かたちをトレースするのは
もう、止めた。
ちょうど良い頃合いだと思っていた
逆さまに透けている言葉に
意味のない線を重ねていく
折り紙の巨人が
立ち上がる
ふらふらと差し出す
一粒のパン
(もっとよく歩く)
(完璧な人生)
少し赤味を帯びた足元に
もつれていく風景
折れた茎に大小の区別があるのか
分からないけれど
草の跳ね返る匂いに
小指やわらかく答える
横線ザッザッザッ
打ち消して否定して
歩いても歩いても疲れない
でも
折り紙の巨人
風に舞い上がる
ついて行けない高さから
さっき書いた横線が
槍のように降って来る
しばらく集めて
草の汁を払う
重たい風景に(なりつつある)
通りかかる風に
巨人というか
もう小さくて何も見えなかった
空も色を重ねているのか
まなざす瞳が空洞になっていく
一瞬のことだった
作品データ
コメント数 : 2
P V 数 : 1043.8
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作成日時 2021-02-22
コメント日時 2021-02-23
#現代詩
#縦書き
項目 | 全期間(2024/11/21現在) | 投稿後10日間 |
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2024/11/21 20時49分51秒現在
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「折り紙の巨人」は飛べるんですね。なんか情緒的で切ない気持ちになりました、いい詩だと思います。あと理性的でもありました
0いつもコメントありがとうございます。理性的に書くことはあまりないのですが、そう読んで下さったこと嬉しく思います。
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