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殻っぽの中にて
蚯蚓の這ったような痕のついた手 痺れと共に目覚め 息を詰まらせては二度寝 この空洞の殻の中にて 今日も時間を齧りながら生きながらえる 汚染と不完全に怯え もうどうでもいいやと嘯き 不平不満を垂れるこの日々に 生まれくる感情などあるものか 結局のところ神も金の亡者 枯れた大地には雨も降らぬ 息も浅く背中を丸め歩いた日々と 一人涙と共に思索に耽る時間は 預金口座に貯まりすらしない埃でしかなく 本当の価値など見向きもされぬ テレビの中の偶像 ネットの中の卑怯者ども 馬鹿としか言いようのない者どもは 皆そこに吸い込まれ 優しさと情緒に事欠き 異端として取り残された僕は 最早恨みと落胆に逃げる他なく 消えてしまえと世を呪う 実のところこれは肥大し尽くした自己愛 言われるまでもなく理解できる不文律 だからこそ胸を滅多刺しにする自己嫌悪 時に顔を出す希望すら絶望の種 いっそのこと篭りたい夢の中 こんな僕を救うなら一刻も早く いや殺すとしても一刻も早く どっちつかずの毎日に 吸う酸素はあの世への片道切符
殻っぽの中にて ポイントセクション
作品データ
P V 数 : 1038.2
お気に入り数: 0
投票数 : 0
ポイント数 : 0
作成日時 2021-02-08
コメント日時 2021-02-16
項目 | 全期間(2024/12/04現在) | 投稿後10日間 |
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叙情性 | 0 | 0 |
前衛性 | 0 | 0 |
可読性 | 0 | 0 |
エンタメ | 0 | 0 |
技巧 | 0 | 0 |
音韻 | 0 | 0 |
構成 | 0 | 0 |
総合ポイント | 0 | 0 |
平均値 | 中央値 | |
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叙情性 | 0 | 0 |
前衛性 | 0 | 0 |
可読性 | 0 | 0 |
エンタメ | 0 | 0 |
技巧 | 0 | 0 |
音韻 | 0 | 0 |
構成 | 0 | 0 |
総合 | 0 | 0 |
※自作品にはポイントを入れられません。
- 作品に書かれた推薦文
裸の心情を覗いた気がしたような、少し恥ずかしく、また心をえぐられたような気持ちになりました。
0一連毎の言葉遣いとそれを帰着させる最終連がうまくまとまっていて良いと思いました。 直情に色をつけるとこのような詩になるのでしょうか?
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