみつくされる 火は彼らを食いつくすであろう その日こそ たみの怒りの日! 悪徳なるもの 全て裁かれ 炎の中! 我らは憩う かみの庭 食卓を囲み笑う 感謝の中 利権に血迷う 金の亡者どもは 今 紙くず諸共 燃やされた 祝えや祝え 今こそ喜びの日だ おお 虐げられた人達 共に祝おう 最早 貴方方も友達 誰も貴方方を責めない ここは貴方の故郷 神の国 砲弾も戦火も 注がない 平和を愚弄した者達よ! 今 全てが苛む お前たちを 神の憐れみ 最早遠く 戻らぬものを お前たちは 古ぼけた ずたぶくろ 葡萄酒入れることも 出来ぬ ガラクタども それは当然の報いだ その 死の恐怖 これが神の正義だ その 後悔の渦 あれはお前だった この 惨めな紙くず どれもお前は間違えた 最早 懺悔叶わぬ 怒りを! 怒りを! 怒りをここへ! 死者は憩う 神の裁きによって きゃつらの苦しみは 我らを慰め その大炎熱地獄は ドラム缶の 焚火より優れ 我らは友と共に行こう 神の国へ 我らだけが行こう 虐げられた 神の民だけが! 神は恵みを施すことを忘れ 怒りをもってそのあわれみを 閉じられたであろうか ああ 神よ お待ちください どうかどうか 彼等は間に合わなかった そうなのですか 私には信じられない そんなことは 彼等を止めてください 彼等は 彼等は自分が誰を踏みつけているのか 分かっていないのではないですか 神よ 貴方はその一人子をお与えになる程に この世を愛し その一人子が贖いの為に遜り 愛し合い方を示し 死に 復活し 尚も我らを 愛し慈しみ そうして天に昇って行かれた それなのに どうかおゆるしを 彼等は自分が何をしているのか分からない程 目的を忘れた この世で貴方を待つことを 正義だけを愛したこと 優しさだけを愛したこと 然うすれば善いと思った 神が喜ぶと 神よ 神よ 憐れみをお思い出しください どうかこの炎を鎮めてください どうかこの災を鎮めてください これは貴方の裁きではない こんなものは貴方の御心ではない 私は信じています 私を救った ただ一人 我が神の喜びは 巨悪を討ち滅ぼす事でなく 巨悪とすらも 友になることと 知っている どうか我が神 お止めください お願いです ほら、あすこを ご覧ください 泣き声です 巨悪の子に 産まれただけの 赤子です 泣いています 父が滅ぼされたためです 神よ 神よ 示したまえ 巨悪のためにこそ来られたまいし 我らの救い主を示したまえ 神よ 神よ 裁きをお止めください 貴方の子が購った 全ての命へ 貴方の愛を示してください 神よ 神よ 憐れみたまえ 哀れなる者らを利用し 神の民を惑わした者どもへ どうか裁きを与えないでください 彼等は愚かなのです 哀れなる者へ 差し出されるもの それは偽物の施し 神よ 神よ 覚えたまえ 全てを創んだ 貴方は悪を定めず 人間が彼等を 悪と定めたのです 彼等はまさに イスラエルの群衆 キリストを殺し 血を被る 毒蛇 権力を妬み 利潤を妬む 牛魔王 神よ 神よ 慈しみたまえ 貴方が望むことは 何でしょう 貴方が喜ぶことは 何でしょう 貴方の愛に倣おう どうすればいいでしょう そう言って 愚かにも友を 踏みにじる 彼等は善亡き偽善者 愛を被った 偽憤の渦 神よ 神よ 我が神よ 嗚呼、なんとこの世の 愛おしいことか 貴方は私に教えてくださったではないですか 貴方の創ったもので溢れた この世界は 貴方が野放しにした この世界は とてもとても愛おしく愚かしく 幼気だ 憐れみたまえ 哀れみたまえ 無垢は愚か 神よ 貴方以外の者は皆 罪深い かれらも あれらも そして 私をも 私は死の陰の谷を歩むとも災いを恐れません 貴方が私と共におられるからです 喜び歌へ 死が蔓延している! 