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鉄分と海底
ぶくぶくの泡でできた魚雷が駆け巡る その海の中にも荒野は在って 繋がりの切れた珊瑚礁が ひそかにレジスタンスの決意を固める 鮟鱇のぎょろ目の圧に ごみあくたは流れ去り 海のナイフに向かって走り出しては自らの身を裂く カエリのない棘を身に宿すメバルが黒くわだかまりながら流れ 下には地雷めくタコノマクラ 踏むホウボウ の発色 プワプワと泡が立ち上るは海底火山で ここまで来ると誰も近づかない ただ人間の深海探査機がのんびりと落ちてきて 黄色い機体を巡らしながら サーチライトを放射する 誰も気が付かないあたりに死体があるのを見つけては 喜び踊るわけだから 結局かれらも魚やヒトデと 大して変わらないのかもしれず しかし当のヒトデは上ばかり見て 泡を立ち昇らせては 沈んだ軍艦の上を這っている
鉄分と海底 ポイントセクション
作品データ
P V 数 : 1184.1
お気に入り数: 0
投票数 : 1
ポイント数 : 0
作成日時 2021-07-27
コメント日時 2021-08-02
項目 | 全期間(2024/11/21現在) | 投稿後10日間 |
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叙情性 | 0 | 0 |
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叙情性 | 0 | 0 |
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※自作品にはポイントを入れられません。
- 作品に書かれた推薦文
コメントありがとうございます。 取り合わせというワードに俳句を思い浮かべました。2つの離れた概念を合わせることで、効果の広がりが生まれるのが楽しいのですが、同時に扱いの難しいところだとも感じます。 海底に沈んだ大きな人造物が生物の住処になっている様子は、ちょっと斜に構えた意味で好きなのですが、一方でたしかに、軍艦の上に生き物を這わせることで、何かのつながりが示唆されているようにも見えますね。 参考になりますm(__)m
0変わった脳波が出てきますね。
0光景が思い浮かびました。
0こちらでもありがとうございます。変わった脳波が出ますか。脳トレ。 昔から、思うままに詩を書くとよくこんな感じになります。海に生き物と死骸が同居するイメージ。実際の海には興味も縁もほとんどないのに… そろそろ考証のために魚類図鑑が要るのかもしれません。
0ありがとうございます。嬉しいです。 表現面ではまだまだだなと痛感していますが、いつかまたこういうモチーフに戻ってきたいものです。
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