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がいしゅつ
雨雲。太陽。熱気。あの医者の触診。 私の心。体調。体温。空き缶にわずかに香る酒気。 玄関先で受け取った荷物、段ボールという抜け殻、 まるで猟奇殺人犯が内臓だけを持ち去っていったみたい この犯人を遠くへいかせまいとする執念。 窓から見える、または聞こえる子供達の声。 差す光、それが作る私の影、 私の纏う服、濡れた髪すべてを真似て、 ずっとついてくる。 やっとの思いで扉に手をかける、 足元には依然、凄惨な事件現場が広がっているが 犯人は捕まったらしい、だが法で裁けないらしい。 堅く無機質な扉、光の届かない空間、隅に蠢く埃。 カンカン 公聴席で確かに聞いた聡明。 異を唱える権利が私にないことは私が一番よく知ることだ、 だから空き缶を蹴飛ばした、コンクリートを跳ねて飛び散ったアルコール。 扉に手をかけた。その日、私は外には出なかった。
がいしゅつ ポイントセクション
作品データ
P V 数 : 827.0
お気に入り数: 1
投票数 : 0
ポイント数 : 0
作成日時 2021-08-09
コメント日時 2021-08-09
項目 | 全期間(2024/11/21現在) | 投稿後10日間 |
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叙情性 | 0 | 0 |
前衛性 | 0 | 0 |
可読性 | 0 | 0 |
エンタメ | 0 | 0 |
技巧 | 0 | 0 |
音韻 | 0 | 0 |
構成 | 0 | 0 |
総合ポイント | 0 | 0 |
平均値 | 中央値 | |
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叙情性 | 0 | 0 |
前衛性 | 0 | 0 |
可読性 | 0 | 0 |
エンタメ | 0 | 0 |
技巧 | 0 | 0 |
音韻 | 0 | 0 |
構成 | 0 | 0 |
総合 | 0 | 0 |
※自作品にはポイントを入れられません。
- 作品に書かれた推薦文