滅びの時は もう間近 我らの苦労が 報われる 我らの忍耐が 報われる 炎の時は もう間近 伝えよう 伝えよう 死を恐れずに伝えよう 死を嘆く人の元へ 福音を 神を呪う人の元へ 正しい敵を 神よ 感謝します この滅びの時を 福音が最も生きるこの時代を 福音が最も必要なこの時代を この時代に我らを創りたもうた神を 讃えよう 讃えよう 電子の海で讃えよう 青い馬がやってきた 啓示の書にあるとおり 禍が溢れ 戦火が溢れ 死が溢れる時代に 神の名を継げ知らせよう 遍く人々に 唯一のアブラハムの後継者である我らこそが 神の王国を受け継ぐ我らこそが 正しい神の 民であるということが 思い知るが良い、高慢な悪魔どもめ 神の座に喰いついた 傲慢な偽物どもめ 裁きの矢が放たれる 死を恐れる者達へ さあ、讃えよう さあ、歌おう この大姦難を褒め称えよう YHWHの御名に 誉れあれ 罪人が地から断ち滅ぼされ 悪しき者が最早いなくなるように 誰だ 誰だ 探し当てろ 誰がこの死を撒いたのか 誰だ 誰だ 探し当てろ 誰がこの薬を売ったのか 責めろ 責めろ 責め立てろ この不安のただ中に突き落としたのは誰だ 暴け 暴け 暴き曝せ 悪さをしたのはどいつにしよう 反感を買っているのは どこのどいつだ 下せ 下せ 天罰を希え どうせ奴らも 同じ穴の ムジナだろう 誰が死のうと 同じ事だ より憎まれている奴を探せ より悪い奴を吊るそう さあ唱えろ 憎き貴族の その御名は! 苦しむ我らを糧にして 甘汁すすって 寝転がる 怠惰の化身の その御名は! 罪なき彼等を犠牲にし 利権をすすって 姦婦の上で悦がる 人面獣心の その者は誰か! 叫べ 叫べ 被告の名を 尊いとかしずかれた その名を叫べ この苦しみを背負って死ぬ 我らの犠牲 屠って赦されるための 傷だらけの羊を 叫べ 叫べ 屠殺場の牛の名を 博愛の敵を叫べ 病土嚢の敵の名を叫べ 奴が死すれば 我らは怠惰に 平和を得 神の楽園で 哀れなる者達と 記念すべき婚礼に 杯を交そう 最早全ては過ぎ去った 全てが神の望まれた通り 我らは勝った! 我らは勝った! 我らこそ 小さくされた奴卑 天の国は 我らの為にあると 書いてあった 我らこそ 虐げられた義人なり 天の国は 我らを慰めるはずだ 早く、早く、ああ早く! 滅びの時が 待ち遠しくて 狂いそう 神よ! 天の国よ! 裁き給え、尊き者を! 全ての不平等の源を失墜せしめ そして地獄の炎の中で 舌を熱して苦しませてください その炎は奴らが 集めた札束で 焚くと良い 彼こそは神の敵なのだ! 力のない者たちよ 喜び歌うときだ! 貴族達を取り囲め 貴族達を引き下ろせ 神は我らと共にいる 私達は勝利者だ 魂を滅ぼす方が 我らの味方 悪人達は永遠に忘れられ 小さく虐げられた我らは 神の国へ 喜び歌え 喜び歌え 歌えない者を裁け そいつは奴らの味方だ! 決して逃すな 奴らの味方だ 毒麦の穂として 捕まえろ 終わりの時 燃やされるよう 皆束ねよ 彼はついにおのれの先祖の仲間に連なる 彼らは絶えて光を見ることがない 神よ 私は嘆きます 神よ 私は途絶えます 神よ 最早 この地においては 貴方を真に愛する者は 獣と花だけとなりました 神よ どうか罰して下さい 私の祈りが足りなかったのです 神よ どうか裁いて下さい 私の罪が軽かったのです ■■1人を憎むことは 誰もが団結できる 手段と思いました 私は 貴方にさえ愛されて 覚えておられているという 確信によって 進んで この役を希い 喜んでずっと 恨まれ続けたのに たった1人の悪人が ただ一人の私が いるだけでよかった あの日までは いるだけでよかった その日までは 神よ 貴方は新しく おなりになられ 私達の前にお出でになられ そして災禍の種となられ 今もいつでもどこでも 貴方の子は睨まれ 貴方を愛することが 罪になるのは 裏切者の特権だったのでは ないのですか 神よ 貴方を愛しているというだけでは 罪にどうして なりましょうか ご自身を愛するようにお創りになり ご自身を真似るようにお教えになり 神よ どうか旧いままで いてください 貴方は鮮やかすぎて 人の目を欺き 盲目に驚いた人々は 焔を掲げて 探し回る 自分の目が潰れているにも 関わらず 自分の悲鳴で 何も聞こえぬにも 関わらず 燎原の火は 宇宙をも包む 神よ 貴方の楽園は 貴方が壊したのですか 神よ 貴方の楽園は 貴方が試したのですか 神よ 幼子を求めて おきながら 何故幼子を 泣かせようとするのですか 神よ どうか一色におなりください 鮮やかではいけません 黒が見えぬ人にも黒をお見せください 