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現実の重み
バイトから帰るとキッチンで件が死んでいた レンジで温めた弁当を食べながら考えたのは 次の燃えるゴミの回収日だった ユニットバスでは河童が笑っていた シャワーを浴び終わってもう一度見たら すごすごと屋根裏に入って消えた 寝室に入ると鵺が鳴いていた 布団に入って目覚ましを朝四時に掛けると 酷く不機嫌そうに鳴いたあと飛んで行った
現実の重み ポイントセクション
作品データ
P V 数 : 1144.8
お気に入り数: 4
投票数 : 1
ポイント数 : 23
作成日時 2021-01-24
コメント日時 2021-01-29
項目 | 全期間(2024/11/21現在) | 投稿後10日間 |
---|---|---|
叙情性 | 3 | 3 |
前衛性 | 0 | 0 |
可読性 | 5 | 5 |
エンタメ | 8 | 8 |
技巧 | 3 | 3 |
音韻 | 0 | 0 |
構成 | 4 | 4 |
総合ポイント | 23 | 23 |
平均値 | 中央値 | |
---|---|---|
叙情性 | 1.5 | 1.5 |
前衛性 | 0 | 0 |
可読性 | 2.5 | 2.5 |
エンタメ | 4 | 4 |
技巧 | 1.5 | 1.5 |
音韻 | 0 | 0 |
構成 | 2 | 2 |
総合 | 11.5 | 11.5 |
※自作品にはポイントを入れられません。
- 作品に書かれた推薦文
この詩では語り手が帰宅してから、件、河童、鵺、と妖怪が三匹出てきますが、どれもそのうち消えたり帰ったりしてしまう。詩の語り手は、規則正しい生活のひとつひとつをしっかりこなす度に、妖怪たちが消えるのをしっかり確認している。規則正しい生活の合間に、妖怪などを想うような想像力が段々と潰えていく流れを淡々と書いている詩に読めました。言葉をギリギリまで詰めながら、叙情、意図が伝わってくる構成がつまっていて、とてもいいなと思いました。
0件が死んだの件って誰なんでしょうか?登場人物の生活が描かれていてとても生生しかったです
0不覚にも笑ってしまった。怖いけど、面白いです。面白いのは、多分、生活の中に妖怪が入るシーンが現在ではコントに多用されていて、そういう種類の映像と重なったからです。だから面白いのだけど、コント方面に引っ張られて、衝撃が弱まるという弱みはあるかな。 でもそのあたりもわかって書いてるような気もします。物凄く奇妙で恐怖するべき現実なのに、語り手は何も変わらず生活をする、みたいな逆の意味での怖さがあります。 「くだん」はちょっとマニアックでわかりにくいかもですね。
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