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ラヴレター(とおいあなたへ)
私の体は煙草で炙られている。 透明な気泡体は 白い焦げをつくられて寝室の6分の4を占める。 イビザの夢、知り合いより分けて貰う日々。 神様の宿る新米で、それらに手をつけられない危機がつづく。 瞑想を終えて迷走する日常に還ろう 平凡なエコーの香りがした。 手をとりあって 二人手首細くあって補足 二人はレジャー・ホテルの帰りで 落ち葉の道がもう出来ている。 ふたりの踊るダンスは何色? きみは窓の向こう側で光るワゴンを想像していないかいとも問わず せくしー・わず なんでコンビニの駐車場にパンティが捨てられているか教えてくれないかとか何も語らず何も成せず、また生まれてくる頃には約束しよう、この愛は本物だぞ 今生は捨ての回で、極楽浄土、午後八時丁度に生中継 一人の部屋ウィスキーあおっては、きみの口から洩れる愚痴に茶々入れるんです ハハッ、雨の中回りつづけるメリーゴーラン、思い出せるまで深夜のラン くりかえすをくりかえし、でんぐりがえしのひっくりがえし 合格でも不合格でもなく 適正でも不適正でもなくここに在ることがただ楽しいから ときどきマンネリ、ときどき鬱ヘヴィー、な仕事してざっと雑踏で稼ぐんです 聞こえていますか 郊外は燃えている ガソリンの匂い、いきがったり、息がぴったり、ブルーズのハニー・ビーでも聞きながら アクセルを吹かす、まだ見ぬ地平を捜す、に、ガンジャなんかいらない 俺は俺のパスを持ってる。楽屋に自由に出入りできるサイコ・パス。 ルーズな仕事だがたりぃ。お気に入りの毛布があるソファ。眠って味わう、この町のおかえり。 光り満ちる、ことなく詩書く、資格一切いらず、天下一品の享楽を享受するにシースルーの悪夢から一人こぼれもれてそれを憎みつつ肉味噌ラーメンくらいつつペン走らせる、失っても、書き落としてもそれを手に掴んでここに一本立ちするわ、ケースワーカーは足かせ手かせ耳かせお金かせ、たゆたう物という物が黙り込んだ朝に俺は一人書きはじめる。 私の体は煙草で炙られている。 開脚、猥雑、不整脈に白い錠剤を三錠飲むよ いつもポケットに入れているダチはこいつらだ頼むよ ハスラーは東京にいる この地では蓮の花が咲き終えたころに またお前の手紙を読みかえすよ 蘇らせるよ 頭の前頭部に感じる思い出に和むよ 輪ゴムとばしっこしよう、割りばしガンの作り方も忘れてしまったが 俺は多分この町で一生を終える 日々の糧は汗と言葉から得る ありがとう 西瓜糖の夢のなかできみに出会えてほんとに良かった 今自分なりの覚悟が決まったところだよ ジャングル・ジムでジングル・ベル 秋が終われば冬になる 忙しい季節だ ひとの夢を叶える仕事は 当分は詩人やってる TELはもういらないよ きみがいる場所の絵葉書がいいなー またね 重ねてありがとう ガトー・ショコラを買いにゆくのだ
ラヴレター(とおいあなたへ) ポイントセクション
作品データ
P V 数 : 833.6
お気に入り数: 0
投票数 : 0
ポイント数 : 0
作成日時 2017-09-05
コメント日時 2017-09-10
項目 | 全期間(2024/11/21現在) | 投稿後10日間 |
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叙情性 | 0 | 0 |
前衛性 | 0 | 0 |
可読性 | 0 | 0 |
エンタメ | 0 | 0 |
技巧 | 0 | 0 |
音韻 | 0 | 0 |
構成 | 0 | 0 |
総合ポイント | 0 | 0 |
平均値 | 中央値 | |
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叙情性 | 0 | 0 |
前衛性 | 0 | 0 |
可読性 | 0 | 0 |
エンタメ | 0 | 0 |
技巧 | 0 | 0 |
音韻 | 0 | 0 |
構成 | 0 | 0 |
総合 | 0 | 0 |
※自作品にはポイントを入れられません。
- 作品に書かれた推薦文
りさん、こんにちは。 結構、この作品はガチで書いていまして、淡々と書くというより丁寧に書きました。 ただ私の伝えたいことって結構話術の迂回を果たせないと何か自分で言っていて 書いていて物足りない、といいますか、己のパッションを一作に込めるなら 全部詰め込みたい、にしては、伏線のところで読者を置いていく反省 といいますか パッションを込めて全部ぶちこむのか、それは読者は置いていっていいのか そういうことを意識して書いた感がかなりあります。 で、書いてみて結構気にいっている手応えのある作品になったと思うんですが いきなり全然食べられないよ、みたいなレスポンスがついたらどうしようかな、と。 ちょっとりさんのコメントに救われた部分があってありがたいですね。 長々してしまいました。 うん、今日も一日頑張るぞ。
0〈私の体は煙草で炙られている。〉ここは、焦燥感なのか、満足感なのか、どちらなのだろう、と思ったのですが、 〈神様の宿る新米で、それらに手をつけられない危機がつづく。〉この一行から、ジリジリとした焦燥感に、居ても立ってもいられない、そんな心情を思いました。 〈瞑想を終えて迷走する日常に還ろう~二人手首細くあって補足〉このあたりから、急に言葉遊びのような、軽快さが出てきますね。〈ハハッ、雨の中回りつづけるメリーゴーラン、思い出せるまで深夜のラン〉このあたりからは、少し言葉が上滑りしている印象がありました。 〈私の体は煙草で炙られている。〉ここから先は、いわゆるロンド形式の終連部分、ということになりますね。真ん中で、浮薄というくらいのところ、ギリギリにまで広げて薄めた言葉を、回収していく部分。 ありがとう、の音のつながりから引き出された言葉でもありますが・・・ガトー・ショコラの、重苦しい甘さを持った存在感が、最後に作品を締めている、と思いました。
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