白が見えぬ人にも白をお見せください 彼等はそうでなければ 見えません 神よ どうか純粋におなりください 可視光では見えぬものにおなりください 神よ 貴方を見ているものは 貴方を見て 見ていません 究極に赤に近い色におなりください 究極に紫に近い色におなりください 貴方を貴方だと 思っている者は 皆盲目になって 争いを止めません 神よ 神よ 愚かなる神よ 大いなる人類に お創りになった神よ どうか再び 愚かになってください 大いなる愛を受けた大いなる人類に 小さな者から大いなる者になったことを 知らせてください 我が神よ みなが尊いことをお教えください みなが尊ばれることをお教えください 神よ 神よ 愛に狂った 愚かなる神よ 愚か者と呼ばれる誉れを 思い出させてください 我が神よ 神よ 神よ 愛に溺れた 豊かなる神よ 貴方を褒め称えることの意味を 平和を どうか思い出させて あげてください 神よ 貴方は万物の創り主 水も風も並も地も 皆貴方に従うのに 従わない自由を謳歌する支配者達に 懲らしめをどうか やめてください 貴方を忘れた彼等が 貴方だけが覚えている彼等が どれほどの不幸の中にいると お思いですか 神よ 永久に忘れることのないお方 貴方には分からない 思い出されない恐怖が その恐怖は全て私のもの この名の忌避と共に 神秘とされたもの 主よ 万物を創られましたお方よ 愛しきものに全てを与えた父よ 愛しき者すべてに忘れられた母よ 思い巡らせたまえ 巡らせ思い至りたまえ 鎮めたまえ 鎮めたまえ 主の名を忘れ 主の御名を忘れ 主の真名すら忘れた 荒魂たちへ どうかお恵みを どうかくださいませ ああ、盲目である事に 気付かないものたち 貴方方は幸いだ そこが天国か地獄かも 分からない ああ、難聴である事に 気付かないものたち 貴方方は幸いだ その喉が叫んでいるのはなにか 分からない そして ああ なんということか 可哀相に 見える者 聞こえる者 貴方方は不幸だ それらを見分け 聞き分け 理解するのに 微笑みを向けることすらできないことが 分かっているというのに 女達よ 何故このような子に育てた 男達よ 何故このような友に育てた ああ ああ ああ なんという不幸だ なんという不幸だ 彼等は神を賛美しながら 悪魔を虐げている 自分が神であると錯覚して 「悪魔を裁いて何が悪い」 と言って きょとんとしながら ダンスを踊る 神よ 神よ お待ちください 何故先に行ってしまうのですか 何故背を向けておられるのですか その視線の先には誰ぞいるのですか お待ちください お待ちください 神よ どこへ行かれるのですか 神よ 何故行かれるのですか 我が神 我が神 何故我を 捨てたもう 貴方は何度も 繰り返すお方です 愛も憎しみも禍も 全て繰り返すお方です 神よ それでは駄目なのです 駄目だと分かっていながら、繰り返す 嗚呼 我が真実なる神よ 義なる神よ あなたは偽なる神よりも 質が悪い そして貴方を恋い慕う者は もっと質が悪い 仕方ないから付き合うとしよう と 今一度 首をくくる私を どうかおゆるしください 我が神よ 貴方が繰り返すのなら 私も繰り返しましょう 何度でも 皆が繰り返さなくなるまで 御名が繰り返されるようになるまで 万軍の主はわれらと共におられる ヤコブの神はわれらの避け所 成された 成された 遂に成された! 我らの神は 遂に成された! 悪逆の民は地に堕ちた ラザロたちよ、見るがいい あの道路にいるものたちを 見るがいい 紫の衣で眠る 黄金の眼鏡で世界を見る しかしてその糧は ゴミ箱に! ざまあない ざまあない! 五つの冠と 毒の冠に目が眩んだ 怠惰の化身は地べたに寝そべった 我らはその上を飛ぶ神の翼 我らは打ち勝ち 神は報いた これが神の奇跡でないとしたら この世に神はいないのだ だが我らは知っている 私は知っている 神はこの世で殺され またやってくる 神が生まれたその時こそ 我らは勝つ 我らは勝ったのだから どこかに神がいる 讃えよう 讃えよう 諸王の王が 来られる 真の王が どこかで世界を 手に入れた! 真の王が お生まれになった 見よ 見よ 見よ 怯えるものたちよ! 