雨に
ぽたぽたと、落ちてくる宇宙が、
気化して蒸発する
奇跡的に、とりのこされた、
今日は傘をささずにあるこう
乾いた風のなかで
取り残された、
とりとめもなく眠る
新しい日を待つ、そのあいだには
少なくとも、
ゆっくりとした呼吸をしようと。
いつか友達になるからと、
それは (そこは)
とても 深い 砂漠 、
弦楽器. ( こわれかけの)
それは木炭の粉になり、それが地面に定着する。
爪で弾く,
それは光にさらわれる。
ここにおいでと、 雨水が 揺れる、
光源は地中に、 眠る。
ここにいてはいけないとその光が告げる
この土地は、ここは豊かな水を湛えた、砂漠です
さよならといってまたここに戻る
あと何度繰り返そうか
砂利の音を、
留まって聴いていた
どちらでもいい
すまなかったとは告げている
【雨】【 】
作品データ
コメント数 : 17
P V 数 : 2392.3
お気に入り数: 1
投票数 : 0
ポイント数 : 3
作成日時 2021-05-01
コメント日時 2021-05-22
#ビーレビ杯不参加
#縦書き
項目 | 全期間(2024/12/04現在) | 投稿後10日間 |
叙情性 | 1 | 1 |
前衛性 | 0 | 0 |
可読性 | 0 | 0 |
エンタメ | 0 | 0 |
技巧 | 1 | 1 |
音韻 | 0 | 0 |
構成 | 1 | 1 |
総合ポイント | 3 | 3 |
| 平均値 | 中央値 |
叙情性 | 1 | 1 |
前衛性 | 0 | 0 |
可読性 | 0 | 0 |
エンタメ | 0 | 0 |
技巧 | 1 | 1 |
音韻 | 0 | 0 |
構成 | 1 | 1 |
総合 | 3 | 3 |
閲覧指数:2392.3
2024/12/04 02時23分17秒現在
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安定した実力、筆致。孤独と余白、停滞した時間を感じる。欲を言えばもう少し半ばを短くしてもいいかなと。ただ筆者様には必要不可欠だったんでしょう。 皇帝「何というか…音が多すぎる」 モーツァルト「そんな…!この曲にいらない音はありません!」 映画「アマデウス」より。
0これまで私は主にryinxさんの感受性と記述力に注目して感銘を受けてきましたが、この作品に見られるような図形も描けることを知り、改めて驚きました。ただこういう「形」は今の詩の世界でよく見られるものですし、そして内容的にはちょっと薄味かとも思っています。この作品の中では私は「砂漠」に関する記述が最も好きです。 >この土地は、ここは豊かな水を湛えた、砂漠です
1ここ暫く、あまりに投げやりな文章が多かったと、自分で感じていました。 今回はイメージをいくつかメモしておいて、時間をあけてから、それをもとに文章を組み立ててみました。 ただこれでよいのか、確信が持てていない部分はやはりあります。 むしろ沙一さんが漠然としたイメージを明晰に言語化してくださっているような.. 好感を持って頂けたとの事、またいつも鋭いシャープなコメントをありがとうございます。
1視覚的に、違和感やずれのようなものが残ると居心地のわるさのようなものを感じ続けてしまいます。余白は意識しました。ただその分量や形までコントロールする事は困難で、また詩としてどうなのかっていうところになると.. アマデウス、stereotypeさんのお好きな映画でしたっけ。泉のように音楽が溢れて、それが第一級の作品になっていたら.. サリエリ「き、君は.. 」ってなるのかなあ
0イメージの置き場として、空白を空間として設置したかったのですが、これまでかなりの頻度で、文章を突発的に書いて、そのまま投稿してしまっていた経緯があったので、少しイメージを寝かせて、ゆっくりと書く事を心がけてみました。けれども主題や表現したい事柄、そういった部分は確かに希薄かもしれません。 yasu.naさんの作品にあるような情感のある想いを底に忍ばせる事が出来たら、よりイメージに明瞭さのようなものが生まれたかもしれません。 コメントありがとうございます。
1行の上げ下げが効いていると思いました。
1ryinxさんの詩は、文字の連なりと配置が美しく、まずその点にほう、となり、 そして比喩の美しさにうっとりとしてしまいます。 この詩は特に上二点が良いです。
1行の配置。効果的であったなら幸いです。コメントありがとうございます。
0もう少し詩作品として、なにか確信のようなものが持てれば、いいなって思うのですが、 (とても漠然としているのです) 暫くは今、出来る範囲内で、しっくりくる感覚を大切にしたいと思っています。 コメントありがとうございます。
0とりのこされた、取り残された、へと移り変わるのが面白いですね。余白と音を感(観)じる作品のようでもありました。自己の消滅と発生(声)へのイメージもありました。想念が漂うような広い行間に不揃いに落とされていく詩文ですが、なかなかハードルの高い表現なのかなあと思います。
1後々読み返してみると、こういった感じで文章を書く事に難しさを感じます。 一行目のぽたぽたとは、落下するイメージなので、もっと上の方に「ぽ た ぽ た 」と書いてスペースを空けてから、落ちてくる宇宙と書くべきだったかもしれません。 砂利の音と書くのであれば、より低い位置に。 - 乾いた風のなかで 取り残された、 っていう部分は、少ししっくりくる感覚があるのですが、文字の配置ひとつとっても、効果的に適切な場所に置く。というのは難しいと感じています。
1おそらく、ryinxさんの初期衝動が安定期になってきてる気がする もっと やろうよ もっと儚い美をともに
1僕が感じているのは、もっとより幼い頃からの、(ある感覚)が次第に霞んでぼやけかけているという事です それはうまくいけばある瞬間ふいに画面に定着している事に気づくのですが、それを意図的につくることはむずかしい neue Ära recordsさんも 楽曲制作をがんばってください はかなげなこめんとを ありがとうございます (^ ^)
0これは是非、紙で、本でいえば見開きで、読みたいです。スクロールでは勿体ない。もしくは、額装したら、もっとすてきに、雨、が見える気がしました。
1余白が印象的な詩だと思いました。ぽたぽたと落ちて来る宇宙が、このフレーズに一気に詩に引き込まれました。豊かな水を湛えた砂漠も魅惑的ですね。楽器が地面に定着してしまう。何か光源を操作しているものが居ると思いました。
1活字にして、紙の乾いた感じが綺麗だったら、きっと良いですよね。 そうしたらきっとそれを雨に濡らさないようにしたいと思う。(^^)
1僕が文章を書いているのか、あるいは何かの力に操作されているのか、けれども確かにそういう側面はあると思います。 なにかがいるのかもしれません。 コメントありがとうございます
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