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秋の月時計
満たず月は水面に揺られ 手を差し込んで欠片を探した 雫が肌を走るから 乱暴に振り払い 騒めく水面にぶつけた 欠片は、沈んではいなかった 落し物を、したのかと思った 鈴の音、ススキが揺れる 寄る辺を探す夜光虫の仕草 それは恋 朽ち果てるまで切に願い それは夜 一息で星が沈み 影待ち、そして透明 夕景思い出せなくなって 風はただただ冷たい
秋の月時計 ポイントセクション
作品データ
P V 数 : 760.2
お気に入り数: 0
投票数 : 0
ポイント数 : 0
作成日時 2017-09-12
コメント日時 2017-09-19
項目 | 全期間(2024/11/21現在) | 投稿後10日間 |
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叙情性 | 0 | 0 |
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叙情性 | 0 | 0 |
前衛性 | 0 | 0 |
可読性 | 0 | 0 |
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※自作品にはポイントを入れられません。
- 作品に書かれた推薦文
先にタイトルを見ずに読み、秋らしい作品だなあと思っていたら秋の月時計とタイトルをみて、頷く。時と場が詩を発する背景として切り離せないものだと再認識した。時と場を背景とする作品は、そうでない作品よりは、必然的に内含されること。それは、外への出口が、読者へ予め用意されていることではなかろうか。本作の末にある「風はただただ冷たい」という心象は、語り手の内から発せられ、そして、読者が在る出口へと向かう。自然な流れだ。
0秋らしいイメージが、散りばめられた作品ですね。 水に写る月、その月影に手を差し入れる。影が壊れる・・・その欠片を探す、という行為に、古来から月の姿に想い人を重ねる伝承を思いました。 〈寄る辺を探す夜光虫の仕草/それは恋〉こうした断定こそが詩なのだ、とも言えますが・・・細かいさざなみに、きらめく月の光を夜光虫に重ねた、のでしょうけれども・・・若干、唐突かな、という印象を持ちました。 前半に、切実に人を恋う、その内発があまり感じられず、むしろ、月影を壊す、その欠片を探す、という行為に焦点が当たっているから、だと思います。 なぜ、語り手は月影の欠片を、探そうとしたのか。そんな疑問が残る作品でした。
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