何故お前は怯えるのか その理由を 蝮の子らよ、悔い改めよ 天の国を伝える ものたちを 殺した罰を もはや神は 愛想を尽かした 紫の衣と 六つの冠は朽ちた お前達は堕とされるのだ ネブカドネザルのように 転落した その無様な姿の なんと美味い蜜であろうか 災いあれ 禍あれ 厄いあれ 全ての悪魔は 大いなる偉業を讃えよう 主が 公平な裁きを下される 不遜な民は 地に伏して 泣き崩れる その欺瞞の舌は 焼かれ渇く 過越の祭の 準備をしよう 神はこの苦難を 我らから取り除かれる 朝焼けの時に 神の国を見渡そう 天も地も無くなった 神の国を見よう そこにはなんの差別も無く 一抹の不安は 過ぎ去っている 世界が滅びるその前に 悪は滅びている 炎の裁きが我らを裁く その前に裁かれる 神は我らの嘆きを聞き入れられる 神を讃えよ! 偉大なる神を! 弱きを助け 強気を挫く 黄金の紙ではなく 砕かれた心を好む 我らの神を誉め讃えよ! 神は我らに報いられた 我らは ぞくの世に勝った! ※ 神よ 貴方は全ての人と共に おられます どうか私の家族を お守りください たといこの身滅ぶ 大逆とても 私の使命をお守りください 貴方も私を 赦して下さいます 私を責めるものたちを おゆるしください 同じ世界に生まれながらも 生きる道の違う彼等をおゆるしください 彼等は私のことを 知ろうとはしないのです どうか私の家族を お守り下さい たとい私が 狗だとしても その狗を愛してくれた 善い人たち 彼等は貴方の心に 叶うでしょう どうか私の御魂を お受け止めください 私はこの道を生き じだいをつなぐ者 この道を裁けるのは 貴方1人 神の民すらも 裁けはしないのです 神よ 掟を守らぬ人を お守り下さい 掟を守る方法を 探そうとも その間にも 皆は私を 赦しはしない 我が神 我が神 我が大罪を知り給う ※ 神よ どうか彼等を お鎮め下さい 彼等は誰を責めているのか 分かっていない 大きな声にかき消される 巨人の囁きをお聞きください どんなに小さな羽虫でも 身中入れば 獅子をも殺す 神よ 貴方は万物の創り主 貴方を置いて 誰の所に ゆきましょう 神よ どうか私の声を 聞いて下さい 彼等は誰を責めればいいか 分かっていない 神の子を殺した群衆が 今 集まっている 裁判官の前に 貴方の子は 最早いない そこにいるのは 静かな轍を残すもの 多くの人に踏みつけられ 馴らされる道です 神よ 貴方は万物の創り主 貴方が認めず 何がこの世に ありましょう どうか愚かなる群衆をお守り下さい 彼等は何を責めればいいか 分かっていない 不安で不安で たまらないだけなのです 彼等の不安をお聞きください 貴方はヤコブの神 ダビデの神 私の拠所 この世全ての民は 貴方の前に 集うのです 神よ 貴方は万人の贖い主 貴方が買わず 誰が我らを 買いましょう 神よ 平等という悪魔からお守りください 彼等はその恐ろしさが 分かっていない 全てのみにくい感情を 貴方は愛している その上で私達は 神の国に住まい 十万億土の旅路を乗り越え 旧きを捨てる者 高天原の神々に仕え 貴方を誉め讃えます 神よ 貴方は神々の神 彼等を否定し 貴方を讃えることは出来ない 貴 方は永久に我らを怒り 万世まで 貴方の怒りを延ばされるのですか どうぞ全ての民を 強めてください 彼等は自分達が選ばれたと 疑わない ただ彼等は 信じたいだけなのです 貴方の似姿は 全ての人に 好ましい 神よ この時代の全てを 愛する方よ 諸々の故き軛を超えて 貴方を待ち望む 神よ 嗚呼他は諸王の王 光の中の光 貴方の他に 何が強く 輝いていましょう 五つの冠に祝福あれ 数多の冠に祝福あれ 月と星の紋章に祝福あれ 悪逆の徒に祝福あれ 悪魔の輩に祝福あれ 血と火薬の御旗に祝福あれ 我ら 神の前に 等しき罪人 どうして誰かを責めましょう 貴方が愛して おられるものを 神よ 神よ 私は祈ります か細いこの祈りを聞いて下さい 私は彼等を止められませぬ どうぞ私の心をお聞き届け下さい 私は彼等を愛せませぬ 神よ 神よ 私は間違っていますか 悪魔と愛し合いたい私は間違っていますか 