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あの人の決意
あの人はここから去っていくといった 何故と僕等が聞くと、「簡単には言えない」と言った 穏やかな暮らし 保障と安定 安住の地 全てを捨てて新天地へと赴くあの人は 僕等を前にして少し涙ぐみながら けれど決意を目に宿していた そんな時でもおどける事を忘れないあの人は 最後まであの人だった 挑戦と進歩 学び、進むことを選び続けたあの人は 此処から去ってゆくことを決めたんだろう 少しづつ話すあの人の言葉は 少し止まりつつも、しっかりとしていた また逢う事もあるでしょう、 ある日いきなりそんな事があるかもしれない 愛しているといった僕達の下を離れて旅立つあの人は、 けれど後悔なんて微塵も感じさせず旅立っていった 月並な言葉ばかりかもしれないけれど、 さようなら、ありがとう。 あの人の姿勢と決意、 僕は永遠に忘れないと、 そうあってほしいと自分自身に願った ―――さよならだけが人生だ/井伏鱒二氏より
あの人の決意 ポイントセクション
作品データ
P V 数 : 1041.9
お気に入り数: 1
投票数 : 1
ポイント数 : 28
作成日時 2021-05-01
コメント日時 2021-05-09
項目 | 全期間(2024/12/04現在) | 投稿後10日間 |
---|---|---|
叙情性 | 10 | 0 |
前衛性 | 0 | 0 |
可読性 | 7 | 0 |
エンタメ | 7 | 0 |
技巧 | 2 | 0 |
音韻 | 0 | 0 |
構成 | 2 | 0 |
総合ポイント | 28 | 0 |
平均値 | 中央値 | |
---|---|---|
叙情性 | 10 | 10 |
前衛性 | 0 | 0 |
可読性 | 7 | 7 |
エンタメ | 7 | 7 |
技巧 | 2 | 2 |
音韻 | 0 | 0 |
構成 | 2 | 2 |
総合 | 28 | 28 |
※自作品にはポイントを入れられません。
- 作品に書かれた推薦文
自然と湧き上がる気持ち、今の感情に沿って語られているのがよく伝わってきました。具体的にどのような方で、どのような関係にあるのかはわかりませんが、他者との同様の別れや旅たちを経験した方ならまた深く感じ入ってしまう作品のように思いました。 目に宿していた、少し止まりつつも、といったなにげない所作に触れた箇所も良いですね。 井伏山椒魚鱒二さんが最後に待っていたとは…唐突 ですね。
0コメントありがとうございます。裏話としては、私の通う学校の先生がかなり遠いところの大学教員になる事になり学校を去ってしまい、其れで書いたものになります。とてもいい先生でした。 旅立ちや別れと言ったものへの普遍性がこの詩から感じたなら幸いです。 井伏山椒魚鱒二氏(山椒魚はミドルネームなんですね(笑))に関してはこういう事がありますと、いつもこの言葉を思い出しまして、引用させていただきました。m(_ _"m)
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