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令和3年2月20日土曜日
小さな湿ったてのひらのきみは、 わたしとは異なるものである。 もしかすると、カテゴリも異なるのかもしれない。 道の脇に薄く残った雪にも、 川に浮かぶ鴨の群れにも、 ひと月前には見られなかった青空にも、 まだ寒さを感じさせる風にも、 きみが何を感じているのか分からない。 近くにいるのに、きみが何を思うのかわたしには分からない。 先週も同じ畑の横を通った。 畑のあぜに見つけて、「ふ き の と う」をきみに教えた。 今日は畑のあぜは雪で覆われていた。 きみも、ふきのとうの所在を気にしていた。 きみの何パーセントかはわたしの欠片で構成されているのかもしれない、 と少し嬉しくなった。
令和3年2月20日土曜日 ポイントセクション
作品データ
P V 数 : 1124.1
お気に入り数: 0
投票数 : 1
ポイント数 : 3
作成日時 2021-02-20
コメント日時 2021-02-22
項目 | 全期間(2024/11/23現在) | 投稿後10日間 |
---|---|---|
叙情性 | 2 | 2 |
前衛性 | 0 | 0 |
可読性 | 1 | 1 |
エンタメ | 0 | 0 |
技巧 | 0 | 0 |
音韻 | 0 | 0 |
構成 | 0 | 0 |
総合ポイント | 3 | 3 |
平均値 | 中央値 | |
---|---|---|
叙情性 | 1 | 1 |
前衛性 | 0 | 0 |
可読性 | 0.5 | 0.5 |
エンタメ | 0 | 0 |
技巧 | 0 | 0 |
音韻 | 0 | 0 |
構成 | 0 | 0 |
総合 | 1.5 | 1.5 |
※自作品にはポイントを入れられません。
- 作品に書かれた推薦文
淡々とした筆致が丁寧さを感じさせます。 そろそろと春ですね。さて、 >小さな湿ったてのひらのきみは、 >わたしとは異なるものである。 >もしかすると、カテゴリも異なるのかも>しれない。 触れ合っている手のひらが確かな分かれ目でもあるのは当たり前なんだけど湿った、という所に実感を感じます。良い、と思います。ただ最後の、 と少し嬉しく思った は説明的な気がします。ふきのとうが二人の共通の繋がりとして出てきたのだからふきのとうを探すきみも私の何パーセントかを占めているというような記述でもいいのではないか、と感じました。
0ありがとうございます。 初めて自らの詩を他の方に見ていただいて、さらにコメントまでいただけてとても嬉しいです。 確かに最後の結びには、なんとなく、うーん…と納得いかないような感じがしていました。 おっしゃるように、わたしの中のきみについて記述するとよいですね。 アドバイスありがとうございました!
0「わたし」と「きみ」の関係は恐らく母子か姉弟だと思うのですが、季節感が色濃く出ていてほっこりする詩だとおもいます。
0コメントありがとうございます。 ご明察の通り、母子の関係で考えています。 最近特に季節の移ろいを感じるので、季節感が出るように意識しました。 ほっこりしていただけたなら嬉しいです。
0コメントありがとうございます。 アルバムのなかの一枚の写真のような詩…とても素敵に表現していただいて光栄です。 忘れっぽいわたしなので、その時々を切り取って保管しておきたいと常々思っています。
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