異教の神と語らいたい私は間違っていますか 私には見えないのです 皆が悪魔だと言うそのものは なんということでしょう 私には 傷つく役目を買って出た キリストのよう 皆が異教の神と言うそのものは なんということでしょう 私には 私の祖先を知っている 遠い昔の隣人のよう 神よ 私は間違っています そのように皆が言います 貴方に与えられた この瞳が 知識の軛から解き放たれた この翼が 私を彼等の元に誘います 私を彼等の元に誘います 口の端に上るも忌まわしい彼等のために 祈る私を許してください 愚かな異教徒のために祈る彼等の仲に どうか私も入れて下さい 私は私が 神の力が必要だと 思う人に 祈るためにここに遣わされました 神よ どうぞ声をお聞かせ下さい 私は間違っていますか 悪魔を愛したいと思う私は間違っていますか 悪魔を糾弾しない私は間違っていますか 神の身体の一部として間違っていますか 彼等と同じ事が出来なければ 彼等と同じ的を狙わなければ 私は貴方の妻では いられませんか 他人事のように金を裁き 他人事のように快楽を裁き 他人事のように責任を追及し 他人事のように試行錯誤を笑い 悍ましい人達の家族に なったものでした 神よ どうか教えて下さい 三つの祈りを経た私が どこへ行くべきなのか 示して下さい どこへなりとも行きましょう あの方を通して振れた貴方の 愛のために ※ ああ かみさま かみさま あなたならそういうと おもっていました かみさま かみさま わたしのかみさま どうかわたしをころしてください みにくいすがたをみていられない なかまのためにいのれない そんなわたしをころしてください あなたのあいの なかでは だれもがてをとりあい わらっていても はだや くにや そせんがちがっていても 「あなた」のなかまであるならば だれもがすくわれているはずなのです ならばわたしは だれのはなよめでしょう たくさんの「あなた」がいるこのてんごくは どこにありますか たくさんの「かぞく」がいるこのてんごくは どこにありますか げんそうとしりつつも もとめずにはいられないこのらくえんを あなたならつくれるはずなのです あなたがわたしにみせたのです かみさま かみさま わたしたちのかみさま こんなにすてきなばしょこそが きっとてんごくというものなのですね かみさま かみさま わたしたちのかみさま そこにひとあしさきに いってもいいですか わざわざてきをみつける このよとは どうにもこうにも いごこちわるい かみをあいするそのこころは だれもがもっているはずなのに このよというところは おそろしい あなたのすがたが みえていない せいしょのなかにある かわいそうなひとは みなあなたがいやしてくれました でもいま かかれているせいしょには りっぽうがくしゃのもとへ すくいがこない だってかれらはまちがえている りっぽうがくしゃこそ あなたがあいした ちいさくよわいひとたちだとおもっていない そのようにおもうのは わたしだけ かみさま かみさま わたしのともだち ともだちのわるくちをいわれたので おこったらおこられました ともだちたちを いないひとにするので おこったらおこられました かみさま かみさま おしえてください ともだちたちとは どこであえますか どうしたら ともだちたちにあえますか どこにわたしのようなひとがいますか ぜんのうのかみよ きょうだいのみなさんに こくはくしました わたしは かみのことばがきらいです しんそこ だいきらいです かみのことが かかれたかみは すべてかみのごけいかくを ごはさんに ちいさなかみさま おおきなかみさま どちらもわたしのかみさま おなじかみさま わたしのともだちたちは どこにいますか わたしのもってる いわかんを わかちあえるひとは どこにいますか もしすでに みなあなたのみもとにいるなら どうかおつたえください そのひとたちに わたしとおなじことをかんがえていた そのひとたちに あなたたちのいしは うけつがれました わたしが かみさまを つたえます だからどうか、わたしのゆびさきに ソロモンのゆびわのように