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オブラート
空っぽで無力な僕が 少し長く生きているだけで ちっぽけな正義感をふりかざして こんなにもうすいオブラートで どうして君を 包んで守ろうとするんだろうか。 ただ君の笑顔がみたいのに 僕も君も結局いつも最後まで 笑えないんだ。 世の中の苦みでしかない僕が 包まれて呑み込まれるべきなのに いつまでも僕はその場しのぎの偽善者なんだ
オブラート ポイントセクション
作品データ
P V 数 : 984.3
お気に入り数: 0
投票数 : 0
ポイント数 : 0
作成日時 2021-07-16
コメント日時 2021-07-28
項目 | 全期間(2024/11/21現在) | 投稿後10日間 |
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叙情性 | 0 | 0 |
前衛性 | 0 | 0 |
可読性 | 0 | 0 |
エンタメ | 0 | 0 |
技巧 | 0 | 0 |
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構成 | 0 | 0 |
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叙情性 | 0 | 0 |
前衛性 | 0 | 0 |
可読性 | 0 | 0 |
エンタメ | 0 | 0 |
技巧 | 0 | 0 |
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※自作品にはポイントを入れられません。
- 作品に書かれた推薦文
拝読させていただきました。 オブラートに包む、という言葉は、 一般的には、刺激的な表現を避けて、 やわらかい物言いに換える、 ということをさすわけですが、 本作では、そういう意味合いではない 使い方をしていることに気が付きました。 本作でのオブラートには表裏の意味があって、 一方は、君を包んで守ろうとすること、 もう一方は、僕が包まれて飲み込まれるべきこと、です。 空っぽで無力な僕が、 世の中の苦しみのなかで生きていくために 包んでいるオブラートなのですが、 そのオブラートで君を守ろうとする、 しかしそれは僕が生きていくためにかろうじて包んでいる、 なんなら飲み込まれてしまいそうになるオブラートなので、 それで君を守ろうとすることで、葛藤や矛盾が生じる、 そういうとても苦しい心の内を感じる作品でした。
0冒頭3行、および最終行は、かなり手垢の付いた陳腐な表現に見えてしまったのですが、そこを越えると「こんなにもうすいオブラートで/どうして君を/包んで守ろうとするんだろうか」に深みを感じました。無力感に苛まれていても、全部を諦めずに人を守ろうとしていてしまう、そしてその矛盾を自分で自覚しているあたりが、ストイックで好きです。 そのぶん、冒頭と末尾がもったいなく感じました。どうにか…とはいえ代案も思いついていないのですが…。 感想まで!
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