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おかあさん。
どうしても触れていたいと思ったのです。 あれはあなたが捨てたもの。 かつての私だったもの。 どうしても抱き留めねばと思ったのです。 あれはあなたに愛されたかったもの。 かつての私だったもの。 なぜいきてるの。 なぜしんでくれないの。 汚泥に沈んだ花になど 誰が興味を持つでしょう。 翔ばなくなった蝶になど 誰が微笑みを見せるでしょう。 分かっています。 解っています。 それでもあなたは あなただけは 私を愛してくれなくてはいけなかった。 あなたを愛する為に生まれてきた この私を。 でもきっとそれも私の身勝手な欲望なのです。 わかっています。 わかっていますから。 幼子のままの私にあなた どうか温かなスープをください。 からだが満たされ こころも満たされ きっと私はあなたを忘れていけるから。 温かなスープをください。 温かなスープをください。 愛などなくても、よかった。 棘の言の葉も拳も無視も 要らなかった。ただそれだけ。 温かなスープを私は今 あなたに頼らずに作って飲める。 それでも、私は。わたしは。
おかあさん。 ポイントセクション
作品データ
P V 数 : 747.2
お気に入り数: 0
投票数 : 0
ポイント数 : 0
作成日時 2017-09-11
コメント日時 2017-09-12
項目 | 全期間(2024/12/04現在) | 投稿後10日間 |
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叙情性 | 0 | 0 |
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※自作品にはポイントを入れられません。
- 作品に書かれた推薦文
家系を辿ると、50歳を前に死んでいる早死に一家。最初に母が死んで、直ぐに父が死んで、そして、姉貴が死んだ。そんな絵に描いたような破滅が始まる前、小学生の頃は絵に描いたような幸せな家族だった為なのか今でも、人を無条件で愛せるし、家族間での争いごとや憎悪を耳にしても、あまりピンとこない。ところが、ひとつだけ、自分史に照合可能な憎悪を感じた出来事がある。それは、姉貴が死ぬ間際に、母への憎悪を口にしたこと。びっくりした。なんで、俺に、今まで隠していた憎悪を告げて終わるのかと、とても痛い気持ちになった。その口にした憎悪が、本作「おかあさん。」で語られている内容に近い。 そんなことを思った。
0三浦果実様 私も弟と妹がいます。幸せな家庭、と聞いても分からないくらいの家で育ちましたが、姉としての重圧みたいなものは感じていましたし、なんとなくお姉様のお気持ちも分かる気がします。 貴重な実体験のお話とコメント、有難うございました!
0花緒様 ダークを目指した、というより実話と自分の願いとを込め、向き合った結果の文章でした。 なので他の方の名前を出して比べられる、というのは辛く思いました。すみません。 何か感じ取って頂けたなら幸いです。
0すみません。何処に言いに行けば良いのか分かりませんでしたので、こちらに。 サイトを退会したいのですが方法が分かりません。退会という概念がそもそもここにはないのでしたら、今まで投稿した三つを全て消去して頂けたらと思います。 短い間でしたがお世話になりました。 消去の方、宜しくお願いします。
0繰る井 莎鬼さん 当サイトのガイドライン~投稿規定にある通り、一度投稿された作品の削除は受け付ておらず。(下記URL参照)消去の要望にはお応え出来ません。当掲示板から去られたい理由をお訊ねすることは控えますが、残念です。 B-REVIEWに参加いただき有難う御座いました。 ガイドライン⇒https://www.breview.org/guideline-1
0三浦果実様 やはりそうですか。 分かりました。 残念と言って頂き有難うございました。
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