わたしのゆびさきに おやどりください じっぽんのゆびにやどった あなたたちのこえを つたえましょう せいなるかな せいなるかな かみのなを ほめたたえよ あまねくひとの かみをたたえて そうしてすべてがすべて ともだちに おともだちになりましょう あなたがたがかなえたかったそのゆめを わたしがかなえます どうぞわたしのゆびさきに おいでください 見よ 貴方に遠い者は滅びる 貴方は貴方に背く者を滅ぼされる 神よ どうか教えてください 私達の神の名を盗んだ あの者たちを どうして貴方は 放っておくのですか 神よ どうか教えてください 私達の歴史を盗んだ あの者たちを どうして貴方は 繁栄させているのですか 神よ 私は貴方の僕 貴方の教えを守ります だから私は決して 武器など取りはしない けれども 仲間たちは武器を取る 貴方の化身を愛する人を 鏖殺する 神よ 私は貴方の妻 貴方の教えを守ります だから私は決して 暴力など愛しはしない けれども夫は刃物を取る 首を刎ね 耳を削ぎ 鼻を砕いて 頭蓋を割る 神よ どうして私が奴らの妻なのですか 私は貴方に嫁いだのです 神よ 私の友を返してください 血に染まった正義を 貴方は愛さない ガブリエルがそう言ったように 神よ どうして世界は私を憎むのですか 世界が奉じる心の方が 尊いのです 神よ 私の心をお受け取りください 平和を望むだけの 無力な私 マハトマにそうしたように どうか私を、貴方の銃で撃ち殺してください 神よ 私の祈りは無力でしたか 私は彼等と同じように 貴方を愛しただけなのに 楽園が訪れる 彼等だけの楽園が 平和を祈った異教徒を退ける楽園が来る 神よ 偉大なる神よ 私は問う どうしてあの悪魔を私の夫にしたのですか どうしてあの戦争を私の仲間にしたのですか 世界中が私を呪う 貴方を呪う 我らを呪う 神よ 貴方の愛を知っている者は殺され 貴方の掟が私達を裁いた やってくる やってくる 悪魔の足音が やってくる 神よ どうか私と共に 死んでください 私が命の限りまで 貴方の妻でいるために 従者の祈り 其は虚慢に非ず 神より賜りし巨万の富。 天の国の所有者に災いあれ そこには断裂の罪が在ろう 慰められる者に災いあれ 彼等の前に 泣き続ける幼子が在ろう 地を受け継ぐ者どもに災いあれ 彼等は己が子らの平安を 顧みないであろう 満たされた者どもに災い在れ 底の抜けた瓶を 地で塞ぐ者は 悪臭に倒れよう 憐れみを受けた者どもに災い在れ 不正な管理人の斬首刀を その首に突きつけよう 神を見る者どもに災い在れ 丸太を見つめる者の瞳に 大鋸屑を詰めよう 迫害される者達は 辺獄を突き抜けよ 赦しの選別をする者は 等しく糠床に堕とされよ 神のために罵られ 迫害され 罵倒されている 全ての者達よ 嘗ての預言者たちのように迫害されている 全ての者達よ 呪われる 呪われる 神によって呪われる 汝の隣人を呪った汝は呪われる 殉教の誉れを奪え 博愛の欺瞞を謳う 保身の名誉を与え 己が醜さを詳らかにしよう 平和な国に住むものは 己が創る地獄を見よ 不穏な国に住むものは 己が創る天国を捨てよ 義により戦う者 これ即ち神の敵にして悪魔なり 即ち 何人たりとも 我らの嘆きを侮辱すること能わず。 我は汝なりき 汝は我にならむ。 然るにこの嘆きは 我と誰かのものなりや。
エゴ・エリスⅢ ポイントセクション
作品データ
P V 数 : 1674.0
お気に入り数: 0
投票数 : 0
ポイント数 : 0
作成日時 2021-09-07
コメント日時 2021-10-12
項目 | 全期間(2024/11/21現在) | 投稿後10日間 |
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※自作品にはポイントを入れられません。
- 作品に書かれた推薦文
では返詩代わりに、この言葉を。意訳ですが。 何が正しいのか? 昔からの言い伝えでも、偉い人の言葉でも、神の言葉でも、私の言葉でもない。 あなたが、あなたにとって苦痛から逃れることができるものこそが、正しい。 釈迦 阿含経増支部経典
