意味を持たなかったが確信は光と共にやって来て
穏やかな朝に語ったのは希望に満ちた暗示だった
大丈夫と笑う私を見た娘の丸い目は明るくて
眩さに溶け出した安堵で彩られていたし
私もまたくつろいでいて心が洗われるようだった
意味を持たなかったせいなのか翌日には奈落の底にいた
呼吸すら忘れ我が身を憂いぼやけた狭い視界の中
漆黒のため息を飲み込むと心がドロドロと血を流した
私を見殺しにしたのは白衣をまとった般若と
目の前で黙して語らず成り行き任せの君だった
前日娘に語った全ては嘘になるのだろうか
私達は幸福のまゆの中であんなにも笑っていたのに
あれは一体何だったのだろうか 淡い期待であったか
病はどこまでも付きまとい私にはもう逃げるすべがない
これで終わりだとでもいうのだろうか 、何故ゆえに
激しく痛み始めた腰を庇う右手の温かさは偽りで
溢れ続ける涙を拭ってなどくれはしない
明日という未来はもう視界にはなくすり抜けて行った
恐怖だけがここに残り私を侵し行く手を阻む
期待という名の甘い果実を味わいつくしてしまうと
残るのは怯え苦痛に歪んだ顔を隠せない私の姿だった
作品データ
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作成日時 2021-08-03
コメント日時 2021-08-07
#現代詩
#縦書き
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2024/11/21 19時44分57秒現在
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あなたの魂の言葉を読みました。 それを伝えたくて、書きました。 大切にします。
1ただのボヤキではないことは確かです。雰囲気が有り、他人に訴えようとする姿勢が感じられました。
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