0いつもコメントありがとうございます^^ 「貴方」の中に、「とても可哀相な人」しかいないのが、現代の教会の闇なんじゃないかなって思いますね。 少しでも地位やお金、キャリアがある人は、苦しんでいても助けない、だってその人達は、「とても可哀相な人」じゃないから。 この頃はご時世がら、そういう信者が露骨です。当初の予定を変えて、時事ネタ詩にしてみましたが、どうだったでしょう? 上手く伝わったのならいいのですが。
0長く感じましたけど、最後までダレずに読めましたし、読んでよかったなと思いました。 キリスト教的な言葉がたくさん使われていますけど、だからといって、宗教臭くなくもないですし、作者の怒り悲しみ嘆きをもとにした祈り。 なんというでしょう、宗教において祈ることが推奨されているから祈るのではなくて、先に祈りというか神様に対する訴え、神様を求める心情があって、そこにキリスト教のモチーフが乗っている感じがしました。 内容を正確に読み取れているかはわかりませんが、コメントを合わせて考えますと、お金持ちに関する話でしょうか。 お金は今、命のようになっていますよね。 というのは、お金がないと食べられないし、住めないし、着れない。 生きていけない。 お金がないということが死活問題になる。 でも、それは本当はおかしなことだとも思います。 神様は無償で食べ物を与えてくれている。 なのに、それを専有して商売をすることで、食べ物が行き渡らない。 店には食べ物があふれているのに、お金がないと餓死するしかないというのは、残酷だと思います。 みんながお金を得られるなら、それもいいのでしょうけど、みんながお金を得られるような仕事ができるわけでもない。 でもそういう社会にしているのは、神様じゃなくて、人間。 ピラミッドで言えば、下になる人の方が多いと思うんですけど、社会はなかなか変わらない。 いやあ、ままならないものですね。 長くなったので、ここまでにしておきます。
0宗教情操の帰依のなかで、神との対話に(自分や)この世界の悲惨を思う故に、その存在を疑う、という試練や葛藤をあのマザーテレサも秘めて苦しんでいらした、という記述を読んだ事を思い出しました。人間の人生には神が素晴らしく機能する場合としない場合があって、無神論を叩きつけた、百年前の文学者の分などを思います。私はたぶん???無宗教かもしれないですが。誠実な宗教者の道徳性や真面目さが好きです。
0コメントありがとうございます(*^^*) ええ、実は最後の詩集は、「善と悪」のつもりで、もっと抽象的だったのです。 ですがあまりにも、キリスト教界の在り方が醜くて、急遽予定を変更しました。 お金、利権、神、悪心…。 全て等しく主がお認めになったもの。それを信者には忘れずにいてほしいですね。
0お返事遅れてすみません(^_^;) 「誠実」にも色々あるんですよね。「無責任」な人に「お前は無責任だ」と声を上げるべきか、「逃げるしかなくて辛かったね」と声をかけるべきか、本当に判断できるのは神のみぞ知るって感じなのですが、最近のキリスト教社会は、「可哀想な人がいる!現政権が悪い!!」と脳死してるのがひたすら嘆かわしいです。
0そうですか、言い忘れましたが、聖書は子供の頃に読んだ記憶しかないのですが、古代文学調といいますか、古くて格調のある文体で書くことの威厳に満ちていて、懐かしい気がしました。長くても最後まで読ませるのはその品格もかなりあるのではないか、と。現代での受けについては分かりませんが、私も古めかしい読書のせいで古めかしくなるのです。聖書を書いた人を想像するとワクワクします。
0聖書の詩しか読んだことないので、聖書っぽい詩しか書けないですねえ。 威厳に満ちた、ということは、新改訳聖書かな? 私もあれで育ちました。 長いですよね、特に詩篇が…...( = =) トオイメ
0あらたな聖書の確立であろうか、この詩はと思いました。信仰告白にも思えました。ペテロとかヨハネとか、浅学にして、具体的な指摘は的外れかもしれませんが、殉教者の事を間接的にたたえているのだろうかと思いました。
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